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転生王子はスライムを育てたい ~最弱モンスターが世界を変える科学的飼育法~  作者: 宵町あかり


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85/112

第85話 重要な決断

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

転生王子はスライムを育てたい第85話をお届けします。


古代文書の解読結果が明かされ、試練への覚悟を決める一同――その時、予言者が再び姿を現します。そして、王宮の廊下では各国のスパイたちが思わぬ鉢合わせを...?


お楽しみください!

 朝の研究室に、全員が集まっている。レオン、エオリア、クリスタ、フィルミナ、マリーナ、テラ、ルミナ、リヴィエル、シグレ。九人全員が、古代文書の解読結果を聞くために集まった。


 窓から差し込む朝の光が、机の上の古代文書を照らしている。昨日、エオリアとクリスタが解読した古代の知識。それが、今日みんなに共有される。


 レオンが全員を見渡す。真剣な表情だ。


「昨日、エオリアとクリスタが古代文書を解読してくれた」


 レオンが切り出す。全員の視線が、机の上の古代文書に集まる。


 エオリアが立ち上がる。銀色の髪を揺らしながら、風の文字について説明を始める。


「風の文字を読みました。調和、試練、六つの心、絆、力...予言者様の言葉と一致する内容でした」


 優雅な声が、研究室に響く。風の歌い手としての役割を、しっかりと果たしている。


 クリスタが続ける。


「氷の文字も同じでした。六つ、絆...古代の人々は、風と氷の言葉で、同じ真実を記録していました」


 白銀の髪を整えながら、氷の記憶者として報告する。


 フィルミナが不安そうに尋ねる。


「試練...私たちが受けるの?」


 炎の守護者として、試練の重さを感じている。


 ルミナが静かに言う。


「個の成長...それぞれが向き合う」


 光の魔法使いとして、試練の意味を理解している。


 レオンが頷く。


「そうだ。予言者が言っていた。六つの心、それぞれが己の闇と向き合う必要がある」


 全員の表情が、真剣になる。試練の意味が、改めて重く感じられる。


 マリーナが小さく言う。


「頑張る...」


 水の守護者として、決意を新たにしている。


 テラが静かに頷く。


「レオン様と共に...」


 大地の守護者として、覚悟を固めている。


 リヴィエルとシグレは、静かに見守っている。二人とも、言葉は少ないが、眼差しに決意が宿っている。


 レオンの心に、みんなに試練を伝える責任の重さが満ちる。重い話だ。それぞれが己の闇と向き合う。簡単なことではない。だが、みんななら乗り越えられる。そう信じている。エオリアとクリスタが、協力して古代文書を解読してくれた。風と氷、対照的な属性だが、互いを補い合った。その姿を見て、確信した。試練も、同じように乗り越えられる。ペアで協力すれば、必ず成し遂げられる。フィルミナとマリーナ、テラとクリスタ、エオリアとルミナ。それぞれのペアが、試練に挑む。全員の力を信じている。みんなと共に、六体共鳴の真の力に近づきたい。


