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オムルタフィム 共通① 運命の男


物心ついた日から毎晩、自分が死ぬ夢だけをみていた。

どう足掻いても結果はむなしい死だった。


夢には自分が愛した相手が出てくる事もある。

その場合は相手か自分が死ぬかどちらもが殺されるか事故にあうか、はたまた心中もあり多種多用にあった。


絵本に死なんてでてこないし、オカルト類に興味はない。

まるで神様がこれから起きる事を暗示している様だ。


それとも、これは―――


「フィヴリアン様!」

「なあに?」


乳母のアマイラが何か良いニュースを持ってきたようだ。


「フィヴリアン様が今年の音楽賞に選ばれたとの連絡が!」

「ええっ!?」


音楽星の首都シャープナーバの歌姫を差し置いて、弱小国であるソングダーク王女の私が受賞なんて不正を疑いたくなるくらいすごいわ。

今まではどうせ死ぬんだから適当に気ままに死を待つように生きていた。


――もしかして明日には寿命が来るのかしら?

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