Analysis of Ascension
今世紀最大のCRISISを迎えた人類は
今日この場所で新たなステージ【Ascension】の扉を開く
今まさに人類は重大な局面を迎えている
令和に入り地球を襲った未曾有の災害
無抵抗に数を減らし ただ盲目に大衆を煽っていく力なき指導者達
これはまだプロローグに過ぎない
新たな歴史の始まりの…
会見場は異様な雰囲気につつまれていた。
それはいつも通りの政府によるコロナ対策の進捗、今日の感染者の数など、
これまでと同じように…
くだらないワイドショーよりは人々の役に立つであろう、
この重大な局面において、人々の不安や憂慮、先のない未来にまた行き場のない怒り
誰にもどうすることのできない現実にその場しのぎの打開策を打ち出し、
そうゆうここ数か月と同じような先の見えない議論が今日同じように行われていた。
「今日のところはこれくらいで…」
今回の会見の主役である新型パンデミックにおける政府の対策部門、その最高責任者である西村大臣
がそう言いかけたことろ、誰に気づかれることのなく大臣の傍に一人の人間が優雅に立っていた。
その男、いやその存在はゆっくり大臣の肩に手を置き
「もう休みたまえ、コロナの」
会見場は一気に混乱の渦につつまれた
しかしその存在の正体、いや誰もが知っているその男の顔を認識した途端、一瞬にしてその場は静まり返った。
「て・・・天皇陛下・・・・」
記者の一人が慄きながらその名を口にすると、周りの記者達も緊張感を保ちつつもなんとか平静を装おううと努めた。
「こ・こ・てててえ天…あ、すいません。どうしてここに?」
まだパニックの収まらない大臣が、イスから転げ落ちるようにその場から退いた。
天皇はそっと手で制して、大臣の座っていたイスにそっと腰を下ろした。