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第35話「戦いを終えて」

=== マロア湿原 ===



「やったああ!!六天将を・・倒したッ!!」



魔王軍幹部の六天将ランギルスを討伐した兵士たちは歓喜に酔いしれていた。



「パイロ・・お前が救ったんだ。よくやった!!」


「ちゅ、中将・・・」



パイロは未だ自分がランギルスを倒したとう自覚が無かった。



「これで魔王軍の一角が崩れたッ!!今我らに追い風が来ているッ!!この勢いで他の幹部、そして魔王を討つぞッーー!!!」


「「「おおおおおッ!!」」」



カレンたちはゆっくりと丘へと向かっていた。

その中でマニカは全力疾走で真也がいた場所へ向かう。



「(先輩・・先輩・・・)」



真也が居た場所はランギルスの攻撃によって跡形もなくなっていた。



「先輩・・・」


「おー、マニカ。」



真也が何事も無かったように奥から現れる。



「先輩ッ!!・・よかった・・無事だった・・」



ボロボロと泣き出すマニカ。



「あー・・・まぁ・・な。」


「もうダメかと・・・」


「ま・・その・・あれだ・・撃ってすぐ逃げたから直撃せずに済んだんだよ。」



真也は決して嘘をついている訳ではないので大根役者ばりの演技とはならない。



「怪我は!?大丈夫ですか!?服がこんなに汚れて!!」



真也は一応、服に泥等をわざとつけていた。

九死に一生を得たと見せかけるために。

・・・しかし、



「イヤー、アブナカッタナ・・ホントウにカンイッパツダタヨ。」



これは嘘であるので大根役者ばりの演技となる。



「先輩・・?」


「・・ま!よかったよかった!みんな無事で六天将も倒せたんだから!な!」


「先輩?」


「なっ!」


「・・あ、はい。そうですね。無事でなによりです。」



ふぅ~・・危ね~。

とりあえずこれで俺は目立たず魔物を倒すことができた。

パイロには俺の代わりに英雄になってもらおうとしよう。



—————

——————————

———————————————マロア湿原の戦いから1ヵ月後、真也の狙い通り・・



=== 中央地方・世界連合軍本拠地 ===



中央地方には世界連合軍の本拠地が存在する。

本拠地はいくつもの高い壁に囲まれ、魔物の侵入を許さない完璧な城塞と化している。

そしてこの日、各地方で武勲を上げた者が招集。



ここ本拠地にて叙勲式が開催された。

幾人もの兵士が叙勲。

その中でメインとなったのは・・六天将・護衛団討伐の指揮をとったマッケンロー中将、そして・・パイロである。



六天将討伐の功績を称えられ、パイロは三階級昇進。

伍長から上級曹長へとランクアップした。



「メッシーナ・パイロ上級曹長。これからも世界の為に奮迅してくれることを願う。」



耳が割れんばかりの大喝采。

これにてパイロは真也たち77期生の中でエルザに次ぐ階級となった。



=== 西部地方第64支部ベースキャンプ ===



「・・zzzzzz。」


「せんぱ~い。起きてくださ~い。」


「う・・ううん・・今何時?」


「いつまで寝てるんですか?もうとっくにお昼過ぎてますよー。」


「シンヤ!いつまで寝てるんだい!早く起きたまえ!!」


「・・・特に魔物出てないんだろ?もうちょっと寝かせておくれ。」


「だーめです!・・もう、少佐たちがいないからってだらけちゃダメですよ!」



カレンとミランダは中央で開催されている叙勲式に呼ばれていた。



ふふ・・上手くいった!

本来あのイベントは俺が六天将を倒して叙勲式に呼ばれるはずの展開だったはず。

我ながら上手く回避!

これで暫くは平穏生活に戻れるだろうな。



「ハハハ!シンヤ!どうだい?向こうまで僕と競争しないかい?夕食のおかずをかけて!」


「・・・やだよ。」


「なんだい・・シンヤ最近僕と全然勝負してくれないじゃないか・・」



単純に面倒くさいからな。

勝負するメリットも何も無いし。

それより今は・・・



「マニカどう?あれは?」


「はい!着々とできてますよ!」



マロア湿原での戦いの後、俺が着手しているのがある。



「本当先輩って凄いですよね~。こんな発想が出てくるなんて・・」



前にも言ったようにこの世界には何故か馬がいない。

移動手段は基本徒歩。

牛はいるのだがスピードが遅い。商人とかは牛車を使って荷物運んでいるのだが・・

基本徒歩って俺はステータス的に疲れとか出ないけど他は違う。

マロア湿原では一週間だったし、遠征の度に何日もかけて移動しなければならない。

というのも歩くのが面倒くさい。

なので・・・



「シンヤ、これ本当に走るんか?」



この世界で初となる車を作ることにした。



「でもこれで走れたら気持ちよさそうね~♪」



俺自身、車を作った経験は無い。

だが、昔勤めていた会社のクライアント先の一つに車関係の会社があった。

そこで設計図をみた覚えがある。

それに昔、ミ●四駆という玩具で遊んでいたし、簡易的な車になってしまうが作れる自信はある。



ガソリンは無いので電気自動車みたく電気で動かす。

この世界には魔法を応用して作られた魔道具がある。

なのでモーター代わりに雷属性魔法で車は動くはず。



真也は見様見真似で車の制作に取り掛かる。

そして——————作り始めて2週間。




「できた。」


「おおーー!」



この世界初の車の試作品が完成した。



まぁ、ぶっちゃけ創成魔法で車作れるのだけど・・・この世界で俺は魔法が全然使えないという設定で通ってるし、一から作ってみたいという思いもあったからな。

やっぱり・・・一から作るって楽しい。

作っている時の高揚感、完成した時の満足感は素晴らしいものだ。



大層な車は作れなかったが・・素人にしては上出来ではないか?



真也が作った車はバギー。

バギーにした理由はこの世界には舗装されている道などほとんど無いからである。



「よし、じゃあ試運転やってみるか。」

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