第31話「護衛団アグロスの実力」
「周りに霧が無くなったおかげでやりやすくなったな。」
「私とマーベルが前衛!ランゴスタ、ジリマウスは中衛!ミランダ、アリダリは後衛の布陣で行くッ!!」
「「「了解!!」」」
全員が一斉に動き出す。
「なんで僕が前衛じゃないんですか?なんでレイネスさんと中衛?」
「アホか。相手は護衛団だぞ?お前程度が前衛やったら直ぐ殺されるだろうが。」
「ムキーーー!!」
アグロスが触手で先制攻撃。
伸縮自在の触手が揺れながら飛んでくる。
カレンは触手を見切る。
そして最初にカレンがアグロスに攻撃を仕掛けた。
だが、アグロスは触手を使い上手く躱す。
躱したところへマーベルの攻撃。
アグロスは鉤手が触れる前に後方へ移動。
そして触手を伸ばしマーベルの右手に巻き付く。
「げっ!!なにこれ!?ぬめぬめして気持ち悪いッ!!」
「はッ!」
カレンが瞬時に巻き付いた触手を斬り落とす。
「ありがとうカレンさん!」
「マーベル!油断するな!!」
「はいッ!」
カレンがアグロスまでの距離を詰める。
次々と襲い掛かる触手をバッサバッサと斬り刻む。
「はあぁッ!!」
カレンの刃がアグロス本体を斬りつける。
そして後方から迫っているウェット・レイネスとスイッチ。
「えいやッ!!」
「ふんッ!!」
ウェット・レイネスの同時攻撃。
「ぎょえぇーー!!」
次に横からマーベル・カレンが追い打ちをかけようと迫る。
「・・・な〜んてね。」
「!!」
大量の触手がカレンたちに向かって伸びる。
触手を躱そうとするが、地面からも触手が現れた。
「なに!?」
「きゃッ!!」
「くっ!!」
カレン・マーベル・ウェット・レイネスが触手に掴まり、触手が身体中に絡まる。
「ぴょぴょぴょ、これで身動き取れないべ〜。」
「き、気持ち悪い〜!」
「ヌルヌルして外せねぇ!」
「次第に強めて絞め殺してやるべ。」
「・・ふん。」
「なんだべ?なぜそんな余裕あるべ?」
「貴様の容貌を見てこんなことになるのは予想の範囲内だ。」
「なに〜?」
ズバッ!!ズバッ!!ズバッ!!
カレンたちを絡めている触手を次々に斬り落とす。
「なにー!?」
触手を斬り落としたのはミランダ。
ミランダの鎖鎌によって一気に斬り落として全員を解放する。
「こ、このー!」
「我々にばかり注意を向けていいのか?」
「なんだべ?」
するとアグロスの後方、霧の奥から人影が映る。
そして突如霧から出てきたのは・・・アリダリ。
「なっ!?」
カレンたちがアグロスと交戦してる間にアリダリが霧の中からアグロス後方へと回り込んでいた。
霧の中は魔力感知できないのでアリダリの存在にアグロスは気付かなかった。
「ふん!!」
ハンマーを思い切り振り下げてアグロスを叩き潰す。
「よっしゃ!」
「アリダリさんナイスです!」
だが・・・
「なかなか良い攻撃だったべさ。んだけど・・オラには効かんのさ。」
「!?」
ハンマーに押し潰されながら言葉を発するアグロス。
そして、
パァン!
触手でアリダリのハンマーを押し返す。
その反動でアリダリが後方へ飛ばされた。
「アリダリ!」
「オラの触手は伸縮自在、そして柔らかくもなり硬くもなる。特に殴打系の攻撃は効かないんだべさ。」
「こいつ・・」
「さらに・・」
アグロスの触手の数が倍に増加。
「増やすことも出来るんだべ。」
「アリダリの攻撃も無効化、先ほど我々がつけた傷も・・致命傷には全くなっていない。全てあの触手が身代わりになったのか。」
「しょ、少佐!どうするんです!?」
「落ち着けウェット!」
「我々がやる事は変わらない。」
「・・だな。」
「正面から斬って斬って斬りまくる。触手に邪魔されようが触手ごと奴を叩っ斬る。体勢を立て直すぞ!」
カレンたちは一旦後方に下がる。
そして一斉にカレン・マーベルは横から、ウェット・レイネスは正面から突撃。
ミランダは触手を警戒し少し後方から迎撃できる準備をする。
「ま~た同じような動きだべ~。」
アグロスが無数の触手を操りカレンたちに攻撃。
飛んでくる触手に対し、カレンたちが捌こうとしたが、
キンッ!
「!!」
「えっ!?」
先ほどまで斬ることができた触手が斬れない。
鉄のように硬く重さがある触手。
「だから言ったべ~。オラの触手は硬くもなるって。おめぇたちの武器なんぞで斬れねえど。」
バシッ!!!
硬化した触手。さらに鞭のようにしなる。
カレンたちはこの触手の攻撃を被弾。
「がはっ!!」
「ミスリルの武器でも斬れないのか・・」
「無駄だべ~。おめぇたちはオラには勝てないんだべ。」
「貴様を倒さなければならないのでな・・意地でも貴様を斬らせてもらう。」
「だ~か~ら、無駄なんだべ。なぜなら・・・」
「「「!?」」」
カレンたちは急に体に痺れが出て動けなくなる。
「これは・・・?」
「ぴょぴょぴょ、効いてきたべ~。」
「毒か・・・・」
「正解だべ~。オラの触手には遅効性の神経毒が塗られている~んだ。触手がおめぇたちの肌に触れた時に毒をつけたんだ。」
「・・・くっ。」
現状この場で動けるのはミランダのみとなってしまった。




