序章 それは唐突な事故だった
新年早々初投稿です。
小説を書こうか悩んだ結果年明けしてました。
国語力が欠如している所が多いのですが、趣味なので何卒...
春。それは出会いと別れの季節。入学式に卒業式、就活...
色々な思いが飛び交う中、今日も都が経営するバスはイチョウの並木が綺麗に葉を彩る中、人々を運ぶ。
僕、鍵和田 薫月は高校のクラスの委員会決めと自己紹介が終わり、家に帰る為にバスに乗っている。母方譲りの茶色い髪、黒い死んだ魚のような目、眉までかかった前髪にショートヘア。頭の上にぴょこっと立つくせ毛。平均的な高校生の身長よりも少し低く、下手をすれば小学生と間違えられそうな見た目。完全に陰キャな見た目の僕は、春のあたたかな光が差し込む車内で、ぼんやりと今までの人生を振り返る。
小学校では人間関係もそこそこ上手くいっていて、テストもそこそこの点数をとれていて...。今思えば、平凡な自分を変えようとしたのが間違えだったのだろうか。高みを目指したくて、受験をした。頑張って頑張って、そこそこ良い中学校に合格した。けど、そこからもっと頑張ったのが駄目だった。部活の掛け持ち、委員会の居残り...。目立ち過ぎたのだろう。少し頭のネジが足りない奴らに目を付けられて、トイレで水をかけられたり、上履きに落書きをされたりと...いじめの典型例のような嫌がらせを受けて、耐えられなくて不登校になった。
ネットで見た、「どれだけ良い人間になろうと、誰かの悪者になる」...その言葉が胸に刺さり続けた。それからは、ネットに入り浸りだった。なろう系の小説を読んで憧れたり、FPSで敵を倒して八つ当たりをしたり、自由でいろいろな人がいるネットが楽しかった。そうこうしているうち、1カ月、半年、1年が経ち...。完全なる陰キャの出来上がりである。
約2年の陰キャ生活が仇となって、自己紹介も盛大に噛んだ。
「1年1組9番、鍵和田かづkッ...」
クラス全員が見ている中、全員から気を使われるという壊滅的な状況。ああ、入学式で気になった女の子がこっち見てるよ。せっかく同じクラスになれたと思って浮かれていた自分を殴りたいね。
しかも、次の自己紹介する人が陽キャだったせいで、引き立て役になってしまった。屈辱である。初手で黒歴史を作るという最悪の状況。正直高校生活終わったんじゃないか。
「次は柳台に停車いたします」
自分の新しい黒歴史のページを頭の中で読んでいる間に、バスは家に着々と近づいているようだ。床に置いた学生カバンを持ち上げ、席から立つ準備をしようとした。
家に帰ったら貰ったプリントを整理して、重要な書類に個人情報を書き込み、明日の学校に向けての準備...明日教室に入った時の周りからの視線が怖い...
心の中でため息をつきながら停車したバスを降りた直後だった。
バス停の目の前の工事現場が騒がしいと思い、上を見上げると-----
鉄骨が顔の前にあった。落ちてきていたのだ。
ここまで読んで頂きありがとうございます(`・ω・´)
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