ようこそ、これが我が家ですぜ!
たまには、あほな小説書きたいなーと思って書いてます。ので、ほんとにあほな感じになってます。小説と言えるようなものではないですが! あと、個人的に好きなイケメンキャラになってるので、完全に私の趣味が走りすぎて、どっか行ってます。多分、もう点ほども見えなくなっていると思われます。ご了承下さい!
一番最初の記憶は、パパとママのお葬式だった。
ぎゅって私の手を握ってる誰か。私とおんなじくらいの、小さな手。でも私よりもずっと温かい。
私はその手を握りかえす。
皆泣いている。
家族はみんな。
だけど、その時の私に、『かぞく』なんて概念はなかった。ただ、今まで確かに繋がっていた何かの輪が、ぼんやり欠けていく感じ。
多分、あの時、私の手を握っていたのは真由だ。
だって、世界一私とおんなじ手をしているのは、真由だから。
♥
けたたましい、サイレンのおと。じゃない、目覚まし時計だ、これ。
「こら、遅刻するよー!」
薄目を開けると、卓兄がフライパンを持って立っている。
何やってんだ。
「ほらほら、もう8時でえす!」
「は、はちぢぃぃぃぃいいいいいいいいい!!!!!!??????」
飛び起きる。
「そうですよ、遅刻しますよ」
「いや、しますよって遅刻してんじゃん!?」
「早くしろよ」
いつのまにか、私の部屋のドアの前には、卓兄の他に、旬兄が立っている。
「朝飯、作っといたから」
金髪をかきあげて、ぶっきらぼうに部屋を出ていく。
旬兄は近くの人気フランス料理店で、若いのにコックさんのリーダーをしている。料理副長とか、言ってたっけ。
あんな愛想なくて、接客とかできるんだろっか。
まあでも、お客様をせったいする人は、別にいるんだよね。じゃあ、きっと大丈夫なんだろう。
「たぁぁくぅぅにいいいいいー」
一階から奇声。
おそらく、優兄。優兄はその名の通りの外見をしている。ただ、性格は旬兄より酷いガサツさだ。
「めし、めしどぉこぉおおお?」
「茅も早く用意しなよ」
注意してから、今行くー、と卓兄は一階に下りていった。
あーあ、マジで眠い。
つうか、何でこんな眠いんだっけふぁぁぁああああ。
思い出す。
昨日、優兄の理科のレポート、夜中の3時まで手伝いさせられて・・・・・・・・、明日が補修で絶対しとかなくちゃとかで。
うわ、優兄のせいじゃんよ。
てか、真由いないし。相変わらず、自分だけ用意して遅れず学校に向かったんだろう。どんだけだよ、つうか起こせよ。
ぐだぐだしながら服を着替えて、下に下りる。
すでに優兄と卓兄は席についていた。
「よーよー、茅、おそよー!」
「いやいや!? あんたのせいですからね!? あんたのせいで遅刻してんですからね!?」
「はあ? 理科のレポートのせいに決まってんだろ」
いや、テメーのレポートだろうが。
「ほらほら、早くして二人とも。遅刻しちゃうよ」
優しい笑顔で、朝ごはんにジャムを塗ってくれる卓兄。兄弟の中で一番しっかりしてるのは、やっぱり卓兄だ。優しいし、イケメンだし、背が高いし、賢いし。
私の自慢のお兄ちゃんです。
ジャムがたっぷり塗られたトーストにかぶりつく。
じゅわっと甘いものが、口の中に広がった。イチゴ味。
「茅、口についてんぞ」
優兄が私の口元についたジャムを、指で器用にとってぺろっとナメる。
「ふーたーりとーもー。遅刻するって!」
恐い顔してるつもりなのかもしれないけど、全然怖くない卓兄。むしろ可愛いすぎるていうか、かっこいい。叱られたい。ずっと怒られたい。
パンを咀嚼しながら、うっとりと思う。
だが、ね。
卓兄、もう遅刻してんだって。
読んでいただき、ありがとうございました! もしよければ、アドバイスなどいただけると嬉しいです。今後の小説の参考にしたいので! ほんとにありがとうございました!