第七話 事情説明
「お呼ばれされちゃったラルムちゃんでーす。魔王様にお呼び出しされたのは初めてですねー。もーテンション上がりっぱなしですよー。」
「どうでもいいからこの雌豚に説明しろこの愚妹が。」
「はーい、分かりましたー。」
何でもいいからさっさと説明してくれないかしら。
「とりあえず大雑把にご説明いたしますと魔王様の前世が魔王様でこの場にいる魔王様以外の私たちの前世が魔女なんです。もちろんあなたを含めて。」
「仮に私の前世が魔女だとしても何故私にだけ記憶がないんですか?」
「というか魔王様にも記憶の欠落はありますが、ここまで記憶がまったく無いと言うのもはじめて見ましたよ。」
「そういえばアンジュ確か近くに元魔女が居るとか言っていたわよね?こっちに接触してくる奴とかは居そうなの?」
「とりあえず愚妹以外の元魔女供は蹴散らせてはいるが何故こうも変なのが多いんだ?」
「まあ、とにかく記憶が無いのは儀式が失敗したからでしょうね。」
「そういえば私に会った時にも言っていたわよね。失敗しているとか。」
「はい、最初の設定は魔王様は男性のままで他の魔女も女性のままで魔王様が気に入った方を正妻として迎え入れて魔界で結婚式を挙げるという設定でしたからちなみに結婚指輪は魔王様の魔法で出せるように設定されています。」
「だから私に会ったとき失敗したと言っていたのね。」
「はい、だって見るからに女性にしか見えなかったんですから。」
「確かに俺も最初に見たときは驚いたな魔力は魔王様そのものなのに容姿が美少女だったんだからな。」
「アンジュは別に驚いてはいないと思うのだけれど。」
「俺は魔王様を守るそれだけだ。」
アンジュって見た目は可愛いのにどうしてあんなに中身が男らしいのかしら?
「とにかく私は薫と結婚すればいいんですね。」
「貴様のような雌豚に魔王様はもったいないと思うが。」
「薫、私薫と結婚できるようにがんばりますから。」
やっぱり魔女には変なのしかいないみたいね、もういっその事一人で魔界に帰ろうかしら?
でもそうすると自分で全部家事とかしなくちゃいけないしそのことを考えるとやっぱり紫苑と結婚するのが一番都合がいいのかしら?
まあとにかく保留でいいか。