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黒髪黒目の忌み子は神の修行で精霊王となる  作者: スープ愛好家
第一章 神の修行
7/8

6 他の神との交流

知らない間に訂正が入ることがあるのでご注意を


 「おーいメルー」


 そのとき横から男の人の声が聞こえてきた。


 「ようダグ、フラン、久しぶりだな」


 「ああ、それはお前が数月ここを開けていたからなんだがな」


 「そのことは謝る。アストランフェア中を駆け回ってたんだ、許してくれよ」


 「別に気にしてはいない。数十回訪ねたがすべて無意味で少し傷ついたことなど気にしてはいない」


 「いやめっちゃ気にしてんじゃねえか」


 いやすごい気にしてる。


 「それで、目当てのものは見つかったのか?」


 「ああ、そこにいるさ」


 「ん?」


 ここで初めてその男の人と目が合った。


 紫色の髪で立派なあごひげをたくわえていて、武闘家のような軽鎧の上にマントを身に着けている。


 その横に水色の長い髪の綺麗な女の人と、白い髪の女の子がいた。


 二人は法衣のようなものを着ている。


 「あー、まず自己紹介か。俺が"戦神"ダグロスだ。こっちが妻の"生命神"フランティア、娘の"慈愛神"テトナだ」


 「ご丁寧にどうも。タロスといいます」


 「ダグ、これからは一応俺が父親代わりをするからよろしく頼む」


 「ああわかった。それにしても礼儀正しいな。教え込んだのか?」


 「いや、元々だ。それをいうなら礼儀正しいのはテトナちゃんもだろ?」


 「まあうちはフランが力入れてたからな」


 メルさんとダグロスさんは他愛のない話に花を咲かせている。


 フランさんは笑顔で僕の方を見ている気がする。


 「タロスさんというのですか?」


 急に横から話しかけられてびっくりした。


 テトナちゃんいつの間にいたんだ?


 「私はテトナです。よろしくです」


 ちょっと独特な空気感を持ってる子だなあ。


 おっとりしてるように見えてしっかりした芯がありそう。


 「うん、よろしくね」


 思わず頭を撫でてしまった。


 しまった、軽率だったかな。


 しかし彼女は気持ちよさそうに笑っていたのでおそらく大丈夫なんだろう。


 すごいかわいい。動物みたい。


 「心配だったがもう仲良くなってるみたいだな」


 「お似合いじゃねーか。今のうちに婚約させておくか」


 「まだ会ったばかりだろう。まだ娘は嫁には出さん」


 子を持つ父親同士の話してる!


 「すまんタロス。ダグとフランに話があるから少し遊んでいてくれるか」


 「はい、わかりました」


 「テトナ、お前も一緒に遊んでてくれ」


 「はーい、なのです」


 テトナちゃんは手を挙げて返事をした。かわいい。


 「それでは行きましょう、です。私の友達を紹介するのです!」


 テトナちゃんは僕の手を引いて言った。


 おっと、その前に。



 「行ってきます、メルさん!」


 

 それを聞いてメルさんは驚きながらも、


 「ああ、気をつけてな」


 笑顔で手を振って返してくれた。


 そうして僕はその場を後にした。



 

タロスは今までの環境や受けてきた仕打ちもあり、ものすごく人間観察する癖がついています。

なので人の顔とか性格を憶えるのに長けています。

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