契約
すみません。
投稿時間遅くなりました…
「では、契約成立だ。」
「契約は成立したんだろう。早く、何かソフィアを助けるための情報を渡してくれ。」
「わかった。わかった。そう焦るなって。」
王様…いやリアードって言わせてもらおう
リアードが前のめりになって俺に聞いてくる
焦る気持ちもよくわかるが言っておかないといけないことがある
「契約について補足がある。」
「補足?」
「ああ。今回俺と契約したことで守ってもらいたいルールがある。」
「それはどんなルールだい?」
「簡単なことだ。ルールは2つ。まず1つは俺の素性を公表しないこと。もう1つは対価の出し惜しみはなしってこと。これらのルールをやぶれば噂通りになると思っておけ。」
いや、もう本当にこの2つはやめてほしい…
リアードはこの国の王だからこそそんなことはしないと思うが
今までの貴族とか情報を聞いたら
俺の排除に動く奴らもいたしなぁ
これくらい強めに契約結ぶ人には言っておかないと
あとあと舐められるっていうこともあるしな
「噂通りにね………。わかったよ。まぁ、僕としてはソフィアが助かったら君の言う通りに命を捧げるつもりだから。ルールをやぶることはないかな。」
「間違ってもらったら困るが、俺は命なんていらないぞ。例え話で言っただけだ。」
いやいや、リアードの命なんて捧げられても困るわっ!
わかりやすい例え話だと思ったんだが…
情報屋は取引相手がいるからこそ成り立つ
それなのに契約相手の命とか対価にしたら情報屋成り立たなくなるだろうに…
「そうなのかい?僕は君が僕の命を欲しているのだと思ったけど…。」
「そんなことはない。生きている相手がいるからこそ成り立つのが情報屋だ。誰かの命なんて使い道がないしな。それに俺が望むものを対価にしてくれるんだろう?」
「ああ。僕が出きる範囲だけど、君が望むものを提供しよう。」
まぁ、自分の命差し出すくらいだしな
大抵のことはお願いしても大丈夫そうだ
今もリアードは早く話を進めてほしいって感じの雰囲気がみてとれるしな
「それで十分だ。その対価だが決めるのは情報を提供してから言うことにする。」
「僕としてはどちらでもいいのだけど、君がそれを望むならいいよ。」
「では、改めて契約成立だな。じゃあ、さっそくですまないが王妃様の部屋まで案内してもらってもかまわないか? もちろん、ここにいる3人も来てもらって大丈夫だ。」
「わかったよ。じゃあニコル、先に部屋に行ってメイドたちを人払いさせておいてくれるかい?」
リアードからそう言われたニコルは俺のほうじーっとを見ながら返事をした
「ええ。わかったわ。」
何か気になっていることでもあるのだろうか?
そう思ってこちらもニコルを見続ける
少しして俺に話しかけてきた
「それと、クラウン君。」
「なんだ?」
「何かソフィア様の部屋に準備しておいたほうがいいものはあるかしら?あるのなら準備しておくわ。」
なるほど
俺に聞きたいのことがあっただけか
俺に惚れてしまったんじゃないかと
少し期待してしまった…
まっ!
そんなことあるはずないけどな
「いや、特に準備するものはないから大丈夫だ。」
「そう。じゃあ、王様。先に行ってるわね。少ししてから来てちょうだい。」
「待ってる間にあたしがクラウンに質問してもいいー?」
「我も聞きたいことがある!!」
アニスもネットも2人とも俺の前までやってきて聞いてくるが
そんなに2人から一斉にいわれても答えられない
それに2人と一緒にリアードも俺の近くにやってくる始末だ…
「なんだ?質問によっては対価が必要になるぞ。もちろん、今回の契約の質問だったら必要ないが。」
「今回のソフィア様についての話を聞きたいんだけど、ソフィア様の部屋まで行ってなにするの?情報を提供してくれたらあたしたちで何とかするよ?」
「ま、それは行ってから話すから、そう焦るなよ。」
「我も聞きたいことがある!!」
「ネット、それはあとにしよう。そろそろみんな行こうか。」
そんなこんなで
みんなでわいわいと話ながら
王妃ソフィアの部屋へ向かうことになった。