---


 レオンが古代文書の魔法陣の図を示す。


「古の神殿は、遺跡の最深部にある」


 六芒星の形をした魔法陣。その中心には、「古の神殿」と記されている。


 エオリアが補足する。


「ペアで試練に挑むと、魔法陣に書かれていました」


 魔法陣の周囲には、ペアでの試練の概要が示唆されている。


 フィルミナが魔法陣を見つめる。


「炎は恐れを...向き合うの?」


 炎の守護者として、恐れと向き合う覚悟を問われている。


 マリーナが横で言う。


「水は迷い...頑張る!」


 水の守護者として、迷いを捨てる決意を示す。


 テラが静かに言う。


「大地は執着...手放します」


 大地の守護者として、執着を手放す覚悟がある。


 クリスタが続ける。


「氷は孤独を...乗り越えます」


 氷の記憶者として、孤独と向き合う決意だ。


 エオリアが言う。


「風は過去を...向き合います」


 風の歌い手として、過去と向き合う覚悟がある。


 ルミナが最後に言う。


「光は未来を見つめる...その覚悟があります」


 光の魔法使いとして、未来を見つめる決意だ。


 レオンが魔法陣の図を再確認する。


「炎と水、大地と氷、風と光。対照的な属性が、ペアを組む」


 予言者の言葉と、古代文書の内容が、ここで繋がる。


 全員が、真剣に魔法陣を見つめる。それぞれが、試練を想像している。決意の表情が、顔に浮かんでいる。


 フィルミナの心に、恐れと向き合う不安が満ちる。炎の守護者として、恐れは最大の敵だ。恐れに負けたら、炎の力を失う。だが、一人じゃない。マリーナが一緒だ。水と炎、対照的だが、だからこそ互いを補い合える。マリーナの冷静さが、自分の恐れを和らげてくれる。マリーナと一緒なら、乗り越えられる。恐れを力に変える。それが、炎の守護者の真の成長だ。レオン様とみんなのために、自分も成長したい。試練を乗り越えて、もっと強くなる。フィルミナとして、炎の守護者として、誇りを持って試練に挑む。


---


 その時、廊下から微かな物音がする。


 王宮の廊下。研究室の外。


 ヴァレリア王国のスパイが、黒服に身を包んで静かに進んでいる。足音を消し、壁に身を寄せながら、研究室に近づこうとしている。レオン王子の古代の知識、それを探るために潜入した。


 だが、反対側の廊下から、別の影が現れる。


 セレスティア聖教国のスパイだ。白服に身を包み、祈りの本を持っている。神の叡智を探るために、同じく潜入していた。


 さらに、別の方向から、三つ目の影。


 アルブレヒト商会のスパイだ。茶色の商人服に身を包んでいる。商業的価値のある情報を得るために、やはり潜入中だった。


 廊下の角で、三者が同時に出会う。


 お互いを見つめる沈黙。気まずい空気が流れる。


 三人とも、同じ目的で同じ場所に来ていたことに、気づいた。


 ヴァレリアのスパイが、小声で言う。


「...あなたたちも?」


 セレスティアのスパイが、気まずそうに答える。


「...はい」


 アルブレヒトのスパイが、苦笑しながら言う。


「...同じ目的ですね」


 三者が顔を見合わせる。


 さらに気まずい沈黙。


 廊下の向こうから、レオンたちの声が聞こえてくる。試練について話している声だ。重要な情報が、すぐそこにある。


 だが、三者同時に潜入していることが発覚してしまった。このまま続けるのは、互いの存在を明らかにするリスクがある。


 ヴァレリアのスパイが、小声で切り出す。


「今日は...」


 セレスティアのスパイが続ける。


「...諦めましょうか」


 アルブレヒトのスパイが最後に言う。


「...また後日」


 三者が頷き合う。互いの顔を見て、苦笑を浮かべる。


 そして、同時に、来た道を逆方向へ静かに去っていく。


 足音を消しながら、それぞれが別々の方向へ撤退する。廊下には、再び静けさが戻る。


 研究室の中では、レオンが少し顔を上げる。


「何か廊下で物音が...?」


 ルミナが答える。


「...廊下を人が通っただけでは?」


 フィルミナが言う。


「気のせいじゃないですか?」


 レオンが頷く。


「そうか...」


 そして、試練の話を続ける。レオンたちは、廊下での出来事に全く気づいていない。


 数日後、各国への報告が行われる。


 ヴァレリア王国。炎龍騎士団長ガルヴァンが、軍務卿に報告する。


「スパイ潜入、失敗しました。他国も動いていました」


 軍務卿が分析する。


「他国も動いているのか...レオン王子の警戒が厳重だな」


 セレスティア聖教国。スパイが大司教メルキオールに報告する。


「他国のスパイと鉢合わせしました」


 大司教が考える。


「他国も神の叡智を狙っている...レオン王子は用心深い」


 アルブレヒト商会。スパイが会頭に報告する。


「他国も同じ目的で動いていました」


 会頭が推測する。


「セキュリティ、想定以上だ...レオン王子、何か重要な情報を隠している...」


 三国とも、同じ結論に至る。


「レオン王子、何か重要な情報を隠している...警戒を強化しよう」


 だが、実際には、レオンたちは全く気づいていなかった。ただの偶然で、三国のスパイが同時に鉢合わせしただけだった。


 レオンの心に、試練の話に集中する意識が満ちる。廊下の物音は、一瞬気になったが、すぐに忘れた。今は、試練のことが最優先だ。古の神殿での試練。ペアで協力して、それぞれの闇と向き合う。各国がどう動いているかなんて、考える余裕はない。純粋に、研究と試練のことだけを考えている。各国のスパイが潜入していたことも、鉢合わせしたことも、全く知らない。その純粋さが、レオンらしい。


