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第3話:サービスってこんなにあるの!?

「ケアマネって、サービスを“選ぶ”のが仕事でもあるんや」


柴田先生の言葉に、カナは首をかしげた。


「選ぶって……施設に行くか、家で暮らすかってことですか?」


「それもや。でもそれだけやない。“その人に何が必要か”を考えて、サービスを組み合わせるんがケアマネや」


そう言って柴田先生がノートに書き出したのは、見慣れない3つの分類だった。


「居宅サービス」「施設サービス」「地域密着型サービス」


「これ、全部介護保険で使えるサービスの種類や。現場では“ショートステイ”とか“訪問介護”って言うけど、制度上はこう分けられとる」


柴田が指差したのは、「訪問介護」「デイサービス」「ショートステイ」など、よく知っている名前ばかり。


「これ全部“居宅サービス”なんですか……!」


「そうや。自宅で暮らしながら使うサービスやからな。“訪問系”“通所系”“短期入所系”に分かれる。あんたが今担当してる山本さん、どれ使っとる?」


「えっと……訪問介護とデイサービス、あとたまにショートステイも」


「まさに“居宅サービス3点セット”やな。これ、試験でも出やすいで」


その翌日、カナは先輩ケアマネに同行して、要介護3の**利用者・斎藤さん(男性・79歳)**のモニタリングに行った。


「山奥に一人暮らしって聞いてますけど……大丈夫なんですか?」


「まあ、限界ギリギリ。でも本人は“ここを離れたくない”って言い張ってるの」


「だから居宅サービスで支えてるんですね……」


車の中で、先輩はさらに続けた。


「もし斎藤さんが“もう自宅は無理”ってなったら、次に考えるのは施設サービスよ。“特別養護老人ホーム”とか、“介護老人保健施設”ね」


「なるほど……」


「そして地域密着型サービスも重要よ。斎藤さんの近くには“小規模多機能型居宅介護”があって、訪問・通所・泊まりが一体化してるの。地元密着型の頼れる存在」


カナの中で、バラバラだった知識がつながっていくのを感じた。


その夜、柴田先生にその話をすると、先生は少しだけ微笑んだ。


「斎藤さんが“ここで暮らしたい”って言う限り、その声を中心にプランを考える。**“生活の場をどう守るか”**がケアマネの腕の見せどころやな」


「サービスの種類が分かると、選ぶ意味が見えてきました」


「ええ顔しとるやん。少しずつ、“ケアマネの目”になってきたな」



今回は、サービスの分類について学びました。


普段「デイサービス行ってるな」「訪問介護入ってるな」って思うだけだったのが、

制度上は「居宅サービス」って分類されていて、ほかにも「施設サービス」や「地域密着型サービス」があることに驚きました。


そして、その組み合わせや選び方が「ケアプラン」になる。

これがケアマネの仕事なんだなって、ちょっと実感が湧いてきました。


【今回の学びポイント】

介護保険のサービスは大きく3つに分類される

 ① 居宅サービス(訪問介護、通所介護、短期入所など)

 ② 施設サービス(特養、老健、介護療養型など)

 ③ 地域密着型サービス(小規模多機能、認知症グループホームなど)


本人の生活環境や希望に合わせて組み合わせるのがケアマネの役割


地域によって使えるサービスの種類や事業所の数に差がある

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