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プロローグ
僕は君を愛してる。
ただ、愛しているんだ。
君に愛されなくたっていいんだ。
僕が君を愛する、たったそれだけでいいんだ。
だから。
だから僕は君の死を認めない。
何度でも。何度でも。
何度でも繰り返す。
この身が朽ち果てても。
「…あい、らーびゅー...。」
僕はやりきれない思いで、君の形見にキスをした。
その瞬間、全ては巻き戻る。
リボンがどれだけ回っても戻る様に。
袖口の数字が変わる。これで4850回目のループ。
「…今度こそ、今度こそ…!!!」
少年は形見をかみしめて、そして4849回目の世界を後にした。