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ラモンは憤る。

 ラモンがその表情の真意を探っているうちにルシアが口を開く。


「——な、なんで、来たの——。」


 ——なんで来たの。

 それを聞いてラモンは苛立った。


 なんで来たのか?そんなのは決まっている。ルシアが元主人で、知り合いで——心配だったからだ。

 そう答えようとして、しかし一抹、ラモンに疑問がよぎった。


 その隙に、ルシアが拙く続ける。


「——だってラモンは、もう従者じゃ無いし、私のこと、助ける、必要無いし——へ。あれ。なんで、来たの?」


 そうなのだ、ラモンはもう従者じゃない。助ける義理がない。


 それに、夜、日記を読んだ時、自分の心境の変化を面白く感じると同時に、心のどこかで思ってしまったのだ。

 ——自分はこんな奴に仕えていたのかと。

 友達の様に接し、僅か光栄とさえ思いながら仕えていたのだ。傍若無人な聖女様に。

 自分の冷酷な思考を遮るようにラモンは口を開く。


「なんでってなんでだよ。従者じゃないと助けちゃ駄目なのかよ。」


 ルシアは頭を抱えながら言う。


「——へ。いや別にそういう訳じゃない——と思うけど、でも、もう私主人じゃない訳で、ただの——。だから、そこまでする必要ないから——。」


 ラモンは苛立ちながら言った。


「ただの、なんだよ。必要ってなんだよ。言ってみろよ。なんで夜に一人で部屋に居たんだよ。せめてロビーかどっかに居れば——。」


 ただの、何なんだ。自分達の関係は何なんだ。ラモンが従者としてルシアと一緒にいた時間には何の意味があったのだ。


 憤りをそのままに、さらに口を開こうとした時だった。


 目の前でルシアが倒れた。


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