表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全属性持ちの能力奪い  作者: 夢哉
Another World.
2/8

#2 初めての街

「ここは…」


目を覚ましてみると幻想的な、自然溢れる高原が広がっていた。ほのかに吹いている風がとても心地良い。

恐らく、俺はいよいよ“異世界”というものに来てしまったようだ。


「…痛っ!!」


頬を抓ってみたが痛かった。夢ではないらしい。


『着いたようじゃな』


頭に直接響くような声。そしてこの声。間違えようも無い、俺を転生させてくださった神様だ。これが“念話”というものみたいだ。確か返すには…


『はい。お蔭様で』


言いたいことを頭で念じればよかったはずだ。


『それは良かった。そして、この世界のことじゃが、この世界にはさっき言い忘れたが“剣術”と“魔術”があるのじゃ。“剣術”は基本、習得すれば誰でも使える術じゃが、“魔術”を使うには“魔力”が必要になるのじゃ』


『“剣術”と“魔術”、そしてそれを使うための“魔力”ですか』


『そうじゃ。そしてお主は身体能力を底上げしてあるのじゃ。だから、魔力も底上げされているはずじゃよ』


『マジですか!』


それじゃあ魔術使い放題じゃん!


『じゃが、無限にしたわけではないのじゃよ。だから無闇に使いすぎて倒れないようにするのじゃ。“魔力”を使い果てると回復するまで動けなくなるのじゃ。まあ、気絶じゃな。わかったか?』


『わかりました』


使い放題ではないらしい。“魔力”が無くなるまで“魔術”は使い続けない、と。心の中にメモしておく。


『ちなみに、自分の能力を確認したい時には“ステータス”と唱えれば見ることができるから、活用すると良いのじゃ』


『わかりました』


成る程、ステータスもあるのか…。

それじゃ、


「“ステータス”」



NAME:イツキ・ヤギュウ


TYPE:人間

LV:1

EXP:0

NEXT:15

HP:50

MP:20

CRI:5%

STR:12

DEF:13

DEX:11

INT:10

AGL:15

能力:能力収奪(テイク・アビリティ)

属性:?

スキル:能力鑑定Lv.1

ルード:0



うーん…流石レベル1と言うべきか、全体的に数値が低い。クリティカルは5%安定なのか?素早さ、回避率が一番高いな。他とあまり変わらないが。属性と魔法が?なのは何故だろう?まあ、いいか。スキルはまだ無いな。


そして能力だが、自分的には“奪う”といっても“盗む”というような意味ではない。“コピーする”と、考えている。


「そして、ルードってなんだ…?」


『確認できたようじゃな。レベルはクエストをクリアしていったりモンスターを狩って行くことで自然と経験値が手に入り、上がっていくぞ。あ、後、アイテム欄に初心者用の物じゃが武器とあとこの世界で使えるお金を入れておいたぞ。それと、スキルに能力鑑定を入れておいた。相手の能力を確認できるぞ』


『そうですか。本当に色々とありがとうございます』


確認すると、アイテムにブロードソードと書かれた装備があった。ソードと名前のとおり、剣の武器のようだ。なんかかっこいいな。

お金は金貨、銀貨、銅貨、石銅貨が入っていた。金貨が5枚、銀貨が8枚、銅貨が3枚、石銅貨が15枚入っていた。


金貨は1枚で俺が居た世界の一万円分、銀貨が千円分、銅貨が百円分、石銅貨が1円分らしい。ということは58,315円という訳だ。なかなかの大金だ。今の全財産なので大切に使おう。


『気にするでない。それじゃ、そろそろお別れじゃな。何かあれば、念話をわしに飛ばすんじゃぞ』


『わかりました。ありがとうございました』


『うむ。それじゃ、さらばじゃ』


「ありがとうございました。神様」


本当に助かった。神様の御蔭ですぐそこのモンスターによって死ぬ可能性が低くなったのだから。

さて、どうしようか。


「まず、お前らを倒さないとな。まずは――能力鑑定」



TYPE:スライム

LV:3



…え?


