第一話 お見合い?
私の名前は青山薫。現在中学2年生なのだが、どうやら私は元魔王らしい。
現に目の前の金髪ロングの美少女がそう言っている。話は数時間前にさかのぼる。
私が買い物から帰り、家に入ろうとしたときだった。行き成り話しかけられたと思ったら、第一声が
「お探しいたしました!我が最愛の魔王様」
だったのよね。とりあえず、無言で私は家の中に入り、鍵を閉めて、夕飯の準備を始めた。
今日は私の大好きな秋刀魚の塩焼きと、付け合わせに絡み大根を使った大根おろし。ん、美味しそうな匂い。それじゃ
「いただきます。」
ぱくぱく もぐもぐ ごっくん
「ご馳走様でした」
私はその後お風呂に入り歯を磨き、寝ました。
次の日の朝
「いただきます」
朝はパンとフルーツ。時間が無いので早めに食べる。
「ごちそうさまでした」
さて、学校に行かなくては、ドアをそーっと開けてみた。さすがに昨日の美少女はいなかった。
けど、ほっとしたのもつかの間、いきなり昨日の美少女が出てきた。
「放置プレイですか。魔王様」
なんか昨日の美少女が、頬をピンク色に染めて座っていた。とりあえずこのままでは、何かがやばいと思った私は、話を聞いてみることにした。
聞いてもやばそうだが、とりあえず学校に休みの連絡をし、家に入れるのはいやだったが、中に入るように言い。話を聞いてみた。
「私の前世が魔女で、あなたが魔王なんです」
むかついた私は、目の前の美少女の顔を限界まで抓ってみた。
「痛い痛い、痛いですよっ」
「普通こういうときは、自己紹介とかするのが礼儀ってものだと、私は思うんだけど、あと、話しぶっ飛びすぎよ。」
「ごめんなさい!ちゃんと自己紹介しますから、この手を離してください!」
「あんたが、ちゃんと自己紹介できたら離してあげるわよ。」
「私の名前はラルムです!ラルム・フルール!」
「ふーん、国籍は?」
「フランスです」
とりあえず、抓っている手を離す。
「うー痛いです。」
「で?」
「でって?」
「何でいきなり私が魔王だと思ったの?」
「見ればわかるようになってますから、とりあえず魔王様は、自分のことをどれくらい覚えてますか?」
「愛人っぽい魔女のせいでこうなってるってのは、覚えてるというか予測はできるというか。」
正直なところ、言われるまで魔王だなんて、認識すらなかった。
「とりあえず、今生で一番に魔王様に愛された方に、魔王様と結婚できる。という設定になっています。」
「何その迷惑な設定。」
「ただ……。」
「何?」
「魔王様の様子を見ると、転生の儀式失敗したっぽいです。」
「は?」
「私は進行役として転生したので、他の転生者も見ましたが、ものの見事に性別の設定を間違えてます。」
「場合によっては、女同士で結婚するとかそういう落ち?」
「そういう落ちもあるかもです。男として転生している方もいましたが、魔王様が女に転生しているとは、思っていない様子でしたし。男性になった方は、落ち込んでいましたよ。BLかよ……。とか嘆いていましたし。」
「あったときが楽しみね。」
少しだけいい気味だ。と思った。
「その後様子ですと、中身は前の魔王様とあんまり変わりませんね。まあとにかくがんばってください。」
「明日からめんどくさくなりそう。」
学校に休みの連絡をしたので、その後私は、家出ゴロゴロした。