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小さな兎と猛獣2匹  作者: こころ
第2章 学園祭の準備
12/20

第12話

今回はちょっとお下品?な言葉が含まれています。苦手な方はスルーと言いたいところですが・・・ここを読まないと次の話が分からなくなると思うので勝手ながら読んでください。お願いします。では、本編へどうぞ!!

さて。


目の前には私よりも可愛くて綺麗な女の子達がいます。


女の子達は私をナイフで突き刺すような目で睨んでいます。


ここで余談!可愛い人はともかく、綺麗な人って怒ると顔が恐ろしいくらい怖いんですよね~。


……だっ誰か、同意を~!


「ちょっとあんた、調子に乗ってるんじゃない?」


さて。なぜ、こんな状況になったのか。


廊下をえっちら、おっちら、えっちら、おっちらと歩いていると5,6人の女の子達に囲まれました。


用事があったのですが急ぎではない用事でしたし、何より女の子達の顔があまりにも怖くて、ついて行くことにしたのです!


こら、そこ!弱虫とか言わない!…いや実際、弱虫なんですがね。


女の子達について行くと誰にも使われていない空き教室に入り、今に至ります。


これってよく漫画とかである「アレ」ですよね。


やだなぁ。こわいなぁ。用事があるんだけどなぁ。


「あんた、聞いてんの!?」


バンッ!と、そこにあった机を強く叩くリーダーらしき女の子。


あっこの子、私たちのクラスの子だ。見たことある。話したことない。


てことは、周りの子はお友達かな?


それよりも、だ。もっと重要なことがある。


「あっあの…手、いっ痛くない…です…か?まままっ真っ赤に…なってますっし、ほっ保健室っに行かれたほほっほうが」


「はっはぁ!?なにあんた、良い子ぶってんの!」


リーダーらしき女の子は顔を真っ赤にして赤くなっているであろう手をもう片方の手で覆い隠す。


お友達の子も「何あの子」とか「人の心配より自分の心配しろっての」とか「小乃さん、マジ可愛いんだけど」とか聞こえる。


あぁもう!!だから今時の子どもは!


「良い子ぶるとかそういう問題ではありません!羊飼ひつじかいさんは女の子なんですよ?こんなに綺麗な手を傷つけてはいけないんです!」


言うことは言ってやったぜ!はぁ~スッキリした!


「なっなんで私の名前…知って……」


……あれれ?聞いて欲しかったのはその次だったんだけどな。


「えっ?だって同じクラスなのに名前を覚えていないなんておかしくないですか?」


そういうと、リーダーらしき…面倒くさいから羊飼さんは俯く。


あれれれ?私の考えっておかしいかな?あれ?


1人であたふたしている私は端からみれば凄く変な人だと思う。


実際、羊飼さんのお友達の子は唖然としている。


羊飼さんは俯いたまま、身体をぷるぷると震わせている。


あっやばい。そう思ったときには遅かった。


「ほんっと…ありがた迷惑にも程がある。どうして…どうして…アンタみたいな女に…狼様や…虎様が…構うの…こんな…こんな…小学生みたいなチビに!!」


くわっ!という効果音が流れそうな勢いで顔を上げた羊飼さんは…


泣いていた。それはもう、化粧が落ちているぐらい。


さっきの余談の話をしよう。綺麗な人は怒ると怖い。


でも今の羊飼さんの顔は…もっと怖い、化粧が落ちて。


お友達の子はただ私を睨んでいるだけ。気付いてないようだ。


「何の…苦労もなく…狼様や虎様に…近づいて…どう!?あの方達と一緒にいて!イケメンが周りにいてどう!?」


「楽しいです」


「ほらやっぱり、あんたも!」


「私は夏休みまで…1人ぼっちでした」


はっ?という顔をした羊飼さんやそのお友達の子が見える。


「ずっと…ずっと…1人ぼっちだと思っていました。でも、狼君や虎君が話しかけてきてくれてそこにまた、阿部さんや西明寺さん、クラスの皆さんが話しかけてきてくれて。まるで、手を繋いでいくみたいなんです。それから輪ができるはずなんです。でも、あと1人の手が足りないんです。それは誰か、分かりますか?」


