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嫉妬

作者: 芥屋 葵

私が映画や小説などの物語で共感するのはいつも主役ではなく嫉妬にまみれた登場人物だ。


ギリシャ神話でいうところのヘラ


源氏物語でいうところの六条御息所がすぐに思いつく。


悪役のような扱いを受ける彼女たちだが、とても女性らしい美しい姿だと思う。


私もそんな美しくなりたい。


「やっぱりお前が <一番> 好き」

ふと彼に言われたこの 一番という言葉にピクリとくる。

“誰と比べているの?5年間私しか知らないはず”


「この間いったショッピングモールさぁ…」

“県外のショッピングモール、一度もいったことないよ”


「トマト食べれるようになったんだ」

“私はトマトずっと食べれたよ”


時々垣間見える、隠しきれない証拠の数々に私は日増しに自信も、私の価値も見いだせなくなっていった。


嫉妬に燃え、かつ美しさを持った彼女たちが羨ましい


彼の帰ることの無かった広い部屋で、重たい身体をお起こし


鏡に映った酷い顔した女の姿が見える。


彼を問い詰めて、心を繋ぎとめるには問題だらけできっと繋ぐことなんてできそうにないと思う。


この顔を隠す為に化粧が濃くなった。自分の嫉妬にまみれたにおいがあるかわからないが、それを消すために香水も変えた。それでも彼は気づかない。


今理性と嫉妬で崩壊しそうな自分と闘っているのだが


どうしたら強く、美しくいられるのだろう。


笑顔で帰宅した彼のシャツとネクタイがズレているのにも私しか気づいていないのだろう…。


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― 新着の感想 ―
[良い点] とにかく読みやすい。 [気になる点] この女性と男性の付き合いの、掛け合いのところの深さがディープ [一言] コラムのようで、読みやすかったです。現代における夫婦関係の漆黒とした雰囲気がで…
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