第62話「護衛団のもとへ走る」
=== グラム城塞 ===
真也たち小隊は護衛団のもとまで突き進む。
「前方右の階段を登って下さい!」
サーチが使える兵の指示のもと小隊は階段を駆け上がる。
「やあッ!!」
「はあッ!!」
走りながら敵を倒していく。
「人間の数はたった100だ!!殺せーー!!」
城塞内にいる魔物たちが真也たちを追いかける。
「止まるな!止まったら袋のネズミだぞ!!」
「ハァ・・ハァ・・走り続けて体力もつか心配なんだが・・」
「レイネス!弱音を吐くな!」
「ハァ・・ハァ・・くそったれ・・タバコ止めよっかな・・」
真也たちは走り続ける。
そして、
「あそこが城内に入る扉だ!」
前方に城内へ入る大きな扉を発見。
開いている扉の中から城内へ小隊が入る。
「扉を閉めろ!!」
「無理だ!わんさか敵が来て扉が閉められんわい!!」
しょうがない・・
「全員離れてー。」
真也が銃を構える。
そして群がる魔物たちに向かって拡散弾を連射。
ドバァァァンッ!!!
弾丸が群れの中で爆発。
群がる魔物たちを吹っ飛ばす。
「今だッ!!」
「「「せーーーのッ!!」」」
重い大きな扉を数十人で閉める。
その間、扉の隙間から侵入しようとしている魔物を真也が拡散弾で撃って吹っ飛ばす。
そして重い扉を閉めることに成功。
「ふぅ・・」
「ガハハ!やはりお主やるの~!大した腕じゃ!」
「助かったぜシンヤ。」
「さすがシンヤだね!う~ん、惚れ直しちゃいそう!」
「お喋りはそこまでだ!我々は迅速に護衛団討伐へ向かう!」
「「了解!」」
城内に侵入した小隊は護衛団のもとへ再び走る。
「・・ここまでで何人やられた?」
「20人くらいだな。クソ・・」
「・・やられた者たちの為にも必ず護衛団を倒すぞ。」
=== グラム城塞・外 ===
依然、護衛団カルカノの猛威は収まらない。
空からの攻撃に軍は対処が追いつかない状況であった。
「撃て撃て撃てェェッ!!!」
カルカノに向けて矢・銃を放つも全て跳ね返される。
「無駄な事を・・ハッ!!」
広範囲魔法により一度に100~200人の兵がやられる。
さらに軍に襲い掛かる地上の魔物たちも中級~上級魔物で編成、且つ強個体も大量に混じっていた。
死を恐れず向かってくる魔物たちに兵士たちは恐怖を感じる。
「オリンパス将軍・・このままでは・・・」
「・・・・・。」
オリンパス将軍は無言で武器を持ち出し戦場へ赴く。
「「「ぐあああッ!!!」」」
次々と倒れる兵士たち。
佐官・尉官クラスの兵たちも奮闘するが魔物の勢いに苦戦。
さらに地上だけでなく護衛団カルカノや飛行能力を持つ魔物による上からの攻撃にも注意を払わなければならない状況。
「クソッ!!押されっぱなしだ!!」
「何か状況を変える打開策があれば!!」
次の瞬間、
ドゴォォォォンッ!!!!
空中で爆発が起きる。
そして空から飛行していた魔物が次々に落下。
「ようやくお出ましですか。」
「貴様らぁぁ!!軍人として魔物を恐れることはあってはならない恥ずべき行為ですッ!!魔物共を駆逐し、人類を平和に貴様らは今戦っているッ!我々は魔物には屈しない、その意思を示せッ!!我々は・・強いッ!!」
オリンパス将軍が前線に上がってきて大声で叫ぶ。
そして全体を鼓舞。
「将官クラスが出てきましたか・・これで少しは楽しめそうです。」
「貴様ら魔物共に好き勝手はさせん。」
オリンパス将軍は大剣を2本構える。
「そんな華奢な体で大きい剣を2つも扱えるのですか?大丈夫ですか?」
「・・・まさか、魔物に心配されるとは。でも安心して下さい。私はこのスタイルでここまで上りつめたので。」
「それは・・楽しみですね。」
カルカノは両手に雷を生成。
そしてオリンパスへ向けて放つ。
オリンパスは雷を素早く躱し2本の大剣を交差して構えた。
大剣に炎が纏う。
「ふんッ!!!」
2本の大剣を豪快に振る。
大剣から炎の塊がカルカノへ向かって飛んでいく。
「これが先ほど打ち落とした技ですか・・・ですが・・」
ドォォォンッ!!
炎はカルカノに命中し空中で激しく爆発。
「・・・これでは私を倒せませんよ?」
カルカノは自身の炎で相殺させていた。
「・・まずは同じ土俵で戦ってもらいましょうか。」
「ッ!?」
空中にいるカルカノの背後にオリンパスが迫る。
そして2本の大剣を振りかざし一撃を与える。
カルカノは勢いよく地面に叩きつけられた。
・・・だが、すぐに立ち上がる。
「・・・風・・魔法ですか。」
「その通り。風魔法で自身を浮かせたのです。」
カルカノは平然とした態度で服の汚れを叩く。
「やはり将官クラスとなると・・・一筋縄ではいかないですね。」
「・・・・。」
「ですが宜しいのですか?この軍を率いているのは貴方であると見受けられるのですが・・一軍の将がのこのこと、しかも前線に出られて。」
「それは貴様も同じでしょう。」
「フフ・・ハハハ、私がこの軍勢を束ねているとでも?違いますよ。私はただの兵です。この軍勢の将、グラム城塞の主は現在中で悠々自適に過ごしてますよ。」
「・・・何?」
=== グラム城塞・大広間 ===
真也たちは城を駆け上がりついに護衛団ラジャが居る大広間に到着した。
「ぐび・・ぐび・・ぐび・・ぷはぁ~・・」
「こ、こいつが護衛団・・?」
「・・なんだ、もうここまで辿り着いちまったのか?もうちょっと飲ませてくれや~。・・・ん?あれ?・・もう空じゃん。」
ラジャは空の酒樽を横に投げる。
「・・ひっく・・もう酒無いならいいか。やろうか・・人間ども。」
椅子から立ち上がるラジャ。
「・・・・なんだ、来たのは案外少ないじゃねぇか。この人数でやるの?俺と?」
「護衛団1匹には十分だろ?」
「かー!舐められたもんだな~オイ、なんだお前ら?最近戦いに勝ってるからって調子に乗ってるってか?」
「全員構えろッ!!」
真也たちと護衛団ラジャの戦いが始まる。