その時、羊飼さんが少し目を見開いた。


「今でも十分、楽しいです。でも……その人が手を繋いでくれたら私はもっと楽しいです。羊飼さんはどう思いますか?」


羊飼さんを見つめる。化粧が落ちててちょっと怖いけどちゃんと聞かなきゃ。


「はぁ!?アンタ、何意味不明な事言ってんの?マジ、キモイ」


羊飼さんの言葉を待っていると、いきなり後ろからお友達の方が出てきた。


「あんたも言ってやりなよ!このチビ…に……」


そうして、羊飼さんの顔を見た子は止まった。


これで、ハンカチを貸すとかするんだろうなぁ。友達って。


でも、私の考えとは真逆のことが起こってしまった。


お友達さんがふるふると震えだした。


どうしたのかな?もらい泣きかな?とか考えていると、


「ふっ…あははははははは!!!!あんた、何その顔!?マジ、キモイしウケる~!もしかしてあんた、厚化粧でもしてたの!?あははははは!!!!みんな、見てみなよ!!こいつの顔!!!!あははははは!!!!」


他の子も羊飼さんの顔を見るなり、盛大に笑っている。


あれ?お友達じゃないの?そう思って羊飼さんを見ると…


羊飼さんの顔は暗く、沈んでいっているようだった。


プッツン。私の何かが切れた気がする。いや…切れた!


「羊飼さん!!私と一緒に保健室行きましょう!!!」


私がそう言うと、空き教室はシンと静まりかえった。


「はっ?アンタ何」


「羊飼さん、今日から私は羊飼さんのお友達第1号です!」


女の子達をかき分けて、羊飼さんの手を取る。


羊飼さんは目をこれでもかと見開いて私を見た。


「ちょっと聞いてる!?」


「五月蝿いですよ…偽物のお友達さん達。私は今、すっごく怒ってるんです」


「偽物の友達~?何それ~!ウケるんだけど~?」


「じゃぁ、羊飼さん行きましょう」


「ちょっと!無視すんな!!」


五月蝿い人だなぁ。こっちは怒ってるって言ってるのに。


「大体、そんな厚化粧の女なんか友達でもなんでもないわ!ホント、そんな女、キモくて一緒に歩いてただけでもヘドが出る!それにさっきの友達第1号って何?マジ、ウケる~!」


「何が悪いんですか?」


自分でも分かるぐらい冷たい目をしている。


ちょっとだけ、怯んだみたいだし。


「あなた方には分からないでしょう。だって、上辺だけの関係を築いているんですから……。さっ!行きましょ」


羊飼さんの手を引き、空き教室を出た。



「あぁぁぁぁ……凄く怖かったです。恐怖と緊張の間にいるのって…」


「あはは…小乃さんはどこかずれてるよね」


今は保健室。ちょうど、鮃先生もいたのでラッキーです。


あの後、羊飼さんの化粧を見られまいと、人気の少ない所を通ってきました。


幸い、今は放課後です。明るいうちに帰れば安心!


「羊飼さん、手の方は大丈夫?」


「あっ…はい……」


で、今の羊飼さんはこんな感じ。


化粧もきれいさっぱり落として今はスッピンの状態なんですが……


「綺麗…」


「!?」


見惚れちゃうほど、綺麗です。


そんな羊飼さんは今、真っ赤な顔を必死に隠しています。あぁ…


「似てる…」


「やっぱり、そう思いますか?鮃先生」


鮃先生も同じことを思っていたらしい。そう、似ているのだ。この私に。


「あの…えっと…兎さん…その…助けてくれて…ありがとう」


「いっいえいえ!そっそんな、たたた助けるだっなんて」


「いっいえ!おっおおおお礼をっちゃ、ちゃんと言わないと」


「おおおおお礼なんて…べっべっべべべ別にそんな…」


二人であわあわしていると、鮃先生が私たちの肩に手を置き…


「落ち着け」


と一言。


「手はちょっと赤くなってたみたいだけど、すぐ治るから。少しヒリヒリすると思うけど…」


「あっ…大丈夫です。鮃先生、兎さん、ありがとうございます」


ペコリと頭を下げる羊飼さん。


顔を上げた羊飼さんは、少し苦しそうな顔で


「私…こんなんだから、全然友達がいなくて…それで高校に入って何か話題を作ろうと必死だったんです。狼さ…狼君や虎君のこと、割とどうでも良かったんだけど話せる人が欲しくて……。あの子達にクラスの人と仲良くするなって言われたとき、悲しくて。でも…今日、兎さんに友達第1号って言われたとき、凄く嬉しくて嬉しくて……。だから、私から言わせてください。……友達になってください!」


