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続、小説・吸血鬼の村  作者: iris Gabe
第二部
8/20

8.今宵の生贄はどなたになさいますか?(初日、日中)

行商人猫谷「つまりは、小間使いと書生のどっちかが天文家だってことだな」

小説家望月「ちょっと待ってください。天文家を、鬼の片割れと使徒の二人が同時に騙る可能性が依然としてあります。ひょっとしたら、和弥君も葵子さんも騙りであり、黙秘し続けている菊川さんが真の天文家であることも十分に考えられます」

行商人猫谷「しゃらくせえ! 使徒と吸血鬼が同時に天文家を騙るわけがねえじゃねえか! そもそも、やつらは味方同士なんだぜ?」

小説家望月「そうとは限りません。使徒が、吸血鬼Kに逆らうことは考えられませんが、吸血鬼Qにうっかり対抗してしまうことはあります。なにしろ、使徒はQの正体を知りませんからね。逆に、吸血鬼が誤って使徒に対抗してしまうことも考えられます。

 ですから、菊川さんまでを含めた三人のうちの誰かが、天文家だとして推理を進めるのが道理でしょう」

子守り千恵子「学生のお兄ちゃん、召使いのお姉ちゃん、それから怖い包帯おじさんの三人が、みんなそろって悪い人たちになっている可能性はないの? 本当の天文学者さまは、まだ期を伺って黙っている、ってことはないのかなあ?」

行商人猫谷「あのねえ、餓鬼がきの分際で、おじさんにもわからなくなるようなややこしいことは考えないようにしろよな。

 はっ、しまった……! ええっと、お兄さんにもわからなくなるようなことはだな……、てえい、面倒くせえ!

 そうはいうものの、そんな可能性ってあり得るのか? だって、KとQが同時に天文家を宣言することは、さすがにないだろう? いずれどちらかが吊るされちゃうんだぜ。いや待てよ。黙りの菊川がKである可能性は、捨てがたしか……」

女将志乃「なにをぶつくさいってるのよ。あたしは初日からKとQがそろって天文家を騙るなんて絶対にあり得ない、と確信するわ。相方が天文家宣言すれば、当然、自分がでしゃばる必要はなし。万が一、吊るされそうになれば、猟師宣言を騙るという切り札も残されるしね」

行商人猫谷「なあるほどね。猟師宣言は鬼たちの切り札ってわけか。仮に、偽者が猟師宣言をしても、真の猟師が対抗してのこのこ出てくるわけにもいかねえしな。そいつはうまい作戦だ!」

令嬢琴音「猫さんったら、なに納得しとるん。そんなん、女将にいわれんでも常識やないの」と令嬢は呆れ顔だ。

行商人猫谷「あれれ、いま、お嬢さま、俺さまのことを真性の馬鹿だと思ったんじゃないでしょうね? そいつは誤解っすよ。俺さまは、敢えて馬鹿を振る舞うことで、ここにいる皆さんに、大事な事のしだいを確認させているわけでして……」

令嬢琴音「ぷっ、なにいっとるん。しょうもないことを……」

 おどけて調子づいている猫谷の姿を見て、令嬢は必死に笑いをこらえていた。

女将志乃「さあさあ、お馬鹿な猫さんはほっといて、とっとと議論に戻りましょうね。まず、確認しておきたいことがあるわ。中尉さまにお伺いします。天文家宣言をした小間使いは、中尉さまの『想われ先』ではありませんか?」

土方中尉「おお、それは大切なことであったな。小間使いどのは余の慕う人物ではない! したがって、小間使いどのが天文家である可能性は否定できぬ」

女将志乃「はい、よくわかりました。じゃあ、そろそろ処刑の候補者選びの議論に入ってもいいかしら?」

高椿子爵「本日の処刑は、必然的に土方中尉と和弥君を除いた男性の中から選ばれることになるでしょう。将校の想われ先である女性を吊るすことは、村人側としては絶対に避けねばなりませんからね。すなわち、菊川さん、猫谷さん、望月さん、そしてこのわたしの中からです!」

蝋燭職人菊川「なんだって? そんな簡単に選ばれてしまうのか? ここにいる女どもだって、実際四人もいるわけで、将校の想われ先にぶち当たる可能性だったらたったの四分の一だ!」

