第20話「卒業」
=== アスファ森林・入口キャンプ ===
「シ、シンヤ!!」
真也はアリバ教官たちとキャンプへ帰還。
パイロたちが駆け寄る。
「よ、よかったぁ~・・シンヤ無事だった・・・」
「怪我とかは無いの!?」
「あ、ああ。」
「よく無事でいてくれたわ・・・あの護衛団相手に何があったの・・??」
「あ・・それは・・」
「なんでもその護衛団の奴が急に飛んで居なくなったらしい。なんにせよ不幸中の幸いだ。」
アリバ教官が代わりに伝えてくれた。
ありがとう教官。
「まさか護衛団がここまで来ているとは・・今は居なくなったかもしれんが、ここに滞在するのは危険だ。全ての訓練を中止にした方がいいな。」
「そうですね。生徒たちの身の安全が一番です。」
「では私が全生徒に訓練中止を呼び掛けておきます。」
その後教官たちから訓練中の全生徒に実践訓練中止の連絡を入れた。
訓練中に護衛団が襲撃してくるのは前例のない出来事。
生徒たちは一斉にアスファ森林から避難。足早に学校へ戻ることになった。
=== 士官学校 ===
———
——————襲撃から1週間。
護衛団の1人が訓練中に襲撃。
学校内では襲撃を受けた生徒が全員生き残ったという話題で連日もちきりとなった。
連日真也たちは他の生徒から質問攻め。
「なぁなぁ、その時さ———」
面倒くさ!
毎日同じ質問!
いつまで続くのこれ?
だが、襲撃を受けたあの日以来、絶対的な恐怖を目の当たりにした面々の意識が変わった。
恐怖の前に立ち竦み何もできなかったこと、仲間を置いて逃げるしか選択できなかったこと、己の不甲斐なさ、それらを痛感した彼らは変わらなければならないと決意。
向上心が一層芽生え、誰よりも努力するようになった。
もっと強くなる
もっと強くならなければならない
どんな敵でも怯まず向かっていけるように
仲間を守れるくらいに
彼らの努力する姿、向上心は次第に周囲に伝染。
気付けば士官学校中の生徒がより一層訓練に励むようになった。
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—————————あれから1年と半年。
~~~ 5年生・春 ~~~
真也たち第77期生は士官学校をついに卒業。
5年間学び苦楽を共にした仲間たちは卒業後は二等兵として正式な兵士となり、各支部へ配属することになる。
「シンヤ!やっと卒業だな。」
「ああ。」
「5年間、厳しかったけど・・僕たち成長できたよね?」
「当ったり前だろパイロ!!俺らは強くなった!!・・・だけどまだ足りねぇ!!」
「そうね。ここからが本当の戦い。毎日が戦場になるのよ。」
「み、みんな死なないでね・・・。」
「おいおいニック!なに縁起でも無いこと言ってんだよ!俺らは死なねぇ!!・・あの日から先の先まで見据えて鍛えてきたんだ。簡単に死んでたまるかよ!」
「これからは皆別々の支部へ配属になる。各々がやるべきことをこなして魔物から民を、世界を守りましょ。」
「おうよ!俺はスピード出世して驚かしてやるぜ!!そして・・・英雄になる!!」
「また皆でいつか会おうね。約束だよ?」
「「「ああ。」」」
こうして真也たちは士官学校を卒業。
それぞれ配属先の支部へ向かった。
【士官学校西部地方第77期生】
アズモンド・シンヤ・・階級:兵(二等兵)、西部地方第64支部配属
ウィシュマート・ゼル・・階級:兵(二等兵)、北部地方第112支部配属
メッシーナ・パイロ・・階級:兵(二等兵)、南部地方第33支部配属
マーティッシュ・トラサル・・階級:兵(二等兵)、東部地方第5支部配属
ミシッドベル・ライカ・・階級:兵(二等兵)、東部地方第44支部配属
エルザ・エルーシャ・・階級:兵(二等兵)、北部地方第1支部配属
ウィルティン・オレット・・階級:兵(二等兵)、南部地方第95支部配属
マーチェ・ルド・リビア・・階級:兵(二等兵)、西部地方第31支部配属
マーチェ・ルド・ニック・・階級:兵(二等兵)、北部地方第74支部配属
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—————————そして真也が士官学校を卒業して2年が経過した。




