かくして・・・
「ってことになって。」
そこまで話すと結奈は紅茶で口を湿らせた。
結奈と会話しているのは、同じクラスの七海生枠。
生粋とは『純粋で混じりけがないこと』を表しているそうだが、生粋は結奈と同じ腐女子である。
「で?で?マネ候補は何人になったの?」
生まれつきの長い茶髪を揺らして聞く。
「あたしも含めて三人。」
「おおー絞ったねー他はミーハーだったのか。」
「うん。まあうちらも似たようなもんだけど。」
と、言いつつも結奈はサッカー好きなので予選(?)を通過できた。
「でもさーあれでしょ、結奈の場合弟とアニメの影響でしょ。」
「まあね・・・・由詩はサッカーしかしてないし。」
由詩は結奈の二つ年下の弟。
同年代の男の子は、ゲームばかりなのに対しサッカーばかりやっているので周りを心配させている。
「あーあれか。キャ〇つばかな?」
「また古いのを。つーかピー音入れるな。」
「いやー訴えられたくないからねーあと古い古いゆうけど、結奈全部見てたでしょーが。」
「いやいや。イナ〇レとかさーもっと最近のやつをだね。」
「結奈もピー音使ってるし。」
「あ」
かくして腐女子二人の会話は幕を開けたのだった。