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とある高校生の英雄譚  作者: 懺悔を謳歌セシウム
夏の慈悲なき慟哭
2/9

英雄は試練を乗り越える

正直な話俺はいっそのこと正体を明かして然るべき処分を受けてその後シリーちゃんのパンツを堪能しようと考えていた。だがそんなことをしたら俺の社会生命のヒットポイントがゼロになるのだ。即死回避だけでいいんだ。1さえ残ればリジェネで回復できるのだ。




誰が来ている?隙間から俺は覗く、アイツは……生活指導のサカモか。何しに来たのだろうか。


サカモは女子更衣室の中に入った。そして俺の近くを徘徊している。おそらく何かを探している。


時間が過ぎていくのがゆっくりに感じる。俺の掃除道具入れもいずれ……


そう思った時サカモは掃除道具入れの取手を掴んだ。隙間からは奴が見える。やばい。


俺は本能的に扉が開かないように全力で開く逆方向に力を入れてた。


姿勢的に俺辛いわ。すごく腕が疲れた。サカモの力が強大になっていく。


「開かないな?誰が入っているのか?」


やばい。やばい。どうする?ここから抜け出したい。いずれ俺は力尽きて正体がバレるであろう。正体をバレたくない。


そして俺は決死の覚悟で行動した。


扉が少しずつ開いていく……


「もうすぐ開きそうだな?誰かいるのか?」


サカモの声がめっちゃ近くにある。


バターン!


俺はサカモが力を入れた瞬間に逆方向に力を入れた。力の方向が釣り合わなかなりサカモは吹っ飛んだ。


「うわぁァァァァ!」


ガン!


サカモは後頭部を押さえている。どうやら頭を打ったようだ。そしてこちらを見ていない。俺は掃除道具入れから出た。


そして外へ全力で走った。幸い逆光がうまく作用して俺を直視することは困難だろう。


「まて!お前!」


そんな声が聞こえたがすぐに消えた。なぜかわかるか?


俺は社会生命と引き換えに等価交換をした。シリーちゃんのパンツホイホイだ。


シリーちゃんのパンツを女子更衣室入り口付近にセッティングしたのだ。


サカモは恐らく人間なのならば入り口を乗り越えることは難しいだろう。そしてアイツもまた変態であった。


なんやかんやあったが俺は女子更衣室から脱出することができた。一つ心残りなのは第一目標であるシリーちゃんのパンツを喪失したことだ。仕方がなかったのか?他に方法はなかったのか。俺は正しかったのか。俺は校舎に走りながら懺悔をした。


1人の英雄は困難な試練を成し遂げた。



















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