「まさかの…か…。でも、まあ、スキルレベル1だししょうがないのか…?んで、そこのモンスターの名前は…確認するまでも無かったかな?」


半透明のゼリーみたいな生き物だからスライムかと思っていたらどうやら合っていたようだ。


「でも、切れるのか?とりあえず…せいやああああ!!」


ぐちゅっ…



「え…?」


スライムはそのまま粒子状になって消えていった!


「ええええええええええ?!!」


なんだこれ!!!あっけな!レベル2の差があってもこんなに簡単に倒せるものなのか?!


「はぁ…。なんか、色んな意味で疲れたな…」


経験値は5だったようだ。なんかゲージみたいなやつが15から10に減ってたから分かった。


「とりあえず、街まで行って宿で泊まろう」



 ***

街に着くまで3時間以上掛かったが、途中出てくるモンスターを相手したので暇ではなかった。疲れたが。

出てきたモンスターはさっき出てきたスライム、豚のようなモンスターのゴブリン、木のようなモンスターのツーリ。モンスター達を狩ってたためにレベルが18まで上がっていた。



「やっと着いたなぁ…」


本当に疲れた。宿を探すのに更に15分掛かったのだ。ずっと歩いていれば誰でも疲れる。


「すみません、宿に泊まりたいんですけど」


「はーい。いらっしゃーい」


と、受付に来たのは若い女の人だった。年齢は俺より2つ上くらい。美女、ではなく美少女と分類できそうな人だ。髪の毛の色は白だ。一瞬病気なのか?と思ったが遺伝か何かなんだろう、とスルーしとく。


「1人ね、どこの国から来たの?」


困った。よく分からない高原から来ました、なんて言われたって変な目で見られるだけだ。


あ、ちなみにこの国は結構オープンな国らしく、厳しい検査もなく簡単に入ることが出来た。門番に兵士がいたが、危険なものをもっていないかの検査だけなようだ。


そして、言い訳だ。


「えっと、口で説明し辛い位置にある国で…」


「そう、結構遠い所から来たのね。私はマリア。よろしくね」


「ああ、俺は…イツキ・ヤギュウ、よろしくな」


「はーい。おとうさーん!お客さん来たよー!」


すると俺より10cmくらい高い大柄の人が来た。俺の身長は171cmだから180cm以上。結構怖い。そして結構ゴツい人だ。冒険者でもやってたのだろうか?筋肉ムキムキで、結構傷が見える。髪の毛は娘と同じ白だ。


「おお、お客さんか。いらっしゃい。ここは1泊銅貨5枚で3食飯付きだが、いいか?」


「わかりました。飯の時間は?」


「自由だ。だが3食以上は別料金だから注意してな」


「わかった。これで1週間泊めさせてくれ」


「確かに受け取った。これがお釣りな」


そう言われ、銅貨1枚を受け取る。ここは3食の飯が付いてくるのがいい点だな、と思った。しかもかなり安いし。


「それと、これがお前の部屋だ」


そして、「203」と書かれた鍵を受け取る。


「風呂は無いが、お湯とタオルは言ってくれれば貸すから必要な時に言いに来てくれ。それじゃ、1週間よろしくな」


「了解。こちらこそ、よろしくな」


そう言い、俺は鍵に書かれた部屋に向かう。今日はかなり疲れたからぐっすり眠りたいな。色々あり過ぎた気がする…。



NAME:イツキ・ヤギュウ


TYPE:人間

LV:18

EXP:5215

NEXT:895

HP:820

MP:580

CRI:5%

STR:135

DEF:125

DEX:132

INT:110

AGL:145

能力:能力収奪(テイク・アビリティ)

属性:?

スキル:能力鑑定Lv.1,連続斬Lv.1,急所突きLv.1

ルード:54.815

お久しぶりです。水司です。最近小説を“読む方”に回ってしまってます。自分勝手ですが、更新はかなり送れそうです。あ、後スランプ入ったかもです…(泣)

とりあえず、今回はこの辺にさせていただきます。皆さんも夏、有意義に過ごしてくださいね!

それでは、ノシ



~更新情報~

H26.7.24. 一部文章を変更

H26.7.29. ステータスでの名前、一部文章を変更

H26.8.10. ステータスの「魔法」欄を削除

H26.12.25. 本文の一部を訂正

H26.12.26. 本文の一部を訂正

H27.9.20. 能力名を変更

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