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夢のかけら  作者: 高原 涼子
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 前述した通り、青蘭学院は幼稚園から大学までの私立の一貫校だ。幼稚園と小学部、そして大学は共学だけれども、中等部と高等部は男子校と女子校に分かれている。

 いわゆるお坊ちゃん学校、お嬢様学校とよばれるけれど、編入生をほとんど受け入れないこともあり、高等部と大学は超難関校といわれている。いや別に俺の頭がいいと自慢してるわけじゃないんだけどね。どうしても行きたかったから両親拝み倒してすっごい勉強したし!

 高等部の校風は生徒の自主性を重んじるということで、校則もない。そんな状況でも荒れないところがお坊ちゃん学校といわれる所以なのだろうと思う。学校行事なんかも生徒会が中心になって実施される。

 俺の知っている情報は、パンフレットや学校のホームページに記載されているものだ。


◇◇◇


 放課後、弘夢と俊と向かい合って、教室の片隅で詳しい話を聞くことになった。

 ネットなんかでわかる学校の特徴はおおよそ間違いないことはわかったんだけど、それ以外のところがなんというか、変わってることも話の中で理解することになった。

 ひとつめ。一年時のクラス委員は成績順。各クラスの成績トップの二人が入学式前に学校からの連絡で決まっていること。そう言われると、クラス分けの名前の下に『正』と『副』ってあったような気がする。

 例外は編入生の場合はさすがに免除ってところかな。

 ふたつめ。生徒会役員は、その年の会長の指名で決まる。会長だけは毎年選挙がある、らしい。なので、一年生についてはこれも入学式前に決まっているそうで、クラス委員との掛け持ちはできないから、事前に連絡がくる。

 ちなみに、通常は今の時期は三年生が会長のはずなんだけど、和己先輩が会長なのは例外。三年生の先輩方が、和己先輩を使って仕事するくらいなら使われる方がマシってことで決まったらしい。中等部の時に大変だったんだって。大変の内容とか、その辺りは聞かないでほしいという空気を読んで、あえて俺もその辺りはスルーしたよ。恐らく来年の秋まで、生徒会のメンバーは変わらないんだって。

 ついでだから和己先輩について教えてほしいっていったら、弘夢と俊いわく「仕事は早いし頭も良いのになんかイロイロ残念な人」なんだそう。

 みっつめ。謎の言葉の『会長付』について。

 この学校の行事は全て生徒会主導で行われるため、役員はとにかく忙しい。

 学校との交渉や女学院との合同主催の行事の時など、常に矢面にたつのは会長ということもあって、申請書類の作成や企画書の確認など、他の役員もフォローしてるけど、他の人たちも忙しいこともあって、間に合わないことも以前は多かったらしい。

 そこで会長とその他の役員の間での書類のやりとりや交渉、打ち合わせなどの日程を調整していくのが、会長付と呼ばれる生徒のことなのだそうだ。……大人の世界で言うところの、秘書にあたるのかな。

「で、君は仕事を際限なく抱え込んだうえで、特に忙しい所を感じさせずに、バケモノ並みの処理能力を発揮して、生徒会を忙しくすることについては天才的な会長の補佐役に入学初日に任命されたんだよ」

 にっこりと笑って弘夢が言えば

「まあ、最初のうちは大変だろうけど、慣れるよ」

 うん、慣れる。多分きっと、と最後の方は独り言のように俊も頷く。

「まあ、フォローするから」

 異口同音の言葉が平坦に聞こえた。

 説明をしてもらった結果、なんだか大変なことになってしまったことを理解した。

 ……俺の高校生活、どうなるんだろう。

謎は解けた。

そろそろラブがでてくる…はず。

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