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ルシアは夜の廊下を歩く。
ドアをぱたりと閉めると途端に光源が無くなり真っ暗になる。ぼんやりとした視界を頼りに辺りを見回した。目のつく所にはおらず、かといってこの家の構造も何も知らないので、とりあえず廊下を歩き回る事にする。どこか部屋にいるのなら、そこから明かりが漏れていることだろう
(ラモン、どこに行ったんだろう。)
歩き始めてすぐに、ランタンを持って来なかったことを後悔した。
イルゼさんのを借りておけば良かった。
月明かりも無い廊下を目を凝らしながら歩く。
「おーい、ラモーン。」
夜の空気に軋む床。突然隣から、ぬっと手でも出てくるような気がして、ぎこちなく唾を飲み込む。
一刻も早く見つけなければ。
自身の足音を追いかけながら歩いていると、不意に、足音の軽く聞こえる部分に出会った。
足音が軽いというのは本当にそのままで、なんというか、床下に、空間があるような——。
そう思って足元を見た時。
(あっ。)
すぐ側の扉から光が漏れているのに気がついた。
反射的に顔を上げ、扉を開ける。




