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微話  作者: 歌川 詩季
42/165

◇42◇忘れちゃいけない大切なもの

 懸賞めんどい。

 おや、今度は何をなさっているのですか?


 懸賞に応募する?

 いまどき、ウェブではなく、はがきで応募とは。

 雑誌のアンケートが、ウェブになっていたことを知ったときは、私もびっくりしましたけど。

 あ、これなら電子版買っても、アンケート出せるやって、ひと安心したもんです。


 そういえばあのお菓子、あなた最近よく食べてましたもんね。

 あれに、懸賞の応募券がついていたわけですね。

 何枚、必要だったんです?

 ひとくち応募するのに、なんくちお菓子を頬張ったのですか?

 こじゃれた言いかたぶって、よけいなお世話だ? これは、失礼しました。


 いまから、ポストに入れてくるのですか。

 あ、切手はりわすれちゃいけませんよ。

 大丈夫? ならいってらっしゃい。

 え、まだ残ってるぶんのお菓子食べていい?

 やったあ!


 ふう。あのひとが帰ってくるまで。

 おことばにあまえて、このお菓子でお茶にするとしましょう。

 しかし、まだたくさん残ってますね。

 応募券、何枚必要だったん——!!



 応募券?!



 机のうえに、まだあるじゃないですか?!

 はがきにはったぶんの、あまりって数ではないですよね?

 いち、にい、……お菓子の箱の横に書いてあった、応募に必要な枚数と同じだ……。

 はがきもまだ何枚か残ってるってことは、はがきが足りなかったぶんの応募券でもない……。


 あのひと、切手をはりわすれなかったかわりに、応募券をはるのわすれたんですか?!


 ……この事実を知れば、本人もショックでしょうが。私もすでに、そうとうショックをうけてしまいました。


 ! 電話してみよう! ポストのところに着くまでに、まにあうかも!


 まったく、せわのやける。


 せっかく、切手はちゃんとはったのに。

 ほんと、大ボケですよ——応募券(おおぼけ・ん)はりわすれるなんて。

 どうせ、あたらない。


※ ちゃんと、あたるひともいるので、みなさんはあきらめず応募なさってください。

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― 新着の感想 ―
[一言]  懸賞。  住所間違えてるから渡せないって言われて持って帰られたことがあります。  間違えた住所、そんなに辺鄙な場所じゃなかったんですけどね。  何入ってたんだろう? わからずじまいです…
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