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中ボス専門学校

作者: トースター

 中ボスの最大の役目は魔王様に献上する勇者/英雄を選抜するものの事である。


 人間は魔王討伐と息巻いているがそれを一つ一つ相手にしていたのでは埒が明かない。それに魔王討伐とは魔王様にとっても重要な意味を持つ。


 魔王様になられた方はその時点で成長が止まり、生物としての枠組みから離れて死というものが存在しなくなってしまう。最初はそれでもいいのだが、次第に心が壊れてしまう。


 その魔王を討伐し、元の枠に収めてくれるのが勇者/英雄である。討伐された魔王はそのまま死ぬわけではなく、元魔王という一魔族として生きていくことが出来るようになるのだ。


 この勇者/英雄の存在があることにより、魔王様はいつか解放される日に希望を託し、心の安寧を端つことが出来る。中には待ちわびすぎてそのまま勇者/英雄に恋心をお持ちになる魔王様も少なくない。


 つまり中ボスとは魔王様に希望を楽されたスーパーエリートの役職である。


 その中ボスを果たすためにはいくつか必要な能力がある。


 一、魔王様より強いこと


 中ボスとは誰よりも強くなければならない。勇者/英雄かただの強いだけのガキか見極めるため、魔王様が生物の枠にお戻りになられたときに勇者/英雄に殺されないようにするためにその力がなければならないのだ。


 二、魔王様より賢いこと


 中ボスとは誰よりも賢くなければならない。魔王様は魔族を統治するだけをお考えいただければいいだけが、中ボスはそんな魔王と魔族、人間の全てを管理しなければならない。そして時には言葉巧みに魔王や魔族、人間を正しい道、正しい方法に導かねばならないのだ。


 三、魔王様よりカリスマ性があること


 中ボスとは誰よりもカリスマ性に富んでなければならない。魔王や中ボス自身は本当の意味で討伐されることはないのだが、その配下の者たちは違う。常に死と隣り合わせなのである。直接指示を飛ばす中ボスは死を超えて従って貰えるもの忠誠を得なければならないのだ。


 四、魔王様より愛があること


 中ボスとは誰よりも愛の深い者でなければならない。魔王様より強い者などたくさんいる。中には反旗を翻す者がいるかもしれない。その時に魔王様とそのご家族様を命がけで御守りしなければならないのだ。ましてや中ボスがその中に入るなど言語道断なのである。


 五、魔王様よりあらゆる面で優れていること


 中ボスとは誰よりも優れていなければならない。魔王様が何かをされるときにその補助をするのも中ボスの役目である。また魔王様に強い劣等感を持たせるようなものは真に優れているとは言えないのだ。


 これら5つは『中ボスの五箇条』とよばれる絶対条件なのである。


 そのスーパーエリートになるための学び舎である『中ボス専門学校』もまた世界随一の学校である。倍率は常に5桁以上をキープし、試験内容もまた過酷である。


 まず、書類審査による人物調査である。この段階で受験者は1万に絞られる。


 2次試験は毎年異なり、今年は卒業後にお仕えするであろう魔王様の娘、ベリアル様に戦闘、座学、所作、華道、料理の全てにおいて勝たなければならない。


 今年は優秀な者が少なく、受かったのは千人程であった。勿論、5つの中で3つ4つ勝った者は大勢いたが、万能性に欠ける者は必要ない。


 最後に現中ボスによる自由試験である。試験官である中ボスは出来るだけ受験者と縁の遠い者を宛がい、主に性格面を審査する。中には死ぬギリギリまで追い込む試験官もいる。





 「そうして厳選されて入学したのがこの場にいる君たち50名だ。これから更につらく厳しいことが待っているだろうが、皆が無事に卒業して立派な中ボスとなれる日を私は心待ちにしている」


 以上、校長先生の御話でした。次は……

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