4 『破滅の忌み子』とステータス
小説読んでるだけじゃ書くのは上手くならんかあ~
※2023/02/13 タロスのステータス一部変更しました。
「まあとりあえずかざしてみてくれ。俺も興味があるからな」
そう言われたので僕は右手を水晶にかざした。すると僕の目の前に青白い板のようなものが現れた。
「これは何ですか?」
「それはステータスボードだな。お前のステータスが記されているものだ」
僕はそれをじっくり見てみた。
-----------
名 前:タロス
年 齢:7
種 族:恒人
状 態:健康
称 号:不運な少年 精霊王
クラス:精霊使い
個 技:『精霊王』(SS)
レベル:1[0/100]
体 力:100/100
魔 力:200000/200000
攻 撃:5
防 御:5
俊 敏:10
知 性:120
器 量:15
スキル:魔導Ⅴ・精霊魔法Ⅴ
生存Ⅲ・苦痛耐性Ⅲ・隠密Ⅲ
採集Ⅱ・気配察知Ⅱ
鑑定・頭脳明晰・博識・礼儀
魔力増幅Ⅴ・魔力回復Ⅴ・魔力倹約Ⅴ
-----------
なんか魔力の値がやばそうなんですけど。
「やはりすげえな」
いつの間にかメルさんが後ろから見ていたようだった。
「魔力値やスキルもやばいが問題は個技だ。SSランクなんて聞いたことも無い」
驚いている様子だ。そこまでおかしいのかな?ところで、
「メルさん、個技って何ですか?」
「ああ。‟個技‟な。それはタロスがステータスを見てから話そうと思ってたんだが、思ったよりもお前のそれがぶっ飛んでた。すまんな、今から話そう」
「『個技』はパーソナルスキルとも言って、この世界に生きるものは皆一つそれを持つ。人間の言葉を借りるなら神から授けられし祝福、と言おうか。まあそいつの人生に激しく関わってくる」
初めから持っているスキルという事か。それは大事に決まっている。
「個技はランク付けされていて、下からD、C、B、A、Sだ。お前のはSSとかぶっ飛んでるが」
一番上のSが二つ付いてるってことは恐らくかなり珍しいのだろう。
「あとお前の場合は個技だけじゃなくて普通のスキルもやばい。なんで〈鑑定〉とか〈頭脳明晰〉とか〈博識〉とか持ってるんだよ」
そんなこと言われても...
「従来の『破滅の忌み子』もここまでではなかったぞ」
「『破滅の忌み子』?ですか?」
「数百年に一人くらいにお前みたいな黒髪黒目の子供が生まれてくるんだ。それを貴族連中が不気味だからっつって忌み子やら破滅をもたらすやら殺せやら騒ぎ出したんだよ。お前良く生きてたな」
メルさんは苦笑する。
「そのステータスの通りだが、『破滅の忌み子』なんてデマだ。むしろ使えるスキルを生まれながら持ってるからラッキーどころじゃねえ。大事に育ててなんぼだろ」
「そうですが、それと同時に使い潰されそうなんですけど」
「だとしたらそれの方が地獄だな」
彼は苦笑しながら言う。
「ところで聞いておくが」
メルさんが言う。
「お前はこれからどうしたい?」