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普通ってなんなんだっ!  作者: ピロ川
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普通の生活に憧れる男子の物語

今作が初めての投稿ですので温かい目で見守ってください。

みなさん色々教えてもらえるとありがたいです。

見てもらえると続きを書く気力になります!

 青い空に白い雲、自転車に乗りながら風を切るのが心地良い。

今日は入学式だ。


俺の名前は西(にし)(むら) (とおる)

さっき説明した通り今日は入学式なわけで、夏川高校の一年生になるわけだが、


皆は人生で一度はこうは思ったことがないだろうか?


「人生は普通が1番」 だと。


俺は普通が1番だと思っている。

まあ普通と言われても基準は人それぞれ違うと思う。だから考えた結果、俺はこういう結論に至った、

俺が不自由なく暮らせれること、それが俺にとっての普通なのだと!

別に大金持ちになりたいわけではない、安定した収入得て、仲の良い家族を持ち、幸せで楽しい生涯を過ごせればいい。

そういう考えを持っている俺が今日から新しい場所で新しい生活を歩みだすわけだが、今までの人生で学んだことがある。


それは最初が大事だと言うことだ。

最初の友達、そして最初の自己紹介、これがなによりも俺の高校普通人生を歩むためには大切だと。


 小学校の時の話だが、

小学校入学式の日、俺はたまたま席が前の子で帰り道が同じ子とその日に友達になった。

その子が最初の友達だった。

だが、何を隠そうその子は女の子だというのに宿題はいつも忘れ、休み時間は外でなぜかドロドロになって教室に帰ってくるような子だったのだ。

1番ひどかったのはクラスみんなの前で平然と鼻クソを食べたことだ。

そして、俺はその子からしても最初の友達なわけで、なにかと絡まれたし一緒に帰ったりもした。

そして段々と自分も周囲から避けられるようになったのだ。

その結果、俺は小学校低学年の時は友達がその子しかいなかったのだ。

高学年になるときにクラス替えがあって、その子とクラスも離れたこともあり、高学年でどうにか他の子が話しかけてくれるくらいまで立場は回復したが、

ここで最初の友達の大切さを学んだわけだ。


 次に中学入学当初の話だが、

小学校で学んだ自分はまず、クラスを見回して周りの人間を観察した。オタクっぽいやつ、ずっと寝てるやつ、うるさそうなやつ、コミュ力が無さそうなやつなど、そんな風に自分の中で区別し、俺はクラスの中心人物になりそうなやつを最初の友達にしようとした。

結果的に言うと、その作戦は成功したわけだが、そいつは俺に自己紹介の時にこんな提案をしてきた。

「おい西村、クラスの自己紹介の時に俺たちの番で最後に彼女募集中です!って言おうぜ?」

俺は正直嫌だったが、中学人生も失敗するわけにはいかまいとその提案に乗った。

しかも、運が悪いことに、そいつより俺の方が出席番号が早いわけで俺が最初に言うことになった。

そしてその時が来た。

まあ結果は安易に想像できるとは思うが説明しておこう。

「春山小学校から来ました、西村 通です!これからよろしくお願いします!あと彼女募集中です!」

俺は恥ずかしさから頭を下げながら言った。

俺の予想ではここでみんなが笑ったりしてくれると思っていた。だが一向に笑い声は聞こえてこない。少しずつ頭を上げるとそこにはみんなのドン引きした目があっただけだった。

その時、さっきの友達の方に視線を送ると、なんとそこには寝たフリをしている友達の姿があった。

俺は何事もなかったように席に戻った。

そして、さっきまで友達だと思っていたやつはと言うと、自分の自己紹介で俺との約束を守らずそいつは自己紹介を終わらした。

その結果、俺は周りから性欲魔人という名誉なあだ名までつけられ、女子から避けられ、中学人生もほぼ日の当たらない場所で過ごしたわけだ。

まあそんな事もあり、俺は普通な生活に憧れて、高校生活を送ろうとしている。


 入学式が終わり、クラスが発表がされ、俺は今、新しい自分のクラスの前に立っている。

小声で自分の心に言い聞かせた。

「シンプルイズベスト」

そしてドアを開けた。そして教室を見回す、オタクっぽいやつ、ずっと寝てるやつ、うるさそうなやつ、コミュ障っぽいやつ、いつも通り色んな奴がいる。

その中でも一際みんなの注目を浴びていた女子がいた。いや、机の上に立って注目を浴びたがってる女子がいた。きっとクラスに入った誰もが思っただろう。

「「こいつはなにをやっているんだ?」」

と。

だが、俺は普通に生きたい。こういうのは無視していこうと思って、見て見ぬ振りをして席に着こうとした瞬間、

例の女子が初めて言葉を発した。

「我は闇を統べる姫、又の名をダークプリンセス!」

俺は思う。この一瞬だけみんなの思考が一致したと。

「「こいつ中二病だ!」」

そして続けて例の女は話し続ける。

「そこのお前!我のことを無視したな?なんとか言え!」

俺は心の中でどこのどいつだよと思いながら、カバンから筆箱などを取り出していた。そして気が付いたら、例の女は俺の目の前に立っていた。

俺はその時に思った。実は俺が思い描いていた普通は、俺にとって普通ではないのかもしれないと。

女は俺を指をさしてこう言った。

「お前、名前はなんだ!」

そして俺は心の中でこう叫んだ。

(普通ってなんなんだよー!)

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