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ルシアは病院に行く。

 まあ、それは置いておいて。


「それより病院でしょ。——私も必要無いと思うけどなー。」


 言いつつ路地を曲がって裏通りに出る。その拍子にラモンの後ろにつき、先導してもらう。


「それで何かあったら困るだろ。」


 ラモンがそう言ったところで、丁度病院についた。


 中に入ると、昼間ということもあり空いていたが、何人か、待合室で座る人が目についた。領主の補助を受けているのか、壁にはそれらしき紋章のプレートが飾ってある。それ以外は質素で、静かな雰囲気の病院だった。


 病院自体は聖女としての訪問で何度も来たことがあるので目新しさは無い、けれど。


(患者側としてくるのは初めてだな。)


 今までは慰める対象としてしか見ていなかった患者達と、今度は仲間意識が芽生えているのがなんだか可笑しかった。


 ルシアが周囲を見回している間にラモンが先に受付を済ませて戻ってくる。


「すぐ呼ばれるだろうから、あんま遠くまで行くなよ。」


 うろちょろと院内を観察するルシアに向けてそう言い、ラモンはベンチに腰を下ろした。


 病院の規模は、都のものと比べるとやはり小さく、ところどころ壁にヒビが入っていたりとあまり管理は行き届いていなさそうだった。


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