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第87話「竜殺しの剣(ドラゴンキラー)」


「また何か来やがったな・・」


「エルザ中佐、将官たちに治癒を!ここは僕がやります!」


「貴方1人で大丈夫?」


「この世界にもドラゴンがいるとは思いませんでしたが・・」


「ドラゴン?・・竜のことかしら?」


「ええ。ドラゴン相手なら好都合です。任せてください。」


「・・・わかったわ。」



エルザはまず最初に治癒魔法をアーノルドに使用。



「『癒しの風(ヒーリングブリーズ)』。」



風がアーノルドを包み込んで治癒を開始。

そしてジークはバラムの前に立つ。



「・・なんだ?ガキ1匹が俺の相手か?」


「僕は勇者・・平和の為にお前を討つ。」


「・・・勇者?なんだ?なんのことだ?」



ジークは剣を構え、深く深呼吸。

そしてバラムに向かってゆっくり前進。



「本当にお前だけで俺とやろうってのか?」


「ドラゴン相手は僕の得意分野でね。」


「・・・チッ、ガキがッ!!!」



バラムは口から魔力弾を発射。

ジークは発射と同時に移動速度を上げて回避。



「!!」



バラムは魔力弾を連続発射。

だが、全ての軌道を見極め華麗に躱す。



「コイツッ!!」



向かってくるジークに対して尻尾で叩きつける攻撃。



ダァァァンッ!!



だが、叩きつける攻撃も上手く躱す。

続けて横薙ぎの尻尾攻撃。

しかしそれも見切ってジャンプで回避。



「死ねッ!!」



ジャンプで避けたところをバラムが殴りつける。



「ハァァッ!!」



だが、ジークは殴ってきたところを剣を振り抜いて対処。



「・・・なにッ!?」



バラムの手から血が噴き出る。

ジークの剣が異常な硬さの竜の皮膚を斬り裂いた。



「テ、テメェ!!」



再びバラムは尻尾で攻撃。

・・・だが、



ズバァァン!!



ジークは尻尾の先端部分を剣で斬り落とした。



「ぐあッ!!なんだとッ!?」



予想だにしていない状況にバラムは一瞬怯む。



「なぜだッ!!なぜお前のようなガキに俺が斬れるッ!?」


「・・・・【竜殺しの剣(ドラゴンキラー)】。」


「・・ああ!?」


「僕が使用している剣はドラゴンに対して有効な武器だ。これはこの世界に転生する前に愛用していた武器。女神様の許可を得てこの世界に持ってきた。」


「・・転生?・・女神?・・・お前が何を言ってるのかさっぱりわからんが・・無性にムカつくな・・お前ッ!!!」



バラムは両手の拳を握り、思い切り叩きつける。



ドゴォォンッ!!



ジークは素早く攻撃を回避。



「悪を燃やす炎よ 僕の剣に宿れ!!」



ジークの剣に炎が纏う。

そしてそのままバラムへと突っ込む。



ジークを近づけまいとしてバラムは魔力弾を含めた連続攻撃。

激しい連続攻撃によって地面は凸凹状態。



「ドラゴンは力は強いが・・体が大きい分攻撃が単調。・・・これは前の世界で学習したことだ!!」



ジークは全ての攻撃を躱し、バラムに詰め寄る。



「・・なッ!?・・お前、何者だッ!?」


「二度言わすな。僕は・・・・勇者だッ!!」



ズバァァァァァンッ!!!



「グオァァーーッ!!!」



ジークの剣がバラムの胴体を斬る。

斬れた箇所から大量の血しぶきが上がった。



「こ・・・このぉぉぉぉッ!!!」



バラムは激怒し、強力な魔力弾を発射しようとしたが・・・視界にジークの姿が無い。



「!?・・・・・ッ!!」



視界の上からジークが降りてくる。

ジークは斬った一瞬の隙に上へとジャンプしていた。



「『業火炎上桜花乱舞』!!!」



一撃目はバラムの片目に炸裂。

目を上から下へスパッと斬る。

二撃目からは下へ落ちるまでの間に目にも止まらぬ高速での連撃。

みるみるうちにバラムの体が刻まれてゆく。



「ガァァァーーッ!!!・・・この・・・野郎ッ!!!」



キュィィーーン・・・



攻撃を受けている最中にバラムは口を広げて魔力弾を溜め、ジークに的を絞る。



「消えろォォォッ!!!」



口から魔力弾が放出されようとした瞬間、



「『雷鳴剣(サンダーブレード)』!!!」


「・・ッ!!」



ズドォォォォォーーンッ!!!



下からアーノルドの雷鳴剣(サンダーブレード)が炸裂。

この一撃によってバラムに大ダメージを与えた。



「ゴ・・バ・・・・」



するとバラムの体がのけぞり・・・



ドォォォン!!



竜の大きな巨体が地面に倒れる。



「・・・ふぅ。」



エルザに回復してもらったアーノルドだが、完全には回復しておらず負ったダメージと消耗した魔力によって既に疲労困憊。

最後に放った技も残りの力を振り絞って出したものである。



エルザはアーノルドを回復した後、残りの将官たちにも治癒魔法を使用。



「・・倒したか?」


「あれほどの攻撃を喰らったらさすがに竜といえど立てんじゃろ。」


「・・・・・ま・・・・だ・・・・だ・・・」


「「「!!?」」」



ゆっくりと体を起こすバラム。



「マジか・・・あれでも倒しきれんとはな・・」


「ですが、六天将も既に虫の息。倒しきりましょう。」



少し回復した将官たちも立ち上がる。



「お前ら・・・・全員・・・・吹き飛べェェッ!!!」



バラムが口を開き、上に向かって特大の炎の球体を放つ。



「なんだありゃ!?」


「この地諸共吹き飛べ・・・『火炎流星群(フレイムメテオ)』!!」



宙に放たれた特大の火球。

次の瞬間、火球が弾ける。



「「「!!!」」」



弾けた火球はあらゆる方向へ分散。

まるで隕石のように降り注ぎ、敵味方関係なしに巻き込む。

広範囲に被害が広がる。



「「「ぐあああああッ!!!」」」


「こりゃヤバいぞ!!色んな所で被害が出てる!!」



サーニャ中将が水魔法を使用しても飛んでくる火球は消すことができず、効果が無い。



「『氷の防壁(アイスウォール)』!」



エルザが分厚い大きな氷の壁を展開。

・・・だが、



バリィィィンッ!!!



「ッ!!」


「全員消し飛べェェーーッ!!!」


「ハァァァァッ!!」



エルザは連続して防壁を重ねるように生成。

火球は次々と壁にぶつかっていく。

すると次第に威力が落ち、最終的にはエルザたちに届かなかった。



「たった1つを止めるのにこれほど苦労するのにこの数は・・・」


「六天将ッ!!」



ズバァァンッ!!



ジークが駆けて飛び上がり、バラムにとどめの一撃を与える。



「・・ククク・・俺を倒したところで火炎流星群(フレイムメテオ)は止まらない・・・」



そう言ってバラムは置き土産を残して倒れた。



—————隕石のように火球が降り注いで数十分。

この魔法を止める手段は無く、軍に甚大な被害が出てしまった。

天から降る火球の衝突によりテトライ山脈の麓に居た兵士と魔物は巻き込まれて大勢死亡。

麓は焼け野原と化し、至る所に大きなクレーターが多く出来上がった。

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