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第45話「ジズ護衛団」

=== べリア森林(右)・アマコム側 ===



ゼルとリビアは護衛団と交戦していた。



「急に現れたのが護衛団5匹って・・・何かの冗談かしら?」


「・・へ!こいつら5匹を倒せばエルザより上にいけるかもな!!」


「バカッ!!まだエルに拘ってるの!?変わらないわねアンタは!」


「変わってたまるかよ・・俺は常に一番を目指してんだッ!!」



ゼルは剣を構える。



ゼルたちが交戦している相手はジズ護衛団・アマコム。

アマコムは魔虫(まちゅう)という自身の魔力で作る虫を自由自在に操ることができる。

魔虫の種類は豊富で小さい虫から大きい虫まで存在し、それぞれの虫にはあらゆる特性がある。



「貴様ら人間は私の虫の餌となりたまえ。」



アマコムは体内から大量の虫を放出。

虫たちは鋭い顎を持ち、噛みつかれると指の1本は軽く千切られる。



「またこの虫!本当嫌なのよ虫は!」


「どりゃぁぁッ!!」



ゼルとリビアは飛んでくる虫たちを上手く捌く。



「お前たち!一旦下がれ!!」


「!?」



他の仲間の指示でゼルとリビアは後方へ引く。

その瞬間、後方から火魔法がアマコムへ向かって放たれた。



ボワーーーッ!!!



火炎がアマコムに直撃するかに思われたが、大量の虫がアマコムの前に集合して代わりに火炎を浴びる。



「どんだけ虫がいるんだ!先ほどから何度も同じことを繰り返しているが・・・虫は尽きないのか!?」


「私の虫は自身の魔力で生成された魔虫(まちゅう)。私の魔力が尽きない限り虫は生み続けられるのだよ。」


「んじゃ魔力が無くなればお前は終わりってことだな!」


「浅はかな・・・貴様ら人間如きに私の魔力を枯渇させることはできんよ。」


「上等だ・・やってやんぜ。」


「バカゼル!下手に飛び込もうとするのはやめなさい!アイツはまだ力を隠してるわ。迂闊に飛び込むのは危険よ!」



現在、

護衛団アマコムと戦っているのはゼル・リビアが配属された第11・19班。

護衛団エルドラドはダフニス准将率いる第20班と戦闘中。

護衛団パームとリグルットは第13・14・16班と戦闘中。

護衛団ビヨームは第15・17班と戦闘中。



どの班も護衛団に苦戦。

急襲によって態勢を整えることができず、既に第12・18班が全滅させられた。




=== べリア森林(右)・エルドラド側 ===



「ダフニス准将!反対側の班に応援を呼んだ方が・・」


「ダメだ。」


「なぜです!?」


「既に3回目の殲滅を終えた。反対側の班とはかなり距離がある。応援を呼んでもここへ到着するのに時間がかかり過ぎる。それまで持ちこたえることは不可能だ。」


「・・・ッ!では、グレスト要塞から応援をッ!!」


「要塞からもここまで遠い。(こいつら・・これを狙っていたのか・・?)」


「オイオイ!どしたーー!!」



バシュッ!!ズバッ!!



護衛団エルドラドの攻撃により次々と負傷していく兵士たち。



「てめえら人間は俺が全て片付けてやるよ!俺の力を見せつけてやるッ!!」



ジズ護衛団・エルドラド。

体格・身長ともに人間に近いが、ドラゴンのような硬い背びれ、尻尾の先には鋭い刃、手には鋭利な爪が備わっている全身凶器の魔物。



「我々でそれぞれの護衛団5匹をなんとかするしかない。(かと言ってもさすがに5匹は厳しい・・・なにか手段はないのか・・)」




=== べリア森林(右)・パーム&リグルット側 ===



「・・・う、動けない・・・!!」


「な・・なんで・・!?」



数人の兵士が金縛りにあったかのように身動きがとれない。



「ふふん♪それが私の力♪動けないところを~・・」



動けない兵士たちの頭上に護衛団リグルットが舞う。

・・そして、



「や・・やめッ!!」



ズバズバズバッ!!!



兵士たちが瞬く間に小間切れにされた。

白い雪が真っ赤に染まる。



「はいは~い♪次にバラバラになりたいのは誰かな~?もれなく私の相方のリグルットが料理してくれるよ~♪」


「・・・たく、調子に乗って使い過ぎるなよパーム。」


「わかってるって♪」



ジズ護衛団・パーム。

女型の魔物。制御系魔法の使い手。一定の空間の対象物の動きを止めることができる。



ジズ護衛団・リグルット。

蜘蛛の顔をしており、腕が6本ある。

そして剣を6本使用し、多段攻撃が得意。

リグルット一人でも十分強いが相性の良いパームと常に行動を共にしている。



「こいつら・・つ・・強すぎる・・・」




=== べリア森林(右)・ビヨーム側 ===



ドカァァーーン!!ドカァァーーン!!



「「「うわぁぁぁッ!!!」」」



激しい爆発が兵士たちを襲う。



「ハァ・・ハァ・・くっ、強い・・」


「全然・・近づけない!」


「人間は爆散して・・・死ね!キャハハハ!!」



護衛団ビヨーム。

子供のような姿をしており常に馬鹿にするような高笑いが癖。

爆弾を無限に生成でき、あらゆる場所に爆弾を出現・起爆することができる。



「キャハハハ!ほれほれ~!!」



兵士の横に爆弾がパッと突如出現。



「・・・・ッ!!!」



カチカチ・・ドカァァーーン!!



「ぎゃあああ!!!」



そして起爆。

ほとんどの兵士はこの爆弾に対応が間に合わず爆撃を喰らってしまう。



「ホント人間が爆散する姿って面白いねー!キャハハハ!」



するとビヨームの前に一人の男が現れた。



「・・・何?君?」


「魔物・・・これだけの人をよくも・・・」


「君もすぐ爆死させてあげるよ!キャハハハ!」


「・・・許さんッ!!!」


「死んじゃえ!」



男の目の前にパッと爆弾が出現。



カチカチ・・



ズバッ!!・・・ボトッ。



「・・え?」



爆弾が起爆せずに地面に落ちた。



「お前の爆弾の起爆には多少時間がかかる。とても短い導線だが・・それを切れば爆発はしない。」


「なっ!?まぐれ!?」


「どうだろうな・・・試してみればいいさ。」


「こ、このーー!!」



次は男の周りに10個の爆弾が同時に出現。



カチカチ・・



「これでどうだーー!!」



ズバズバズバズバッ!!!・・・ボトボトボトッ!



男は一瞬にして出現させた爆弾の導線を全て切り、起爆させずに地面に落とした。



「えッ!?(導線がついている向きは全てバラバラにしたのに!!)」


「これでまぐれじゃないと理解したか?」


「な、な、何者だお前ーー!!」


「僕の名前は・・・ジーク。魔王を倒すために生まれた・・・勇者だ!!」

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