高椿子爵「その四分の一の失敗が許されないということです。菊川さん、わかってください。吊るされるのがお嫌なら、天文家宣言でもなんでもなされたらいかがです?」

蝋燭職人菊川「自分が村人側のためを思って沈黙を続けているのが、貴さまにはまだわからんのか!」

行商人猫谷「村人側のために正体を隠しているが、かといって処刑されるのは怖い……。随分と都合のいい野郎だな」と猫谷がにやにやと笑みを浮かべている。

小説家望月「菊川さん。なにかを宣言したいのなら、いますぐなさるが得策ですよ。死人に口なしと申します。処刑された後では、宣言も効力を発揮できないですからな」

蝋燭職人菊川「ふん、勝手にするがいい」

高椿子爵「どうですか、この無責任な発言は……。わたしは菊川さんこそ、今宵の生贄にふさわしい人物だと、たったいま確信いたしましたよ」

 ご主人さまはお顔を真っ赤にされている。かなり興奮気味のようだ。

小説家望月「まあまあ、子爵さま。先を急がれないように。女性の意見も伺いましょうよ」

女将志乃「あたしは、いまのところ、四名の殿方からどなたを選べばよいのか、はっきりした考えが浮かびませんけど、少なくとも、菊川さんの『女ども』って発言には、カチンと来ちゃったわね」

令嬢琴音「そうよ、そうよ。うちら怒らせると、ほんに怖いんやからね!」

小間使い葵子「確か、このゲームにおける投票は、記名投票でございましたね。ですから、ここでのご発言は、投票結果と照合されます。いいかげんなご発言をなされば、後々、身動きが取れなくなってしまうことでしょう」

行商人猫谷「つまりは小間使いのいう通りだ。発言と投票先が矛盾している奴を、万一、見つけた時にゃ、次の日の投票で、今度はそいつが吊るされるんにゃー。ふははは……」

令嬢琴音「猫さん――、だんだん目が吊り上ってきたわよ」

土方中尉「ふん、ここには吸血鬼以外に化け猫までもが潜伏しておるのか?」

行商人猫谷「あのにゃあ。あんたは能力者宣言したから処刑なんか怖くねえのかもしれんが、俺さまたち四人の日本男児は、まさに瀬戸際に追い込まれているんだ。部外者は軽々しく口を挟まねえでもらいてえな!」

令嬢琴音「あらまあ、殿方同士の涙ぐましい奮戦ぶりをうちらは高みのご見物、というわけね」

 茜色をした着物姿の令嬢は、大きな背もたれ椅子に腰をかけて、優雅に顔を扇子であおいでいた。

子守り千恵子「あたいは物売りおじちゃんを応援するよ。だって――、面白いんだもの」

行商人猫谷「ありがとう、おじちゃんはただでは負けねえからな。さあ、野郎ども、どっからでもかかって来い!」

女将志乃「なにくだらない猿芝居やってるのよ!」と女将がつっこみを入れた。

行商人猫谷「おっと、いけねえ。女将さんの処刑候補一番手は、たしか菊川だったよな。どうか、そのまんまでいておくんなせえよ」

女将志乃「はっ、いまの発言で、あんたが候補の二番手に成り上がったわ! おめでとう」

行商人猫谷「そんなあ、勘弁しておくれまし。そんな簡単なことで殺されちゃあ、たまらんぜよ」

令嬢琴音「いまの土佐弁、ちっとも面白くなかったから、うちも猫さんを候補に変えよっかな?」

行商人猫谷「ああ、もう黙りますよ。黙ります。どうか、うっちゃっといておくんなせえ」とさすらいの行商人猫谷はすすっと奥に引き下がった。


高椿子爵「さあさあ、時間も残り少なくなってきましたね。わたしから意見をいわせていただきましょう。

 わたしは村人側の人間です。初日の議論の焦点は、もちろん処刑の投票において、村人側の不用意な犠牲者を出さないことです。初日から能力者の処刑は絶対に出してはなりません。能力者宣言ができる場合は、告白をして、処刑を避けることが、わたしの基本的な方針です。誰もが自分の正体は隠しておきたくなるものですが、個人の生死にこだわっていては集団が滅亡してしまいます。

 今回のゲームでは、幸いなことに、猟師がいます。猟師は、村人側にとっては長距離迫撃砲のようなものです。極論をいえば、猟師が夜に護衛する人物が吸血鬼側に知れなければ、吸血鬼は能力者宣言をした全ての人物を襲うことが困難となります。猟師にGJされたら、二人しかいない吸血鬼には、勝ち目が完全消滅しますからな。結局、猟師という最終兵器を有する村人は、銀弾GJという威嚇をちらつかせることで、恐ろしい吸血鬼の襲撃から身を守ることができるというわけです。

 こうなれば、片想い、天文家は今日中に告白するのが肝心です。特に天文家は告白すべきでしょうな。なぜなら、天文家を告白することは、ある意味、個人の危険を恐れず、村人側のために取った英雄的な行為ですから、それこそは信頼に値するものであります。

 逆に、個人を優先して黙秘を押し通す身勝手な人物は、所詮は能力者にあらざるが故に名乗り出ないわけで、そういうやからは即刻切り捨てるべきでしょう。

 結論を申し上げましょう。本日、処刑すべき人物は、一番手は菊川氏です。彼の度重なる反発的な態度には我慢なりません。そして二番手は、わたしが蝋燭職人を問い詰めた時に、話の鼻をへし折るような発言でわたしの邪魔をされた、望月氏です!」