包帯を巻いた手を差し出される。とても、儚くて綺麗な手。


「よっ喜んで!」


その時の羊飼さんの笑顔はとっびきり綺麗で可愛かったです。



「で…今に至るわけなの?うさちゃん」


「そうなのです!狼君。私はやりましたよ!」


「う~ん。俺、馬鹿だけど…それは羊飼のおかげじゃ」


「こっ細かいことは気にしちゃダメです!これで私も友達が出来ました!」


「えっ?俺らは友達じゃないの?」


「えっ!友達だったんですか?」


「えっ…今までの話的に友達なんじゃ……」


「あっあの…いいんでしょうか。私まで一緒に登校なんて」


今は次の日の朝です。狼君と虎君に昨日の話をしていたのです。


さらにさらに!羊飼さんも一緒に登校することになりました!


「友達は一緒に登下校するのです!」


「えっ!そうなんですか?」


「いや、羊飼!兎ちゃんの言ってること、真に受けちゃダメ!」


羊飼さんはクラスではいつも不機嫌な顔をした人だったんですが…


めっちゃ私に似ていて親近感が湧きます。


「そういえば…今日は化粧、してないんですね」


すると、羊飼さんはビクッとした。


「えっ…あっ…はい。あまり、化粧は好きじゃなくて。合わせていただけだし」


ちょっと苦笑いをした羊飼さん。


「わたしは化粧とかしたことないから、今時の子にはついて行けません」


うんうんと1人で自己完結させ、下駄箱に行く。


あれ?そういえば……


「狼様ファンクラブと虎様ファンクラブがいない…」


口に出したのは私じゃないです!羊飼さんです。


そんな狼君と虎君は「えっ、そんなのあるの?」という顔をしている。


たしか…私は踏まれかけた経験があったような……。


「忙しいんじゃないですか?」


自分の下駄箱を開け、上履きを取る。


「そう…かな?」


そう言って、羊飼さんが自分の下駄箱を開けると…


たくさんの紙が落ちてきた。


「なんだろ…これ」


拾い上げ見てみるとそこには「ブス」と書かれている。


違う紙を見ても「厚化粧」「裏切り者」「学校、くんな」と書かれていた。


「羊飼さん、これ…」


紙を見終わり、羊飼さんを見ると口元に手を当て震えていた。


急いで下駄箱を見ると、下駄箱の中に「消えろ」「死ね」と大きな字で書かれていた。


さらに上履きは何度も踏みつけられていて挙げ句の果てには所々、切られていた。


すると羊飼さんは壊れた人形のようにこちらを向き、


「……私は…友達がいない方が…いいの?」


その顔にはもう一切の光が入っていなかった。


ブチッ!今度は私の何かを自分で引き千切ってやった。


私は床に散らばった紙とまだ下駄箱の中に残っていた紙を取り、そこらで笑っていた昨日の人達に近づく。


それに気付いた子達は「何よ」という感じだ。


「あなた達…私は言いましたよね?怒っている、と。この紙についていくつか反論を申し上げます。ブスだの厚化粧だの裏切り者だの、何馬鹿なこと書いているんですか?ブスとはブサイク、または不細工の略。では…あなた達に聞きます。あなた達はそれほど綺麗なんですか?可愛いんですか?モデルになれますか?女優になれますか?女神にでもなれますか?では、次。厚化粧、といいますがあなた達のその顔だってよく見れば厚化粧ですよ?濃く塗った唇、ニキビやシミを隠した肌、バサバサしたつけまつげ。ぜ~んぶ…お見通しですからね?次に、裏切り者に関して。いつ、羊飼さんが裏切りましたか?いつ?どこで?何時何分何秒?さぁ…教えてくださいよ。裏切り者はあなた達何じゃないんですか?ホント、嫌気がさします。まだまだありますが…もっと聞きたいですか?」


