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10 愛の告白

 ネイビスはルートと別れて発着場にてイリスとビエラを探していた。


「あ、いたいた。イリス!ビエラ!」

「あ、ネイビス君……」

「ふん!」


 ネイビスが二人に声をかけるも二人の様子がどこか変だった。先ずビエラに元気がない。船酔いでもしたのだろうかとネイビスは心配になる。対してイリスは唸って明後日の方向を向いてしまった。


「どうかしたのか?」

「よく言うわ」

「あのー。ネイビス君。なんかごめんなさい」

「ビエラ。何があったの?」


 状況がいまいち掴めないネイビスがビエラに尋ねる。


「さっきのこと話したら、イリスちゃんが拗ねちゃって」

「拗ねてなんかないわ!ただ魔王討伐っていう役目があるのに恋愛にうつつを抜かすなんてありえないって言ってるのよ」


 ネイビスは先程のルートのアドバイスを思い出していた。確かにイリスのプライドは高い。ルートのアドバイスによればイリスと仲良くなるのには時間がかかるそうだ。だが、ネイビスにはそんなことで仲違いしている暇なんてない。いち早く最強にならなくてはならないのだ。


「俺さ。この際言うわ」

「何よ!弁解があるのなら聞いてあげるわ」


 イリスがやっとネイビスの方を向いた。ネイビスは一つ深呼吸をすると告げる。


「イリス。ビエラ。俺は二人のことが好きだ」

「なっ!」

「えっ!」


 イリスとビエラは驚きの声を上げる。そんな二人を見てさらにネイビスは語りかける。


「二人は可愛いし、スタイルも抜群だ。イリスは活発で頼りになる。ビエラは小動物のように愛らしくてどこかほっとけない。俺はそんな二人が好きなんだ」


 ネイビスは「二人とも胸が大きい」と言う言葉は胸の奥にしまうのだった。


「まだパーティーを組んで三日目だけど、俺には二人が必要不可欠なんだ。俺は最強にならなくてはならない。そして最強になるためには最高の仲間が必要だ。それがイリスとビエラなんだ」


 真剣に語るネイビスをイリスとビエラはじっと見つめていた。


「ほ、本当に私のこと好きなの?」

「ああ。好きだ」

「本当に本当?」

「ああ。神に誓ってもいい」

「そう。なら許す」


 イリスは珍しく顔を赤く染めて俯いてしまう。


「イリスちゃんもネイビス君のこと好きだと思うよ」

「ちょっ!ビエラ、何言ってるのよ!」

「それは知ってた」

「ってネイビスはなんで知ってるのよ?!それも前世の知識?」

「いや、ルート先輩のアドバイス」


 二人は「だれ?」と揃って呟いた。


「イリスをナンパした人だよ。あの人が教えてくれたんだ」

「ああ、あの胡散臭い男ね」

「イリスちゃんナンパされたの?私されたことないよ……」


 そんな会話をする三人に近づく影があった。


「ネイビス君。どうやらうまく行ったみたいだね」

「ルート先輩見てたんですか?」

「ああ、最初からね。なかなかにいいものを見させてもらったよ」


 突如現れたルートを見てイリスはビエラの後ろに隠れた。


「君がイリスちゃんだよね?」

「そうですけど何か?」

「ネイビス君は多分奥手だから君から積極的に迫るといいよ。黒髪の子もね」

「あ、はい!」

「二人とも気にしたら負けだぞー」

「あはは。酷いな。じゃあ僕は愛しのパーティーメンバーが待ってるからそろそろ行くね」


 ルートはそう言って去っていった。


「やっぱり胡散臭いのよね」

「積極的にかぁ……」

「まぁ、取り敢えず宿探すか。もう夜だし」


 辺りはすっかり暗くなっていた。三人は買い食いしながらネイビスの前世の知識を頼りに宿屋に向かい、なんとか辿り着いて三人部屋に入った。今三人はベッド決めをしている。


「俺は窓側がいい」

「それだと私がネイビスの隣で寝れないじゃない」

「昨日と言ってることが真逆だぞ?」

「いいのよ!だって私達はもう……恋人なんでしょ?」


 先の告白からイリスのネイビスに対する態度が明らかに変わっていた。


「じゃあ。三人で窓側のベッドに寝るのはどう?」


 ビエラがそんな提案をする。


「それだとベッドが三つの部屋取った意味がなくなるだろ」


 表向きでは平然とそう言うネイビスであったが実際は「それって添い寝だよなぁ。控えめに言って最高じゃん」と思っている。


「ならベッド動かして繋げようよ」

「それはいいわね」


 多数決で三つのベッドを繋げて大きなベッドを作ることに決まってしまった。もちろん真ん中に寝るのはネイビスとなった。自分の体の破壊力を知らないイリスとビエラは無防備にもネイビスに密着して眠るので、ネイビスはその夜ろくに寝れなかったのだった。

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