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二人組
「何に入ろうかなぁ~」
授業の後、結奈は部活動紹介ポスターの前で腕を組んでいた。
もちろん(?)男子運動部の前で。
「ごめんなさい。取ってもらっていい?」
突然声がかかった。
振り返ると容姿端麗としか言いようのない男子生徒二人が立っている。
右、おそらく先程声をかけてきた方は優しそうな目で微笑んでいたが、
左はやや不機嫌そうにしていた。
どちらも大量の書類を抱えている。
「これですか?」
床に散らばった数枚の紙を拾って訊ねると。
「うんそれそれ。ありがとう!」
右の方が一段とにこやかにお礼を言った。
「よかったら手伝いますよ。」
「本当?ありがとう。」
そこで結奈はこの二人組に同行することになった。