4人の真剣勝負 後編
おはようございます!
今日も元気にアップしていきますよー!!
では早速!
第10話をどうぞ(≧∀≦)
3回戦終了の現在。茉奈はもう回復し普通に戻っている。紗奈は未だにザリガニのダメージがのこっているようだ。莉緒に至っては自分で罰ゲームを考えて来たくせにそれを活かしきれず薄着で来てルーレットで脱がなければいけないピンクが当たり自爆している。
意外にも雄だけがまだ罰ゲームをしていないのだった。
「まっまぁ私だけ厚着して罰ゲームに挑むのもフェアじゃないもんね! いいから次やりましょ!」
薄着のうっかりを正々堂々にすり替えようとしている。莉緒は少し恥ずかしそうにジェンガを組み直す。
そして4回戦がスタートする。
…
……
………
…………
ガシャーン!!!
「やっちまった…」
今回は雄がジェンガを崩した。しかも実力云々ではなく体制を整えようとしたらテーブルに足が当たり振動で崩すというなんとも言えないミス。
3人が雄を見てニヤニヤしている。
「はい、ルーレット!」
「お、おう」
莉緒が雄に手渡し回す。他の3人を見ているため雄は少し緊張していた。
カラカラカラ…カラ…カラ…
ルーレットは黄色に止まった。
「おぉー! ついに黄色に止まったね!! 黄色はヤバイよ!?」
莉緒がそう言うと雄はゴクッと息を飲む。
「黄色はね…次ジェンガを崩した人が2回罰ゲームをしないといけないの! キャリーオーバーだね」
「じゃあ僕は何もしなくていいのか?」
「うん! やるのは次負けた人だからね!」
莉緒が説明すると雄はホッと安堵する。
「なんて事を…」
「するのよ! 兄ちゃん!!」
茉奈と紗奈の目が恐ろしい。
そして次へ進む。
今回負けた人は地獄を見る事だろう。莉緒以外全員本気の目をしている。
…
……
………
「あっ」
ガシャーン!!!
笑顔のまま青ざめる莉緒。
「はい! 莉緒ちゃん、ルーレット!」
急に元気を取り戻した紗奈がルーレットを莉緒に渡す。
「はぁ〜しょうがない! 回します!!」
「2回だからね」
茉奈が笑顔で釘をさす。
分かってるよー! と莉緒は頬を膨らましながら言い、勢いよくルーレットを回す。
カラカラカラ…カラ…カラ
「青ね。はい2回目!」
「はぁ〜い」
茉奈が淡々と促し、莉緒がそれに従いルーレットを回す。
カラカラカラ…カラ
「じゃあ青とピンクね!はい!青のくじ引き!」
「分かってるよぉ〜」
紗奈が言うと莉緒はくじを引いて番号を見ると4と書いてある。「あれか〜」と莉緒の顔から笑顔が消える。
「これよ」と言った莉緒が取り出した物を見て3人は目を見開き驚愕する。
「うわぁぁ〜〜〜〜!!!!」
後退りながら叫び雄が「エイリアンじゃねーか!」と突っ込む。
「へへっすごいでしょ!」となぜか莉緒は全員のリアクションを見て喜んでいる。自分が食べるのに。
「でもこれエイリアンじゃなくてワラスボって魚の干したやつなんだよー! まぁ見た目だけで面白そうって事で選んだから味は知らないんだけど」
「これホントに食べるの?」
紗奈が少し震えながら尋ねる。
「もちろん! 罰ゲームは絶対だからね! いただきます!」
ガリッ!ボリボリ
魚らしからぬ音が響く。
3人は莉緒を凝視する。
「あれ? 意外に美味しい!」
そう。ワラスボは泥の中に潜んでいるため目が退化し、体内に埋没している。そして体の殆どがコラーゲン質なため干すとカラカラになり鋭利な歯が剥き出しになる。見た目は完全にエイリアンだが名産品になるほど味は良い。主に九州で売られている。
雄、茉奈、紗奈はかなり嫌そうな顔をしている。
そして2つ目のピンクの罰ゲームを実行する。
莉緒は立ち上がりスカートを脱ぎだす。
「よいしょっと!」
3人が慌てる。
「バカバカバカ!! お前! さすがにそれはダメだろぉがぁぁ!!!!」
「莉緒ちゃんダメー!!!」
「雄! 目を閉じてー!!!」
…
…
…
莉緒が沈黙を破る。
「別にスパッツだから見られても良いんだけど」
「はぁぁぁ〜〜〜」
3人は深く溜息をついた。
こうしてその後も勝負は続いてこれから10回戦目。
これまでの戦績は
6回戦 紗奈 ピンク(上着を脱ぎノースリーブ姿)
7回戦 雄 黄色
8回戦 茉奈 黄色の後のため2回 青 ピンク (激辛シュークリーム 上着を脱ぐただ下着姿のためタオルを羽織る)
9回戦 莉緒 ピンク (キャミソールを脱ぎ下着姿のためタオルを羽織る)
全員がかなり疲弊していた。1人を除いて。
雄だけがまともに罰ゲームを受けていない。
茉奈、紗奈、莉緒が顔を見合わせる。どうやら結託して雄を倒しに行くようだ。
それは簡単だった。
雄が出番の時に
茉「はぁ〜今日も暑いわねー」
紗「ホントだよ〜」
莉「あっいま私たち薄着だしパタパタしたら涼しいよ!」
雄「!!?」
3人の色仕掛け攻撃。
ガシャーン!!!
雄にお色気は効果抜群のようだ。
女性3人のはハイタッチをしている。
そしてルーレットを回し、針が止まったのは青。
くじを引き、そこには1番と書かれていた。
「キターーー!!! 大本命!! 雄ちゃんに食してもらうのはこれだー!!」
莉緒が張り切って取り出しテーブルにドンッと置く。
「かの有名なシュールストレミング!! これを開けて1切れ食べてもらいます!!」
雄が青ざめた。
缶が中身の発酵のせいでかなり膨張している。一体いつの物なのだろう。
「はい、どうぞ」
茉奈が缶切りを雄に渡す。
女性3人が前のめりに雄を見つめる。
雄は缶に缶切りを当てて呼吸を整え「行くぞ!」と気合を入れ、その時は来た。
ガチッ!
パンッ!!
プシューーーーー
中身が弾け空いた穴から腐敗臭と霧状になった液体が部屋中に飛び散る。
茉「キャーーー!!」
紗「臭っ! うっちょっと気持ち悪い」
莉「さすがにこれはヤバいかも…うぇ」
雄「うわっ! くっせぇ!! おぇ…あー!! 手に汁がついたーーー!!!」
4人の逃げ惑う姿と家中に響き渡る断末魔がまさに地獄絵図であった。
そして4人はこんな危険なゲーム、2度としないと心に誓った。
4人の真剣勝負編、ついに完結しました(o^^o)読んでいただきありがとうございます♫
いかがだったでしょうか?楽しんでもらえたのかな?
私は楽しかったです!w
と言うか後書きまで読んで下さってる方はいるのだろうかw
また次話をよろしくお願いします!!
べっ別に評価なんてして欲しくないんだから!!
勘違いしないでよね!!w