第74話「圧倒的差」
=== ブルンガルド ===
既に魔法陣で真也の姿が埋め尽くされ見えなくなる程増加した。
「あ・・・あり得ない・・・」
フルーレが怯える。
・・・そして、
「『破滅の光線』。」
幾多の魔法陣から光線が発射。
無数の光り輝く光線が全方向に放出。
その光線はアンデッド・魔物に迫り、貫く。
そして貫かれたものは一瞬にして消滅した。
「なななッ!?」
流星の如く空を光線が飛び交う。
次々にアンデッド・魔物が光線によって消滅していき・・・・僅か数分。
何十万もいた敵が全て消え去った。
「そ、そんな・・バカな・・・」
圧倒的な魔法によって敵は全滅。
フルーレはそのあり得ない光景を目の当たりにして驚愕。
フルーレだけでなく兵士たちも口が開いた状態。
真也は全ての敵を片付け、下に降りる。
「これで全部消した。後は・・お前だけだ。」
「・・・ッ!!」
フルーレは鎌を構える。
だが、
「ッ!!」
一瞬にしてフルーレの目の前に現れた真也。
一瞬にして間を詰められたフルーレは動揺。
咄嗟に鎌を真也に向かって振る。
バキンッ!!
真也は剣で鎌を斬る。
見事に真っ二つになった鎌はそのまま地面に落ちた。
「こ・・・こんな人間がいるなんて・・・ボクは・・認めないぞッ!!」
するとフルーレの体が変化。
幼い容姿だったが・・体が大きくなり、顔つきも悪魔のように変貌。
「まだ姿を隠していたのか・・・」
「ボクは人間なんかにやられない!!」
フルーレは魔法を発動。
またしても大量のアンデッドを召喚。
「ま、またアンデッドを出した!!」
「・・・同じことだぞ?」
「この人形は・・・ボクの力となるッ!!」
大量に召喚したアンデッドを体に取り込む。
するとさらに体が大きくなり巨大化。
「人形は元々ボクの魔力を込めて作ったもの。それを回収。本来のボクの力を見せてやるッ!!」
アンデッドを取り込み、見上げる程どんどん巨大化。
「ハハハ!君たちはまるで蟻だね!踏みつぶすだけで十分だよ!!」
フルーレは真也たちを踏みつぶそうと足を上げる。
「お前こそ・・・・一刀で十分だ。」
真也は剣を握り構える。
「死ねぇぇぇッ!!!」
「圧倒的力の差に・・・消えろ。」
フルーレは上げた足を降ろす。
真也は上に構えた剣を・・・振り下ろした。
ズバァァァァァァァァァンッッ!!!!!
「・・・そ・・・ん・・・な・・・ボク・・が・・」
巨大化したフルーレの体に縦の線が入り、ゆっくりと二つにズレる。
そして・・・ぱっくり二つに分かれた体が大きな音を立てて倒れた。
真也は六天将フルーレを見事撃破。
真也の一振りによって大地が割かれ、その絶大なる威力を目の当たりにした兵士たちは言葉を失う。
一時の静寂。
そして六天将を倒したという実感が徐々に沸き上がり・・
「「「「「うおおおおおおッ!!!勝ったーーーーッ!!!」」」」」
六天将を討伐した歓喜がブルンガルドに響き渡る。
「シンヤ・・・」
「アズモンド・・・お前は・・」
88支部の面々が真也に駆け寄る。
・・もう流石に隠しきれないな。
記憶操作もできるが目撃者が多すぎる。
全員をやるのは無理だ。
「まさか・・北部やプーネの町、グラム城塞の時もお前が・・?」
「・・・・そうです。」
「・・・もともと魔法も使えたのか?」
「・・・はい。」
「なぜ・・今まで隠していた?」
「・・すみません。ちょっと色々事情がありまして。」
「・・・そうか。」
・・・あれ?
思ってた反応と違う。
隠していたことをもっと責められるのかと思ってたけど・・
「将軍!・・・ランゴスタ将軍!!」
「うう・・・うう・・・」
戦いは終わったが・・ジルニール将軍の死で悲しむ者たち。
「・・・シンヤ。」
「・・ウェット。」
「・・・兄さんを治せない?」
俺は今まであらゆる魔法を習得してきた。
ゲームでは絶対欠かせない、絶対にあるはずの蘇生魔法。
・・・だが、死者を復活させる魔法はどの異世界にも何故か存在しなかった。
だから俺は重傷でも回復できる魔法は扱えるが・・死者を蘇らせる蘇生魔法は覚えていない。
「・・すまない。死者を蘇らせる魔法は・・・」
「・・・ううん。シンヤが謝ることじゃない。」
「ウェット。」
「・・僕が・・弱いから。兄さんに守ってもらわないとならない程弱かったから・・僕は・・強くなるよ。兄さんの分も生きて・・兄さんよりも強くなる。・・・それが兄さんとの約束だから。」
すると真也のもとへオリンパス将軍が近寄る。
「この度の圧倒的不利な状況を覆し、そして六天将を討ったこと。貴方の働きには感謝します。」
オリンパス将軍は胸に手を当ててお辞儀。
「ここまでの逸材が隠れていたとは正直驚きを隠せません。貴方なら我々人類を救う救世主となってくれるでしょう。」
・・・・久しぶりのこの展開。
毎度転生の度にこの似たようなセリフを言われ続けた。
こうならない為に今まで隠してきた訳だけど・・・・
真也は周りの人たちの顔を見る。
・・・仲間を守るためだ。しょうがないか。
こうして真也のチート能力が全員にバレた。
そしてここから時代の流れが一気に加速する。




