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微話  作者: 歌川 詩季
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◇28◇独り身につらいクリスマス

 チャペルで、讃美歌うたいたい。

 クリスマスがちかづいてきました。

 独り身には、つらい時期ですよね。


 今年はどうしようかな、って毎年おもうんですけど。


 こんなイベントだから、せっかくだし。

 いや、でも、やっぱり後悔することになるかも。


 葛藤(かっとう)のなか、決断の期限は迫ります。


 軽はずみにするのは、はばかられるとはいえ。

 そういう心を()くしたくないという、そんな自分と。


 ああっ、どうしようかな?

 ええぃ! ままよっ!



 ふぅっ。

 結局、買ってきちゃいました。


 クリスマスケーキ、ワンホール。


 この時期のケーキ、美味しそうなのがたくさんあって。

 食べたくて、がまんするのたいへんなんですけど。

 販売が、ホール単位なんですよね。


 量的には食べられても、カロリーやら、胃もたれやらが気になる。

 でも、この時期しか食べられないケーキだし、来年もおなじやつが販売されるとはかぎらない。


 よし、じゃあワンホール、食べちゃおう! というわけです。


 ——だいじょうぶだよね、きょうくらい?



 ケーキの誘惑はしりぞけがたいものの、ワンホール食べるにはリスクがともなう。


 まったく、独り身にはつらい時期です。

 礼拝とか、嫌いじゃないです。

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― 新着の感想 ―
[一言]  つらいの意味が身体的…。  教会は響くように造られているところが多いので、歌うと気持ちいいですよね。上手くなったみたいで。  タージ・マハル、歌ってみたかったけど。不謹慎以前にその度胸は…
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