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【温泉】スキルでスローライフしていたら、冒険者と魔獣が押し寄せ、女神の泉扱いされるようになったんだが  作者: あきかたりれお


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4話異世界銭湯の一歩目

「助けてくれて、ありがとうございます!」


「なんのなんの、冒険者同士は助け合うべきだ。間に合ってよかった!俺は冒険者パーティのリーダー、ゲルガーだ」


大剣を担ぐ赤髪のゲルガー。頼れる兄貴肌的な風格で軽快に笑う。


「ごめんなさいね。私達が助けなくとも使い魔が何とかしてくれたでしょうけど、ウチのリーダーはお人好しなのよ」


隣で杖を抱えとんがり帽を身につけた、ザ、魔法使いの女性。黄土色の巻き髪で、豊満な胸。綺麗なお姉さん系だ。


「いやいや!私転生してきたばかりで、剣なんてスコップ代わりになってましたよ」


「転生者とは珍しい。どれ、スキルをせてくれないか?転生者はレアスキルを持っていると聞く」


「こらこらグランツさん。そんな軽々しくスキルを聞くのは失礼ですよ」


斧を背負った小さな白髪老人と、水色のオールバック眼鏡男子。お手本のような冒険者パーティである。


「ちょっと待ってくれ……君それ、マケじゃないか!」


眼鏡を押し上げながら私の手を覗き込んでくる。


「このキノコですか?さっきラーちゃんが見つけてきてくれたんです」


「なんと……あぁ失礼。僕はパーティの回復、身体強化役のイリスと申します。マケは今年不作でしてなかなか手に入りません。しかもこの大きさと美しさ……ほ、欲しい!」


「え、えっと……助けてもらったのでよかったら……」


「いいんですか?!いやしかし我がリーダーの格好をつけたい欲望のせいで恩着せがましくマケを強請る等」


「お止めなさい」


お姉さんの杖の一撃にイリスは頭を抑えて蹲る。


「全く。我を忘れて女の子に接近するなんで、警備兵に捕まりますわよ。本当にごめんなさいね。よく言い聞かせておきますから……」


お姉様!頼もしい!


「でも助けられたのは本当ですし……あの!マケを渡す代わりにこの世界のことを教えてくれませんか?」


「えぇ?でも貴方、そのマケは相当の値打ちが」


「いいじゃないかウィア!そのマケで今夜は我がパーティの特性鍋をご馳走しよう!鍋を囲みながら我々の旅の話をしたり、君の話を聞いたりしたいぞ」


「鍋!いいですね!ラーちゃんはそれでいい?」


「鍋……マケ……」


食べたいんだ。


ということで冒険者パーティと鍋パすることになった。


木を集めて火をおこして野外での鍋パ!キャンプみたいで楽しい!ゴブリン怖いし世知辛いと思ってたけど、いい事もあるなぁ……


「なんと。ナツ殿のいた世界では離れている相手と話すことができるのか?」


「他にも自動で動く階段とかテレビとか、冒険は無いけど結構楽しかったです!」


斧を背負ったグランツという老人は見た目に反して前衛担当らしい。このパーティの最高戦力だというベテランおじいちゃん。


「ふむ……ナツ殿。異世界の話はあまりしない方がいいかもしれませぬぞ」


「え?」


「冒険者の中には"転生者は異物であり排除すべき"と考えている者も少なからずいるからな」


「えぇ怖ぃ……いろいろ教えてくれて、ありがとうございました。このマツタ……マケ入り鍋もおいしかったです!」


「おぅ!めちゃくちゃ美味かったな!ナツがマケを譲ってくれたおかげだぜ!」


「いえそんな……」


この人たちなら……入ってくれるかもしれない


「あの、皆さん。私のスキル【温泉】に浸かってみませんか?」


「おんせん?」


「 見てもらった方が早いよね……よぉしっ出でよ浴槽!」


アイテムボックスから石造りの浴槽を取り出す。


「スキル【温泉】!」


音を立てて浴槽に溜まっていくお湯を冒険者達は興味深そうに覗き込む。


「火魔法も使っていないのに熱々のお湯がでている……一体どういう仕組みなんですの?」


「こちらは私の異世界では有名な温泉というもの。簡単に言えば熱々のでっかいお風呂ですかね」


「スキルと言っていたが、まさか熱々のお湯を出すだけのスキル」


デリカシーのないゲルガーに魔法使いお姉さん、ウィラの杖叩きが炸裂。たんこぶに苦しむゲルガーはデジャブだ。


「ふっふっふ……これはただのお湯じゃ無いんですよゲルガーさぁん。なんと、この湯船に浸かるとレベルがアップするんです!」


「まさかそんな!一時的な身体強化なら僕にもできますが、本人のレベルをあげるなんて聞いたことがありません!」


「ものは試し。この通り、毒では無いので浸かってみてくれませんか?疲れもとれます!」


湯船に手を浸し敵意がないことを示す。冒険者達は互いの顔を見合わせる。


「……私、この世界に来たばかりで不安だったけど、今日は本当に楽しかったんです!助けていただいて、仲良くなった皆さんに温泉の良さを知ってもらいたい!お願いします!」


「俺からも頼む。昨日浸かったけどレベルアップしたし、すげー気持ちいいぜ」


「ラーちゃん……」


「ナツ。お前の心意気が籠った"温泉"。浸かってみてもいいか?」


衣服の前をはだけさせる男冒険者達。

私の異世界銭湯。最初のお客様だ。























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