第97話「六天将グラシャ」
黒湖についに現れた六天将グラシャ。
アーノルドが攻撃を仕掛けたが斬れない。
「物理攻撃が効かんのか?・・・・厄介だの。」
「『火炎爆破』!」
カブリエルが火炎魔法を放つ。
・・・しかしグラシャの体は魔法が当たる前に霧となり、散った。
「どうやら魔法は効くようですね。回避したのが何よりの証拠。」
「カブリエル、俺の剣に魔法をエンチャントしてくれい。じゃないと俺は戦えんわ。」
「わかりました。」
カブリエルはボーギャンの大剣に炎を付与。
「どこから奴が来るかわからないぞ。注意しろ。」
一方その頃真也は・・・・
「・・・はい、これで大丈夫。」
「ありがとうございます!」
倒れている兵士たちの治癒を続けていた。
一体何人回復させればいいんだ!?
多すぎだろ!もっと広範囲の治癒魔法を覚えておけば良かった!
それに・・・なんか六天将が現れたっぽいけど、上級大将が3人もいるから大丈夫だろ。・・・多分。
「・・・どこから来る?」
霧の状態となったグラシャは全然攻めてこない。
「・・・埒があきませんね。ボーギャン将軍、アーノルド将軍、一旦ここは私に任せて下さい。」
「どうする気だ?」
「お二人は周辺にいる兵たちへ迅速に後方へ下がるよう呼びかけて下さい。」
「おうよ。」
カブリエルの指示でアーノルドとボーギャンは後方へ下がり、二人は他の兵たちにも下がるよう指示を出す。
「・・・いい加減姿を出して頂きましょうか。」
カブリエルは集中。
そして杖を掲げ、
「『大爆発』!!」
言葉を発した瞬間、杖から火炎の球が飛び出す。
飛び出した球は段々縮んでいき・・・・・縮みきった瞬間、
バゴォォォォォォォォォンッ!!!!!
大爆発が起きた。
爆発の衝撃波によって十分後方へ下がった兵たちも爆風で勢いよく吹き飛ばされる。
「なんつー爆発!!・・・おわっ!!」
レイネスが飛ばされそうになったがウェットが掴む。
しかしウェットも飛ばされそうになったがミランダとアリダリが必死で腕を掴んだ。
凄まじい爆発によって起きた爆風。
そして大きな煙が上がる。
「後方へ下がれと言うから大体は予想できたが・・・いつもよりデカイな。」
「だが、広範囲魔法は奴にとって効果的であろう。おそらく奴は我々が居た位置に近い所に居たに違いない。」
「周囲ごと巻き込んだってことか。」
大爆発を起こしたカブリエルは自身に防御魔法を展開し、爆発の衝撃を防いでいた。
カブリエルは火・氷・風・特殊の4属性を扱える魔法使いである。
「霧状になったとしてもこの爆発を喰らってしまえば・・・」
「・・・・大人しい顔して・・・案外、結構大胆な事をするのね。」
「!?」
爆発による煙が晴れる・・・
煙が晴れると霧は全て無くなり、カブリエルだけが立っていた。
「さすがにこの爆発に巻き込まれた死んだか。」
「・・・・待て、・・・カブリエル?」
カブリエルが振り向く。
「お二人・・・私ごと斬って・・・下さい。」
「「!?」」
「私の体が・・・六天将によって乗っ取られて・・・しまいました・・・制御が・・・できません・・・」
グラシャは爆発前に霧状の状態でカブリエルの体内に侵入。
神経毒によってカブリエルを自由自在にコントロールした。
「なんだと!?霧か!?霧になった奴がカブリエルに何かしたってことか!?」
「奴は霧の状態でカブリエルの体内に入り、体のコントロールを得たということだろう・・・」
「なんだよそりゃ!・・・・じゃあ俺らもヤバいんじゃないか?息を吸っているから少なからず霧を取り込んでるぞ!」
「・・・・体の自由を奪うにはそれなりの毒量が必要なのよ。だから少し吸ったくらいじゃ自由は奪えない。」
乗っ取られたカブリエルが自分の意思とは関係なしに口が動く。
「おい・・・あれって・・・」
「ええ、相手を操るって・・・私たちが戦った護衛団と一緒の能力!?」
「そうよ。・・・ただ、あの子の能力はもともと私が渡したものなの。」
「「「!!」」」
「そしてこの体・・・さすが上級大将。良い魔力を持っているわ。」
カブリエルを操ったグラシャは杖を掲げる。
「マズいぞ!!お前ら下がれェェーーーッ!!!」
次の瞬間、
バゴォォォォォォォォォンッ!!!!!
兵たちが密集する位置で大爆発。
全てを巻き込み吹き飛ばす。
「・・・なんてことを・・・」
「フフフ・・・ハハハハハ!仲間の人間がゴミのように散っていったわよ!これだけの魔法を使えるなんて本当貴方を操って良かったわ。・・・貴方の魔力が切れるまで打ち続けてあげるわ。」
「・・・やめ・・・」
グラシャはカブリエルの体で『大爆発』を連発。
この攻撃によって軍は大損害を受けた。