最後にニッコリ微笑んで次を促す。


女の子達は座り込み涙を流しながら首を横に振っている。


「そうですか。私的にはもっとあなた達のことを悪く言いたいのですが…この辺にしておきましょうか。それでは、今、この場で、羊飼さんに謝ってください」


「「「「「ずみまぜんでじだ~!!!!!」」」」」


よし!スッキリした~!と、忘れてた。


私は持っていた紙を真っ二つに切り、羊飼さんに向き直る。


そして、羊飼さんの所まで行って…


「羊飼さん!私の上履き、貸してあげます!」


その時、その場にいた全員が転けた。皆さん、ドジですねぇ。


「うっうさちゃん…うさちゃんの上履きは羊飼さんには履けないよ」


「えっ?……あぁ!!ホントだ!なんで私、気付かなかったんだろう!狼君、どうしましょう!」


こんなときこそ、頼れるお母さんです。


「来客の方が履くスリッパは?」


「あっ!その手がありましたね!取りに行ってきます!」


やっぱり、狼君は頼りになるなぁ。


―――――――――――――――

「なぁ…狼よ」


「なんだ?虎」


「俺…兎ちゃんを初めて怖いと思った……」


「すまない。俺もちょっとびびった」


「わっ私も…です。あの子達ももう、いませんし」


「羊飼」


「はい、何ですか?」


「あとで下駄箱の中、見てみろよ。すっげ~綺麗になってるから」


「えっ?えっ?」


放課後になり、羊飼さんが下駄箱を開けると綺麗になった下駄箱と新しい上履きが入っていたという。


羊飼さんはホラー映画の叫び声のような声を上げ、下校した。


その時、影でこっそり羊飼さんを見ていた1年4組の生徒達と先生。


その顔はみんな、微笑ましそうな顔だったそうな。


第13話に続く













作者「ちょい待て!!」


兎「何ですか?亀さん」


作者「えっ・・・こころですけど」


兎「だって狼君言ってますよ?更新が遅いって」


作者「グサッ!!うっうるさいやい!!ネタがもうないんですぅ!」


狼「だから、早くやれって言ってるんでしょうが」


作者「はい・・・・・・って!違う違う!!忘れてたことがあった!」


狼「おぉ・・・なんだよ、亀さん」


亀「うん・・・違うよ。そして、何気に作者じゃなくなってる」


兎「亀さん・・・落ち込まないでください。何か忘れていたんでしょ?」


亀「兎ちゃんマジ天使!!で、忘れていたことは」


兎・狼「「忘れていたことは?」」


亀「羊飼さんの容姿書くの忘れてた。あと下の名前・・・」


兎・狼「「・・・・・・」」


虎「付け足せばいいじゃん・・・」


亀「無理無理。だって、下の名前、決めてないもん」


虎「そういえば、俺の苗字もなかったがあれはその理由か」


亀「はい・・・・・・なので、この場をお借りして書こうかと思ったんです」


羊飼「まぁ・・・下の名前がないのはちょっと」


狼「俺は上の名前がない」


亀「狼君は後々なんです!!羊飼さんの容姿はこちら!」(いきなり、話題転換)


・クルミ色のウェーブのかかったロングヘアー。

・黄金色の瞳はタレ目。左目の下に泣きぼくろ。

・健康的な肌をしている。

 (厚化粧の時は色白だったりした)

・体型はスラッとしていて出るところはまあまあ出てる。

・身長は165㎝。


兎・狼・虎・羊飼「「「「・・・・・・」」」」


亀「ドヤァァァァ!!(汗だく)」


狼「作者さん・・・凄いけど今ので台無し」


亀「すみませんねぇ・・・あっあと、名前も大体決まった」


兎・狼・虎・羊飼「「「「はやっ!!!!」」」」


亀「ヒツジはウールって言うし・・・・・・」


虎「羊飼いってさ・・・ア○プス○○○ハ○○のあいつ思い出す」


羊飼「あれはヤギじゃないですか?」


亀「いや・・・ヒツジはヤギ科でもある。うん、メイだ」


虎「うっわ、羊飼いメイ・・・」


羊飼「あの・・・遊んでますよね?ちゃんと考えてください」


亀「ウールかメーか・・・悩む」


羊飼「文字の間に言葉入れるとかはどうでしょう?」


亀「そして私は気付いた。変換にうがちょっと合わないのばっかで」


虎「もう、ググれ!」


亀「は~い・・・はい、良いの見つけました~」


羊飼「早い・・・そして私の名前・・・・・・」


亀「麗瑠うる芽衣めい。めいは変えるかもだけどどっちがいい?」


羊飼「麗瑠がいいです!!」


亀「じゃ、決まり!羊飼 麗瑠に決まりました!」


虎「あれ?そういえば、狼と兎ちゃんは?」


亀「(虎の肩をポン)ブルースプリング、エンジョイ!!」


虎「えっ・・・俺、分かんない」


麗瑠「(青春、楽しめ・・・)」



本当の第13話へ続く





いかがでしたか?兎ちゃん、怖いねってなりましたか?言い方や口調、声などはご想像にお任せします。兎ちゃんがマジでキレるとこんな感じ・・・かな☆

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