蝋燭職人菊川「わけのわからぬ理屈だな。まるで子供としかいいようがない。それでも、我が名誉を傷つける数々の暴言、容赦することはできぬ。したがって、自分が投票する候補者は、一番手は高椿子爵だ! そして二番手は行商人猫谷にしておこう。軽率な奴は、どうも好きになれん」

小説家望月「たったいまの子爵さまのご発言で、このわたしが出鼻をくじく発言をしたとありましたが、なんのことでしょうな? えっ、『女性からも意見を伺いましょう』と申し上げたあの発言――のことですか? はっ! これは、これは――、お話になりませんな。

 それでは、わたしの掲げる処刑候補ですが、一番手は高椿子爵といたします。理由は、ご発言に全く同意できないからであります。二番手は、そうですな……、やはり無難に、菊川氏としておきましょうか」 

行商人猫谷「一番手は子爵の坊ちゃんで、二番手が蝋燭職人だ。

 処刑者は、将校と和弥君を除いた男の中から選ばなきゃならねえんだろう? 綺麗ごとなしに、俺さまは吊し上げられたくないんでな。だから、処刑されそうな奴から優先して投票していくしかねえ。

 とはいうものの、今日のところは、女性陣は俺さまの味方だけどな……」そういうと、猫谷は得意げにふんと鼻を鳴らした。

書生和弥「誰かをあげろということで、一番手は菊川氏、二番手は望月氏としておきます。別に確信があるわけではありません」と書生はさばさばとした口調で答えた。

土方中尉「余が怪しいと思うのは、現時点ではまず高椿子爵である。したがって、一番手が子爵。二番手は猫谷である」

小間使い葵子「本当に全く確信はございません。ですが、わたくしはご主人様を厚く信頼しております。故に、一番手は他のお方から選ばせていただきとうございます。

 一番手は猫谷さま、二番手は菊川さまです。でしゃばった発言、どうかお許しください」

令嬢琴音「一番は蝋燭職人やね。二番目は子爵さま――。理由? なんとなくやな」

子守り千恵子「一番怪しいのは子爵さま。次は物書きのおじさま」

女将志乃「あたしが最後になっちゃったわね。これまでの発言では、第一候補に菊川さんをあげたのが、子爵さま、和弥さん、琴音お嬢さまの三人で、第一候補を子爵さまにしてるのが、菊川さん、望月さん、猫さん、中尉さまと子守りの五人ね。あらま、小間使いは猫さんを第一候補としていると……、あいかわらず、本性をおもてにあらわさない小娘だこと――。

 あたしは、ちょいと感情的になっていることを否定はしないけど、蝋燭職人がいった侮辱の発言は許せないから、彼に投票するつもりよ。それから、二番手だったら、猫っかぶりの小間使いね」

 七竈亭女将が主張した通り、情勢はご主人さまにとって極めて厳しいものとなっている。ご主人さまはどうなさるおつもりなのかしら……?

高椿子爵「ちょっと待ってください。わたしを殺してはなりません。わたしの正体は明かせませんが、村人側の勝利のために重要な能力を有していると確信しております。皆さん、このまま投票することになってもかまわないのですか?」

令嬢琴音「なによ、それ? さっきの偉そうな演説と矛盾してない?」

 あくびをしながら令嬢が反論した。

高椿子爵「お黙りなさい。小娘の分際で!」

 あらまあ、ついにご主人さまの悪い癖が出てしまった……。これには当然、Kさまも黙ってはいないわよね――。私は思わず両目をつぶった。

令嬢琴音「なんですって? あんたねぇ、いったいなにさまなんよ! この、◎▽◇★♯が――!」

 案の定、冷静さを失った琴音から、文字にするのも気恥ずかしくなるような暴言が放たれた。慌てて、猫谷があいだを取り持った。

行商人猫谷「だったら、いまから能力者宣言をしたらどうだい、子爵の坊ちゃんよ。まあ、残っている役柄は、猟師しかねえけどな」

高椿子爵「宣言をするのは簡単ですが、村人側の勝利を考えればこそ、さすがにこのタイミングで猟師宣言はできませんね。そうはいうものの、皆さまには、わたしが猟師であるという可能性もよく考慮された上で、投票に臨んでいただきたい!」

蝋燭職人「それをいうのなら、自分にも同じことがいえよう。自分は片想いではないとは宣言しているが、天文家や猟師については否定も肯定もしてはおらぬ。当然ながら、自分に票を投ずるならば、天文家や猟師を失う危惧を覚悟の上で、投じていただきたい」

行商人猫谷「ふーん。ここに来て、蝋燭屋のだんまりが功を奏してきたのかな?」

小説家望月「猟師である可能性は皆が均等だと思います。したがって、今日の処刑は、運に任せて選ぶしかありません。となれば、この議論でそれぞれが宣言した順位の通りに投票することが、最善であると思います。しかし、自らの宣言をひるがえして、全く別の人物に投票するようなら、翌朝、その行為は厳しく詰問されることになりましょう」と望月がいましめるように決め手を放った。

女将志乃「あっ、そういえば、今晩の天文家の観測先や、猟師の護衛先についての議論はしてないけど、どうしましょう? あらら、もうほとんど時間が残っていないわ。困ったわね」

行商人猫谷「猟師が護衛するのは、書生か小間使いのどちらか。そいつは決まりだ!

