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ジュエルを探して-ロランドとオーブリー-  作者: 乾為天女


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最終章:運命の選択と新たなる世界(終)

神々の遺跡の奥で、ロランドとオーブリーは 究極の選択 に直面していた。

「封印を維持するのか、それとも解くのか」

目の前には、封印された 闇の王エクリプス 。

彼は静かに二人を見つめ、最後の問いを投げかける。

「お前たちは、どちらを選ぶ?」

ロランドは剣を握りしめ、オーブリーを見つめた。

「……オーブリー、お前はどうしたい?」

オーブリーは迷っていた。

もし封印を維持すれば、世界は今のまま続くだろう。

だが、その均衡は既に崩れつつあり、瘴気が世界を蝕み始めている。

封印を解けば、新たな均衡が生まれるかもしれない。

だが、それがどのような世界になるのかは誰にも分からない。

「……私は」

オーブリーはロランドを見つめた。

「私は、ずっと “強くなりたい” と思っていた。でも、それだけじゃない」

彼女は、ここまでの旅を思い返す。

ロランドと共に戦い、共に傷つき、互いに支え合ってきた。

「……私がここまで来られたのは、ロランドがいたからよ」

「オーブリー……」

「もし、私たちが “未来を選ぶ” ことができるのなら——」

オーブリーは、ロランドの手を握った。

「あなたと一緒に、その未来を見たい」

ロランドは目を見開き、静かに彼女の手を握り返す。

「……そうだな」

「俺たちの選ぶ道が、どんな結果をもたらすのかは分からない」

「でも、俺は——お前と一緒に未来を選びたい」

二人の間に、これまでの旅路のすべてが込められた 沈黙 が流れた。

やがて——

ロランドとオーブリーは 封印の石碑に手をかざした。

次の瞬間——

神々の遺跡が まばゆい光 に包まれた。

封印が解かれる——

それは 世界が新たな均衡を迎える瞬間 だった。

エクリプスがゆっくりと目を開き、静かに言った。

「お前たちの選択が、新たな世界を創る」

光と闇が交わり、世界が変わりゆく中——

ロランドは、そっとオーブリーの手を引いた。

「これからどうなるか分からないが……」

彼は彼女を抱き寄せ、穏やかに微笑む。

「お前がそばにいるなら、どんな未来でも怖くない」

オーブリーの頬が赤く染まる。

「……ロランド」

彼女はゆっくりと顔を上げ、そっと彼に口づけを交わした。

——世界がどう変わるとしても、二人は共に歩み続ける。

光と闇の交わる新たな世界で、ロランドとオーブリーは新たな旅へと踏み出すのだった。

(終)



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