---


 その時、研究室に白い光が満ちる。


 全員が驚く。


 予言者が、研究室に現れた。


 白いローブに身を包んだ姿。神秘的な雰囲気が、部屋を満たす。


 空気が震える音が、静かに響く。魔力の波動が、押し寄せてくる。研究室の魔導灯、測定器、古代文書が、一斉に淡く光り始める。ウィーンという共鳴音が、複数重なって響く。


 白い光の中に浮かび上がるシルエットに、全員が息を呑んだ。


「予言者...!」


 レオンの声が震える。


「予言者様...」


 ルミナが小さく呟く。フィルミナは目を見開いたまま言葉を失い、クリスタとエオリアも古代の存在を前に圧倒されている。


「すごい...」


 マリーナが漏らす。テラは言葉もなく見つめ、リヴィエルとシグレは緊張した面持ちで控えている。


 予言者の圧倒的な存在感が、研究室を支配する。神秘的な魔力が、空間を満たしている。体が浮くような感覚がある。


 ルミナの心に、予言者の圧倒的な存在感への畏敬が満ちる。光の魔法使いとして、魔力を感じ取れる。この魔力は、どんな魔力よりも純粋だ。予言者様の光は、どんな光よりも美しい。まるで、古代の叡智そのものが形になったかのようだ。圧倒される。だが、恐怖ではない。畏敬だ。尊敬だ。この方が、私たちを導いてくれる。未来を見つめる試練。それに挑む覚悟を、改めて固める。予言者様の期待に応えたい。光の魔法使いとして、未来を見つめる力を手に入れたい。


---


 予言者が全員を見渡す。


「試練の時が来た。個の成長が問われる」


 静かだが、力強い声が響く。


 レオンが一歩前に出る。


「予言者様...」


 予言者が続ける。


「汝ら一人一人が、己の闇と向き合う必要がある」


 全員が、真剣に聞いている。


 レオンが確認する。


「己の闇...それぞれが乗り越えなければならない...」


 予言者が頷く。


「その通り。六体共鳴は、個の強さから生まれる」


 予言者の言葉が、研究室に響く。


「個が成長すれば、全体の力も増す。それが、真の調和だ」


 フィルミナが呟く。


「個の成長...」


 ルミナが静かに言う。


「真の力...」


 予言者が、重要な言葉を告げる。


「次の試練では、ペアで協力し、挑むことになる」


 レオンが反応する。


「ペアで...?」


 予言者が説明する。


「一人では乗り越えられぬ試練も、二人なら超えられる」


 予言者が続ける。


「炎と水、大地と氷、風と光。対照的な属性が、互いを補い合う」


 古代文書の内容と、完全に一致する。


 予言者が最後に言う。


「それが、ペア試練の真髄だ」


 レオンが決意を示す。


「分かりました。みんなで、ペアを組んで挑みます」


 予言者が優しく微笑む。


「信じている。汝らなら、必ず成し遂げられる」


 レオンの心に、ペア試練の重要性への理解が満ちる。対照的な属性が補い合う。それが、真の調和への道だ。炎と水、恐れと迷い。大地と氷、執着と孤独。風と光、過去と未来。それぞれのペアが、互いの闇を理解し合う。そして、支え合う。個の成長とペアの協力。両方が必要だ。予言者様の言葉は、古代文書の内容と完全に一致している。これが、六体共鳴の真の力を引き出す鍵だ。次の試練では、ペアで挑む。古の神殿で、それぞれが成長する。必ず成し遂げる。予言者様の期待に応えたい。みんなと共に、六体共鳴の真の力に近づきたい。


