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 虫だのゴミだの罵られてもめげずに声をかけ続ける僕だが、彼女は本の方を向いたまま、「ナンパなら他所でやってくれる? 私は容姿だけで邪な好意を向けてくる輩が嫌いなの」と、すげなく返されるだけだった。


「違う違う。オレはそういうつもりで声をかけたんじゃあない。オレは……」

「ああ、待って。先に言っておくけれど、場所を移して一緒にお茶でも行かないか、というのもなしね。よく知りもしない男と出歩けるほどに、私は貞操観念が緩くないから」

「だから、違うって言ってるだろう。ナンパを警戒し過ぎじゃないか。ここで良い。ここで良いから、見て欲しいものがあるんだ」

「一体何を露出するつもりなのかしら。大胆なものね。他にも人がいるというのに」

「露出って言うな。変態行為みたいだろうが。高嶺、君、オレをからかってないか?」

「面白いわ。落ち着いて読んでいられるもの、……この小説は」


 ……ここまで性格が捻くれた奴だとは聞いていなかったぞ。こちらから声をかけておいて何だけど、これ以上話をしているのも不快だ。ただ、何も得られずにすごすごと引き上げるのも虚しい。言うだけ言ってみよう。


「オレの用は……君にオレの書いた小説を読んで欲しいってことだ」


 僕がそう言うと、本のページを捲りかけていた彼女の手が止まった。顔がぎこちなく上がって、訝しげな表情で僕を見る。


「はい?」


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― 新着の感想 ―
[良い点] ぉおお!!! 先が気になりますね、、!!! そして、まさかの後半のやりとりに思わず吹いてしまいました笑 モンブランさんのギャグは面白くて癒されますね。 モンブランさんの感性が、シリアスなも…
2020/09/09 20:01 退会済み
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