第82話「エルザ&ジーク①」
ジズ護衛団アマコムの前に現れたのはエレメントマスターのエルザ・エルーシャ。
ジズ護衛団パームとリグルットの前に現れたのは転生勇者ジーク・フリート。
=== アマコム VS エルザ ===
「貴方はエレメントマスターと名高い人間ですね?」
「全ての魔物は私が駆逐する。」
「貴方は栄養が高そうですね。私の虫が喜び・・ますッ!」
アマコムは大量の虫をエルザに向けて放つ。
「燃えろ・・・虫め!」
エルザは火属性魔法を発動。
炎の渦が虫を吸い寄せ、焼き尽くす。
「詠唱破棄!?」
通常、魔法を発動するには詠唱が必要。
だが、エルザは詠唱無しで魔法を放った。
「まさか、我々のように魔法を詠唱無しで使える人間がいるとは・・」
「貴様ら魔物ができて人間ができないことなど・・無いッ!!」
次にエルザは氷魔法を発動。
アマコムに向かって地面から大きな氷柱が次々と出現。
「行けッ!!虫たち!!」
氷柱は細かい虫たちが身を張って防御。
そして巨大ムカデたちがエルザを襲う。
「はぁぁッ!!」
風魔法で向かってくる巨大ムカデたちを切断。
追撃でムカデたちに雷を落とす。
「・・・火・氷・風・雷・・さすがエレメントマスターと言われるだけはありますね。・・・ですが。」
「!!」
ボコッ!!
エルザの下、地中から虫が突如飛び出す。
そしてエルザの足に絡みつく。
「さぁ、喰らいなさい!」
大型の虫がエルザを襲う。
・・だが、
メラメラメラ・・・
「・・なに!?」
エルザの足に絡みついた虫が焼け焦げた。
さらに襲い掛かる大型の虫を剣で一刀両断。
エルザの体が炎を纏う。
「・・な、なんですかそれは!?」
「これは『炎の羽衣』。私の体全体に炎を纏わせているのよ。」
「・・見たことない魔法を使いますね・・」
そしてエルザはアマコムに向かって駆ける。
「全身炎ですか・・・それでは・・これならどうですか!」
「!」
アマコムは新たな魔虫を生み出す。
生み出したのは2匹の虫。
1匹の虫が口から水を勢いよく噴射。
エルザに水がかかる。
「続けて!」
もう1匹の虫が口から勢いよく風を吹く。
この虫が吹いている風は冷気。
すると、エルザとその周辺がみるみるうちに凍結。
エルザは三角錐の氷に閉じ込められた。
「これならどうですか?」
「・・・この程度の氷で・・私の炎を消せると・・・思うなッ!!」
「ッ!?」
ジュワジュワ・・・バリィィィーーン!!!
閉じ込めた氷を溶かして粉砕。
粉砕した瞬間、エルザはアマコムに突っ込む。
炎を纏わせた剣でアマコムを斬る。
・・・しかし、
大量の虫がアマコムを守り、剣が届かない。
「はァッ!!」
エルザは即座に魔法を発動。
「!!」
ズドォォォォォォン!!!
アマコムの頭上に雷が落ちる。
だが、この魔法も虫の大群が身代わりとなりアマコムには届かない。
エルザは一旦後方へ下がる。
「・・・目障りな虫ね。」
「これが私の力ですよ。貴方の攻撃は私に届かない。」
=== パーム&リグルット VS ジーク ===
「いきなり不意打ちとは・・」
「ヒキョー者ね!」
「僕は勇者。悪は滅する。」
「・・勇者?何言ってるのコイツ?」
「さぁな。だが、たった一人で俺たちに立ち向かおうとは・・愚かな奴だ。」
「ちゃっちゃとやっちゃうわよリグルット!」
ジークは剣を構える。
「!!」
パームの魔法によって身動きが取れない。
動けないジークにリグルットが剣を振るう。
「ふんッ!!」
「これであっさり終了~っと♪」
だが、
ガキンッ!!
「「!!?」」
ジークはリグルットの攻撃を剣で受け止めた。
しかし、リグルットは残り5本の剣でジークに襲い掛かる。
「はぁぁッ!!!」
ジークは全ての攻撃を捌いて弾き、蹴りを入れてリグルットを飛ばす。
「・・ぐっ。」
「なッ!?どうして動けるのよ!?」
「単純な話さ。制御系魔法に対して僕は解除魔法を使ったまで。」
「解除魔法ですって~!?魔法詠唱無しでやったってこと!?・・何者よアンタ!!」
「僕は・・この世界を救うために生まれてきた・・勇者だッ!!」
「また勇者って・・何言ってんのよコイツ!」
パームが再度魔法でジークの動きを止めようとする。
「まず最初に倒すべき相手は・・お前だッ!!」
ジークは地面を強く踏み込み、凄まじい速度でパームに詰め寄る。
「はやッ!!」
「ふんッ!!」
リグルットがパームとジークの間に割り込み、剣で防御。
「止まりなさい!」
「!」
パームが魔法で動きを止めようとするが、ジークは後方へ下がる。
「お前の魔法は範囲が限定されている。その範囲内に入らなければ何も問題無い。」
「あ、そう。でもアンタも私たちから離れていたら何もできないでしょ。」
「僕には関係ない。」
ジークが剣を構える。
そして、
「天を駆ける光よ 我が剣に集結し 悪を滅ぼせ 悪を貫け・・・」
ジークの剣が神々しく光る。
「・・・これは。」
「『聖剣波動裂空斬』!!!」
パームとリグルット目掛けて光の波動が放たれた。
ズドォォォォォォン!!!
「・・・そうか、お前がビヨームをやった奴か。」
「!?」
ジークの放った技は命中せず、躱された。
「パーム、俺の力を解除しろ。」
「・・いいの?こんなところで解除しちゃって?」
「?」
「構わん。コイツは脅威だ。今のうちに処理する。」
「わかったわ。・・・・解除!」
パームがリグルットに対して何かを行った。
その瞬間、リグルットの雰囲気が変わる。
「!?」
「久しぶりだ・・この感覚・・・人間よ、俺はもう手加減はできぬぞ。」




