ピンチ?
高そうな置物、柔らかいカーペット、煌びやかな扉
その扉の両脇を騎士が守るように立っている
そんな扉の前で
俺は今、王との面会のために準備が整うまで待機中だった
もうかれこれ
1時間は待ってると思うんだけどなぁ
あー、暇だ……………………
「ねぇ、ねぇ。ここで立ってるだけじゃ、退屈でしょっ!!ちょっと俺と語ろうぜっ!!!!」
そうやって騎士に話しかけるも
「だまっていろっ!私は仕事中だ。」
「えー、 仕事中でも話すくらいはいいじゃん。真面目なんだからぁ。もうっ!」
これの繰り返しになる
はぁ、暇すぎて、暇すぎて、俺には耐えられないっ!!
扉の近くで立っている騎士は尊敬するよっ
あのまま1日中だって見張りについていないと行けないんでしょ
それが仕事とはいえ
俺なら、退屈すぎて死んじゃいそうっ!!
そう思ってあたりをキョロキョロしていると
ゆっくりと扉がひらかれる
その瞬間目を奪われた…………………
歩いているだけで
風になびく美しいなめらかな銀髪
覗くと吸い込まれそうな翠の瞳
思わず口づけをしたくなるような形のよい唇
気品に満ちた微笑み
物語の中から出てきたと思うほどの美しさに…
そんな
この世の美しさを詰めこんだかのような立ち姿に
恐怖を覚える
おいおいおいおいっ!
こいつは知っているっ!!
なんでこんなところにいるんだっ
今は仕事で違う屋敷で仕事をしてるはずだろ!!
まさかっ!呼び戻されたのか?
何のために!!
調べねば!!
この情報は俺にも関わってくるっ
「王がお待ちです!中に入ってください。」
「あ、はい。」
……どうしてこうなった……
内心、びくびくしながら
そう言われるがまま、扉を抜けると
そこにはそれ以上の衝撃が待っていた…
まじでっ!
どうしてこうなったんだーーーー???????