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残虐皇帝の花嫁  作者: 雪斗
10/26

衣装

今回も楽しんでくれると嬉しいです。


皇帝の前で舞を披露する事が許された。

舞には歌や音楽が必要となる為、蓮は恐怖でパニックになって泣きじゃくっているリサではなくて、エマを皇帝に頼んで一時解放して貰った。


一時解放されたエマは、勢いよく蓮に詰め寄ると叫んだ。


「どうして逃げなかったの!レン!」


そう涙を零すエマに蓮は優しく微笑んだ。


「すみません……でもエマ達を見殺しになんて出来ないから。」


その言葉にエマはより涙を零しそうになったが、ぐっと堪えて微笑んだ。


「絶対に生き抜きましょう……レン。」

「……うん。」


二人は微笑み合うとお互いの手を強く握り合った。





















既にエマは、蓮が教えた舞で使う天上の音楽を全てピアノで弾けるらしい。

蓮は舞に使用する曲の中のとある一つを選ぶと、これをエマに弾くようお願いした。

エマは笑顔で快く了承してくれた。


そうして曲の準備は整った。

次は衣装だ。


蓮が今着ている衣装では非常に動きにくく、しかも肝心の天上の舞が映えない。

だが目の前に残虐皇帝がいるこの状況ではとても着替えなど出来ない……普通は。


蓮は未だ付けている仮面の下でニヤリと笑うと目を閉じて想像した……己が舞う時の衣装を。


蓮は天上の世界にいた時に舞が好き過ぎて、一つだけ特殊な魔法を習得していた。


それは舞の衣装を着ている自分を想像すれば、そのまま想像通りに衣装チェンジしてくれると言うなんとも限定的な魔法だった。

因みにその魔法は着替える場面も隠してくれる為、何処でも誰の前でも使用可能なのだ。


それによって蓮は残虐皇帝が目の前に居ても、衣装チェンジする事が出来た。


そうしてその特殊な魔法が発動されて、蓮が白い光に包まれていく。


「うわっ!何なんだ!」

「攻撃か!」


そんな周囲の騒めきは蓮には届かない。


そしてその光が消えて衣装チェンジした蓮が現れると皆、驚きで目を見開いた。


あの蝶が描かれていた黒い仮面は、銀細工によって花の模様が表現された美しい仮面に変わっている。

また額には装飾バンドであるフロントレットが着けられており、額に垂れる紅玉が美しく艶かしい。


上半身の衣装は見頃がウエストより上の辺りで短く切られたクロップ・トップで、お腹が大胆に露出されている。

そして下半身の衣装は丈の長さがバックよりフロントの方が短い前後非対称のフィッシュテール・スカートだが、五箇所に縦に最後まで切れ込みが入れられており足が際どい部分まで大胆に露出されるようになっている。


足もとには足の指に引っ掛けて足の甲から足首周辺を飾る装飾具であるベアフット・サンダルがつけられており、金の飾りが白い足に映えて美しい。


そして手首には指輪と腕輪がチェーンで繋がったスレーブ・ブレスレットが着けられている。


その美しく煌びやかな衣装を身に纏った蓮は正に天使、否女神。

残虐皇帝以外その蓮の華やかな美しさに見惚れた。


蓮は隠し持っていた扇を懐から取り出すと広げて構えを取り、エマは我に返ると曲を弾き始めた。

この舞の名は比翼連理。


蓮は己の仮面を外すと空中に高く投げ上げ、その曝け出された美しい面で艶やかに微笑んだ。







衣装が……難しい……

次回も読んでくれると嬉しいです。

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