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夢のかけら  作者: 高原 涼子
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私事で更新できなくなる時期もあるので、できる時はこまめに更新。

 和己先輩に教室まで案内してもらう。

 その間、特に会話が弾むという訳でもなかったけれど、なんとなく居心地の良い空気を感じていた。きっと名前を教えてもらって、呼んでもらえることで、懐に入れてもらえた気がしたのだと思う。

 教室の前に到着したらそれで終わりだと思っていたからお礼を言おうとすると、それを手で制される。

弘夢ひろむしゅん、ちょっといいか」

 先輩が声をかけると、窓際の席で話をしていた二人が立ち上がってきた。

 一人はメガネをかけているからか、少しだけ神経質そうな近寄りがたい雰囲気の持ち主で、もう一人がそれをフォローするような柔和な雰囲気の持ち主だ。

「和己兄、どうしたの?」

 やわらかな雰囲気の持ち主に相応しい声での問いかけに

「編入生を案内してきたんだ。……恒、はなふさ弘夢と東雲しののめ俊。俊は人見知りするから最初はとっつきにくいかもしれないけど、悪い奴じゃないから安心していい。

 そして、編入生の川崎恒。二人で学校の事とか諸々教えてやって」

 紹介してもらって、お互いによろしくと頭を下げる。

「じゃあ俺は行くから」

「あ、ありがとうございました!」

 和己先輩の言葉に、慌てて案内してもらったことへのお礼を言うとなぜか頭をなでられた。そうして瞳を細めた先輩は

「恒は会長付になるから」

 という、謎の言葉を残して去って行った。

 その言葉を聞いた二人はとても驚いていたのだけれど、先輩の言葉が聞こえていたらしいクラスメイトたちもざわついていたのが不思議で。

「あ〜、だからクラス委員じゃなく僕たちを呼んだのか。しかも時間ギリギリのタイミングで」

「さすが和己兄。爆弾発言して、何もわからない川崎くん残して、フォローは全部こっちに任せて雲隠れ」

 どういうことなのか尋ねようとした俺より先に、英と東雲がボヤくように呟いた。

「詳しいことは後でゆっくりと説明するから、とりあえず入学式に出よう。……みんなもう講堂に向かってるよ」

 何もわからないまま取り残されている俺に同情を込めた表情を見せられながらも、二人に追い立てられるように講堂へ向かうことになってしまった。

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