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狂っているでしょ?

一言で言うと皆実は狂っている。


元々、まともな倫理観を母親が教えなかったこともあろう。


まあ、その点は私も同じだけどね。


それに異世界の倫理観と相まって、現代では到底理解できない行動になる。


異世界で傭兵団にいた私と皆実は、いつしか王国の中枢からも認知されはじめた。


突出する成果を出す私と皆実は、傭兵団に所属しながら王国の騎士になり、その後貴族に任じられた。


そこで領主となり、権力を手にすることになる。


この権力というのが、非常に難しい立場に置かれることになった。


人殺しに対して抵抗感を持ったらダメなのだ。


当初は、それなりに現代の意識があったが、それはあくまでも市民感覚だったのだろう。


私達は、必要があれば老若男女関係なく殺した。


女子供も関係ない。


何度も見せしめの為に村丸ごと処刑して晒した。


現代の意識からすると、酷いと思われるだろうが仕方なかった。


それが権力者だったからだ。


権力者とは何か。


他人の生命・財産を奪うことができる人間なのだ。


他人の生命と財産を奪えないのなら、権力者は権力を行使できない。

故に権力者ではない。


ちなみに生命とは生物学的な生命はもちろん、社会的な死、組織的な死も含む。


SNSのインフルエンサーは権力者である。


社会的な死をもたらすことができるからだ。


経営者は権力者である。


組織的な死をもたらすからだ。


ただ、組織的な死は別の組織に移れば良い。


あるいは上位の権力を頼るのも良いだろう。


だが、異世界での私達の立ち位置は国家最高権力の代行者である。


行使すれば、相手には物理的な死か社会的な死を与えることになる。


その権力を私と皆実は、何度も死ぬ目に遭いながら異世界で学んだものである。


何度か温情のようなものを見せてしまった。


その結果は、感謝される訳でもハッピーエンドでもない。


甘いと舐められ、反乱が反乱を呼び、結果的にはこちらの大事な戦力も失い、何倍もの膨張した敵を殺す羽目になった。


特に宗教的なもの、歴史的権威や土地に執着したもの、カリスマ性のあるリーダーなどの集団は徹底的に抗戦してくる。


やれるときにやらねば、損失は何倍も何十倍にもなる。


そして、特に皆実はロリペドの殺戮に執念を燃やしていた。


それは正義感でも何でもなく、もう習性みたいなものである。


別に少女に優しいわけでもない。


普通に敵となれば少女も殺した。


皆実が憎んだのは少女に欲情するロリペドである。


少女を守りたいとかそんな意識はまるでない。


少女に欲情する男に、空えづきを繰り返すほどの猛烈な嫌悪感があるだけだ。


実際、王国の中枢になった頃、ある領主が領地の少女を集めて辱めていることが発覚。


その領主はもちろんのこと、その血縁全てを皆実自身の手で族滅した。


そこには当然男女の、幼児も子供も沢山いた。


全ての血族が門の前に一か月遺体をさらされた。


最後はカラスや野犬に喰われて、人かどうかも分からないほどだったという。


その残虐さに、その族滅させられた領主と血縁がある隣国の貴族が攻め込んできた。


そうして隣国との戦争が始まったものである。


彼女曰く

「ロリコンの血が残るとロリコンがまた生まれる」

なのだそうだ。


彼女にとってロリコンは種族であり、この世に存在することすら許せない。

私のいた異世界にはいなかったが、いわばフリーレンの魔族みたいなものなのだろう。


絶滅させる以外の選択肢は、彼女にはない。


狂っているでしょ?


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