---


 予言者が、全員に最後の言葉を告げる。


「行くがよい。試練が、汝らを待っている」


 レオンが深く頭を下げる。


「ありがとうございます。必ず、成し遂げます」


 全員が、決意の声をあげる。


「はい!」


 フィルミナ、マリーナ、テラ、クリスタ、エオリアの声が重なる。ルミナも、静かに頷く。


 予言者の姿が、白い光と共に薄れていく。シルエットが、徐々に消えていく。消えゆく光が、美しい軌跡を描く。


 魔導具の光も、静かに消えていく。共鳴音が止む。


 研究室に、静けさが戻る。空気の温度が、元に戻る。魔力の波動が消える。


 全員が、予言者の後ろ姿を見送る。


 フィルミナの心に、試練への覚悟が満ちる。恐れと向き合う。簡単なことではない。だが、マリーナと一緒なら乗り越えられる。炎と水。対照的な属性だが、だからこそ補い合える。マリーナの迷いを、自分が支える。自分の恐れを、マリーナが和らげてくれる。ペアで協力すれば、必ず成長できる。レオン様とみんなのために、もっと強くなりたい。試練を乗り越えて、炎の守護者として成長する。フィルミナとして、誇りを持って挑む。


---


 予言者が消えた後、全員が決意を新たにする。


「みんな、準備を始めよう」


 レオンの言葉に、全員が頷いた。


「はい。恐れと向き合います」


 フィルミナが力強く宣言する。


「迷いを捨てる!」


 マリーナが元気な声をあげる。


「執着を手放します」


 テラが静かに続く。


「孤独を乗り越えます」


 クリスタの声は、いつもより力がこもっている。


「過去と向き合います」


 エオリアが優雅に告げる。


「未来を見つめます」


 ルミナが静かに決意を示す。


 六人の決意が、次々と研究室に響く。それぞれが己の闇と向き合う覚悟を、言葉にしていく。


 リヴィエルが、珍しくセリフを発する。


「お供します」


 シグレも、静かに言う。


「記録、続けます」


 レオンが頷く。


「ペアを確認しよう。炎と水は、フィルミナとマリーナ」


 フィルミナとマリーナが、手を取り合う。互いを見つめ、決意を確認する。


「大地と氷は、テラとクリスタ」


 テラとクリスタが、向き合う。静かに頷き合う。


「風と光は、エオリアとルミナ」


 エオリアとルミナが、優雅に微笑み合う。互いの絆を確認する。


 ペアで手を取り合う姿が、研究室に温かい空気を生む。絆の確かさが、全員の決意を強くする。


 レオンの心に、全員の決意を聞いて胸が熱くなる思いが満ちる。フィルミナの力強さ、マリーナの純粋さ、テラの静かな決意、クリスタの覚悟、エオリアの優雅さ、ルミナの静けさ。それぞれが、己の闇と向き合う覚悟を示した。互いを信じる絆の強さ。ペアで協力する決意。全てが、ここに集まっている。必ず乗り越えられる。そう確信している。古の神殿での試練。それぞれが成長する。そして、六体共鳴の真の力を手に入れる。これから始まる試練への期待が、胸を満たす。みんなと共に、成し遂げたい。


---


 夕方、研究室での最後の確認を終える。


 レオンが全員に語りかける。


「明日から、準備を本格化しよう」


 全員が、力強く答える。


「はい!」


 研究室を出る。全員が、廊下を歩いていく。


 窓の外には、夕日が広がっている。王都の美しい景色が、オレンジ色に染まっている。王宮の塔が、夕日を浴びて輝いている。


 九人の後ろ姿が、夕日の中を歩いていく。


 誰も言葉を発さなかった。けれど、隣を歩く仲間の温もりが、何よりも雄弁だった。

第85話、お読みいただきありがとうございました。


解読された古代文書の内容がついに共有され、それぞれが己の闇と向き合う覚悟を固めました。予言者の再登場による重要な告知、そして各国スパイたちの気まずい鉢合わせ――レオンたちは気づいていませんが、周囲の関心は着実に高まっています。


炎と水、大地と氷、風と光。ペアでの試練が、いよいよ始まります。


次回もお楽しみに。


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