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街への到着
「滞在料として1日銅貨1枚。最大滞在日数は14日で大銅貨1枚と銅貨4枚だになる。持ち合わせがなく払えなくとも何か獲物があればそれを買い取りそれを滞在費に出来る」
ここまできたのは良かったが滞在費若しくは街に入る際の入場税のような物をすっかりと忘れていた。が、どうやら運が良かったようだ。ちょうど獲物は持っている。先刻仕留めたゴブリンと思しき魔物?である。
「ならば此奴を。買い取りいただけるならそうさせて頂きたい。」
「ほう。ゴブリンか。魔物の中では最弱であるが此奴を仕留められるという事は冒険者か?」
ほう。やはり此奴はゴブリンであったらしい。幾らになるかは知らんがな……
「いや、冒険者では無いですよ。まぁなるつもりではありますが。」
「冒険者では無いのか。お前なら冒険者には簡単になれるだろうな。最弱とは言え冒険者になる前に魔物を倒した者なんてそうはいないからな。間違いなくそのうち上位の冒険者になれるさ。うむ。通ってよし!」
門が開き、俺は漸く街の中へと足を踏み入れた……