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第五話 ボディガード到来

「はじめまして魔王様俺の名はアンジュ・フルールあの愚妹の姉だが。俺は今日この時から俺の命を懸けてあなたを守る事を誓う。」


 色々思うことはあるけど似てない姉妹ね。特に中身が、妹のほうが残念すぎると思うんだけど。


「とりあえず俺は魔女の時も魔王様のボディガードのようなことをしていた今世でも同じように行動したいんだが構わないだろうか?」


「私のことを守ってくれるというのならそれはいいんだけど厳密に言うと撃退できる敵の範囲はどれくらいなの?」


「大体俺が気配で探知できる距離と同じくらいだから範囲で言うと半径五千メートル位だ。」


「微妙にチートね。」


「そうだな。」


「他の元魔女共は何処にいるとかわかるかしら?」


「俺の気配で探知できる範囲なら現在は俺を含めて八人だ。」


「八人!?あんたを含めて五人じゃなくて?」


「俺のことはあんたではなくアンジュと呼んでくれ、確かに八人であっている。今のところ至近距離に居るのは俺を含めた五人だが一番近い距離に居るのは俺だが。」


 こいつの言ってることが本当なら元魔女達が私の近くに集まってきているということ?


「とにかく俺は今世でもボディガードという形になるなるべく魔王様の近くで警護するのでよろしく頼む。」


「わかったわ。あまり私に迷惑をかけないようにしてくれる。」


「善処はする。」


 何か急に心配になってきた。というかすごいいやな予感がするんだけど、まあとにかく


今日はもう明日に備えて寝るか。


 次の日の朝、朝食を食べて学校に向かうと、


「おはよう紫苑。」


「おはようございます薫。聞きましたか?」


「何を?」


「今日は転校生が来るそうです」


「そう何か情報とかは無いの?」


「ここは女子中なので性別が女だということくらいしか分かりませんね。」


「では今日は転校生を紹介します。アンジュ・フルールさんです。」


「アンジュ・フルールだ魔王様のボディガードとして来た貴様らと馴れ馴れしくすることは無い。」


コツコツ、ピタ、


「魔王様今日から学園内でも守る事に決めたからこれからよろしく。」


「薫のこと魔王とかふざけたこと言うの止めてもらえます。」


「魔王様は魔王様だ。貴様こそ魔王様の名を気安く呼ぶな!」


 何だか結構似たもの同士だと思うんだけど。まあとにかくアンジュは私のことを魔王とかふざけたことを言うのはやめなさい!薫は薫で私のことで喧嘩はやめなさい!


 と言いたいがこの状態で言うのはさすがに無理だ。ていうか後ろで女子生徒がキャーキャー黄色い歓声を上げている。


まあとにかく二人とも黙っててくれないかしら。


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