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どうせ明日もやってくる。  作者: 水戸ノ納豆
8/8

一緒の時間

とんとん


「どうぞ」


「うん」


「…」


「…」


2人は最初のあいさつこそいつも通りに振舞っていたがそこからは赤の他人と初めて話すような、そんな雰囲気になっていた。

…辛い。2人は沈黙がここまで辛いものだとは思ってはいなかった。

ましてや相手はいつも遊んでいる人だ。

こんな沈黙は一度もなかっただろう。

そしてそれが10分程続くと二人はさすがに限界が近かった。

2人はどうにかして沈黙を壊そうとして


「「き、昨日はありがとうございました!……え?」」


全く同じタイミングで、当たり障りのない言葉を言ってしまった。

しかし、何故だろうか。二人はとっさに心に浮かんだのはこの言葉だった。


「………っぷくははははは!」


「………ぷっふふふ」


そして、二人はまた同じタイミングで笑いあった。


「…何いってるのよ弘樹は…ふふ」


「加奈だっていってだろ!」


「コンマ1秒あんたの方が早かった!」


「いやいや!加奈のほうが早かった!僕の耳はごまかせない!」


2人はそんな拙い言い争いをしていた。

それでもいつもの調子が戻ってきて加奈はうれしかった。

でも加奈の心は、まだ何かたりないと、そう感じていた。


「…さて、じゃあほとぼりも冷めたし、ゲームでもやらない?」


そんな加奈の思いを読み取ったかのように弘樹は対戦型の携帯ゲーム機を2台出し提案してきた。

その時の加奈は弘樹のこの言葉が一番欲しかった物だと感じた。


…あぁ、これなんだ。

喋るだけじゃ足りない、弘樹と一緒に遊ばなきゃ成り立たない。

それが私たちの日常なんだ…。


「ふふ…よーし!じゃあ今日は私に勝つまで帰さないからね!」


「…こりゃ本気でやらないと帰れなさそうだな…」


2人はそんな会話を最後にゲームを起動した。



その時の結果はやはり加奈の圧勝だった。

加奈はどんな卑怯な手でも絶対に弘樹に勝ちいつもみたいに勝ち誇った顔で笑っていた。

弘樹は一回も勝てなかったがそんな彼女の顔を見ると何故か嬉しくなっていた。

そんな二人だけの空間を邪魔するものは、いなかった。

病室からは笑い声がいつまでも…いつまでも聞こえていた。



彼女が瞳を閉じるまで…



画面にはdrawの文字が寂しげに光っていた。

それでも加奈は満足げな顔で眠っていた…


─余命 0日

どうせ明日もやってくる。をよんでくれてありがとうございました!

皆さまの心に少しでも残れば私は幸せです。


…ちなみにタイトルのどうせ明日もやってくる。という点にちなんだ加奈のアフターストーリーもありました。

ですが公開はしませんw申し訳ない…

ちなみに内容は加奈が死んでしまった後、謎のタイムリープが起き余命宣告される前に戻り弘樹との関係を今回よりも深めていくというストーリーでした。

その世界の弘樹は初めての病室の加奈に「遅かったじゃない」って笑われる設定なのでさぞびっくりするでしょうねw


では、また次の作品や、猫オンでお会いしましょう!

もしかしたらこのような作品をもう一つくらい書くかもしれませんw

…あくまで無事に夏休みが終わり夏休み明けテストが終わればですが…(´・ω・`)


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