 もちろん、護衛先を二人のどちらにするのかは、トップシークレットで、決して明かされることはない。まだゲームは序盤。吸血鬼も、今晩に限っては、天文家宣言者を無謀に襲うようなことはしないだろう。したがって、天文家の観測先は、当人たちの判断に任せちまえばいいと思う。なにしろ、初日ゆえになにかと情報不足だ。結局、皆が灰色ってことだからな」

令嬢琴音「あいかわらず、適当発言やけど、まあ的は得とるわね。うちは猫さんの意見に賛成よ」


 ここで私は、琴音に『目配せ』というオリジナル吸血鬼のあいだだけで交わすことができる秘密の合図を送った。目配せとは、毎日の昼の会議中にたった一回だけ、それぞれのオリジナル吸血鬼が、任意の人物をじっと見つめることによって、その人物を仲間に伝える合図のことである。

 相方の吸血鬼は、見つめられた先の人物を確認できるが、オリジナル吸血鬼以外のプレーヤーは、合図が発信されたことにさえ、気づくことはできない。

 私は、子守り千恵子をこっそりと見つめた。その意図は、今晩の襲撃先を千恵子にして失血死を狙おう、という提案のつもりだ。なぜ千恵子を襲うかといえば、彼女が片想いの想われ先である可能性が極めて高いからだ。


 ここで、読者の皆さんにはよく考えてもらいたい。土方中尉が片想いであることはおそらく疑いないだろう。だとすれば、中尉が想い焦がれる人物は、必然的に女性ということになる。ところで、今回のゲームでは、女性プレーヤーはたったの四人しかいなくて、その中の二人――琴音と私が、ともに吸血鬼なのだ!

 すなわち、私たちだけが知ることができる重要な結論が導かれる。中尉から想われているお相手は、七竈亭女将の柳原志乃か、貧しき子守り娘の蕨崎わらびざき千恵子ちゑこのいずれかなのである。

 二人の中からあえて千恵子を選んだ理由は特にはないが、私の提案の趣旨は、今晩の襲撃は『想われ先』の失血死狙いにしておきましょう、というものだ。

 間もなく昼が終了する。天文家は今晩の観測先を、そして猟師は護衛先を、すでに決めていてGMゲーム・マスターに報告してあるはずだ。しかし、琴音からの目配せの返事がまだ返ってきていなかった。私の目配せは無事に送信されているので、琴音が目配せを忘れることは、到底、考えられないのだが……。

 とにかく、吸血鬼Qである私は、GMに襲撃する相手の名前を報告しなければならない。少し思案して、私は今晩の襲撃先を『子守り千恵子』にした。

 こうして、初日の日中の会議の時間は終了した。スケジュールは夕刻となり、各自が処刑投票に思い思いの票を投じた。しかし、琴音からの目配せは最後まで送られることはなかった。

 投票の結果がGMから報告された。処刑された哀れな人物は――、予測通り、我がご主人さま高椿精司子爵であった! さらにGMから、銘々が投じた票の内訳が報告された。


 初日の処刑投票結果、

  小説家望月は、高椿子爵に投票した。

  小間使い葵子は、行商人猫谷に投票した。

  書生和弥は、蝋燭職人菊川に投票した。

  女将志乃は、蝋燭職人菊川に投票した。

  高椿子爵は、蝋燭職人菊川に投票した。

  子守り千恵子は、高椿子爵に投票した。

  蝋燭職人菊川は、高椿子爵に投票した。

  土方中尉は、高椿子爵に投票した。

  令嬢琴音は、蝋燭職人菊川に投票した。

  行商人猫谷は、高椿子爵に投票した。


 高椿子爵に五人、蝋燭職人菊川に四人、行商人猫谷に一人が投票しました。高椿子爵の胸に聖なる杭が打ち込まれました。


 GMのメッセージに記された投票結果の順番は、おそらくプレーヤーが票を投じた時間差の順番をあらわしているものと推測される。

 この後、ゲームは初日の夜に進行する。夜になれば、私は琴音に向けて一通の秘密の手紙を送ることができる。私はそそくさと筆を手にとった。


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