第51話「時代の流れ」
=== グレスト要塞 ===
真也はゼルに付き合わされて酒をたらふく飲まされた。
この世界での飲酒は兵士になる16歳からと定められている。
実は酒が強くない真也にとって酒の場は苦手。
特に昔からアルハラ(アルコール・ハラスメント)は一番毛嫌いしていた。
そんなことは知らないゼルは真也に飲ませ続ける。
————朝まで飲み続けた結果・・
真也は部屋で泥酔。その日は案の定二日酔いになった。
「き・・気持ち悪い・・・」
「飲みすぎとは珍しいなシンヤ。とりあえず俺たちは今日は非番だ。ゆっくり休めよ。」
「あれ?大尉はどこにいくんです?」
「これから会議だよ。なんでも各支部2人ずつ参加してくれとさ。うちの支部からはカレンと俺って訳。」
ミランダは部屋を出て会議室へと向かった。
その後、次の殲滅組は今回参加した支部以外で編成を行い、真也たちは防衛組へと回る。
また護衛団が襲ってくる可能性を考慮し、殲滅組の構成人数を大幅に増加。
だが、あれ以降護衛団が襲ってくることはなく敵を殲滅。
大幅に人類の領土を取り返すことができた。
—————そして真也たちが北部地方へ応援に来て2ヶ月。
応援の任期を終え、西部地方へ帰還した。
結局真也はジークと一度も会うことができずに帰還。
というのもジークはあの日以降、もう一つの北部最前線の場所へ異動となった。
結局アイツのステ確認できなかったな・・・
アイツが早々と魔王を倒して俺が転生にならなければいいが・・・
なにかと不安な気持ちを抱いたまま帰路へ着く。
————応援から帰還して2カ月。
中央地方で叙勲式が執り行われた。
今回うちの支部からは誰も呼ばれることはなかった。
只、同期からエルザ、ゼル、パイロが叙勲。
ゼルは北部での功績が認められ、曹長から准尉へ昇級。
パイロは南部地方での前線に立ち、多くの功績を上げて上級曹長から少尉へ昇級。
エルザに関しては北部最前線で相変わらずの活躍を見せて大尉から歴代最年少の少佐へと昇級。
やはり同期が昇級するのは気持ち良い。
—————そしてそこからさらに人類の魔物への侵攻は激化。
幼い頃から軍事訓練を行うという改革が成功したお陰で、若い世代から有望な人材がどんどん輩出。
それによって世界連合軍全体が活気づく。
特に北部・南部攻略に力を入れ、人類の領土を次々に取り返した。
これによって世界で3分の1しかなかった人類の領土がこの数年で約半分取り返すことに成功。
人類にとってまさに追い風。
飛ぶ鳥を落とす勢いであった。
・・・・だが、人類の侵攻に魔王軍幹部である六天将の動きが全然無いことが懸念されていた。
なぜ動かないのか?まるで何かを待っているかのように・・
————
————————
————————————さらに1年の月日が流れる。
=== 西部地方第64支部・ベースキャンプ ===
真也は19歳となった。
所属する西部地方第64支部は度々各地方へ応援に出て戦果を上げていた。
戦果を上げている為64支部の面々もこの1年で昇級昇格。
オバマス・カレン:佐官(中佐)→佐官(上級大佐)
ミランダ・カット:尉官(大尉)→尉官(上級大尉)
マーベル・カリン・ウッド:下士官(上級曹長)→准士官(准尉)
ジリマウス・レイネス:兵(兵長)→下士官(軍曹)
アリダリ・マカロニ:兵(上等兵)→下士官(伍長)
ランゴスタ・ウェット:兵(一等兵)→兵(上等兵)
マニカ・ハルルカ:兵(二等兵)→兵(上等兵)
そして真也は後方支援を徹底。
その為昇級昇格はならず兵長のまま。
「なんで僕がまだ上等兵なんだ!!シンヤは兵長なのに!!」
「戦場でいつも足ガクガクさせてるからじゃねぇの?ぷぷ。」
「ムキーー!」
「マニカに並ばれたな。」
「マニカは武器の改造や整備でとても貢献している。妥当な評価だろ。」
「よし、全員集まれ!!」
カレンの号令で全員が集まる。
「この度異動が決定した。」
「え!?誰ですか!?」
異動・・・マジかよ・・頼むから俺じゃないように・・・
北部とか南部は勘弁してくれ・・
「異動するのは・・・我々全員だ。」
「・・・全員?どうゆうこと?」
「えー!みんなバラバラになっちゃうのー!?」
「・・そうではない。異動が決定したのは我々の支部そのものだ。」
「支部そのもの・・?」
「これから我々西部地方第64支部は東部地方第88支部となる!」
「担当地方が変わるのか・・」
「なんで東部?」
「今から3ヵ月後、東部地方で大規模攻略を開始する。この東部攻略で人類の70%の領土を取り戻す。その為西部地方のほとんどの支部は東部へ流れることとなる。」
大規模攻略・・
たしかにこの1年で南部はほぼ領土を取り返した。
落ち着いてる西部地方には全然魔物いなくなったし、北部は現状の戦力で十分攻めれれてる。
領土の割合が大きい東部。東部に関しては攻めあぐねてる状態なのも確かだ。
攻めるタイミングとしては丁度良いってか。
「では東部へは明日出発する!」




