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イルゼは微笑む。

 そう言い残して、医者は去って行った。


 イルゼ夫人は振り返ると、ラモンに気づいていなかったのか、少し驚いた表情をした。


「あら、どうしたの。女の子に何かあった?」


 ラモンは思わず目を彷徨わせる。


「あ、いえ、そういうわけじゃないんですけど。——すいません。ベッド借りた上に、代金も建て替えて貰って。いくらでしたか。」


 ラモンは懐から財布を取り出す。

 それを見るとイルゼは、少し表情を緩めて言った。


「いやあ、いいのよ。あのお医者様はボランティアで顔見知りだし、たまには使わないとね。それに、私くらいの年齢になると、若い子には親切にしたくなるのよ。」


 ラモンは、いやそれでも、と代金を出そうとしたが、イルゼに断られ、それを三回程繰り返したところで、結局ラモンが根負けした。


「本当にありがとうございます。」


「どういたしまして。それより、少しお茶をしない?ずっとあの子の側に居たいのなら、別にいいんだけれど。」


 ラモンはそれがせめてもの恩返しになるのではと期待して、承諾する。


「是非、ご一緒させてください。」


 声を受けて、イルゼは目を細め、花が咲いたように笑った。


 お読みくださりありがとうございます。とりあえず、第一章はこれにてお終いになります。こんな中途半端な所で終わってしまって…すいません。

 今後は、休憩を頂いて、短編か何かを書いた後、またお休みを頂いて、第二章に入っていきたいと思います。

 その際、きっと、第一章を大幅に編集しようかと考えています。——文章がカタコトな所とか、筋が通ってない所とか——。話しの本筋は変えないようにと思ってはいますが——。

 今回のついでに、近況報告とか開けたらいいな、と思っているので、続報があればそちらと、Xにも投稿すると思いますので、何卒。

 改めまして、本当にありがとうございました。

 これからも、どうぞよろしくお願いします。

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